竹原市長と渡辺喜美さん
阿久根市の竹原市長が15日発行の「広報あくね」7月号に「市議会を開かないことについて」と題するコラムを載せているそうだ。
「政策の妨害を続ける議会に対して、市長が使える対抗手段は『専決』しかない」
「地方自治法は技官に最大の権力を与えているおかしな法律」
などと市議会や現行の法制度を批判し、自らの専決処分を正当化しているのだという。
自分の選挙公約である「人件費の削減、市役所改革」を実現するためにすべてを『専決』ですすめているのだろう。
そのコラムの中で、「議会と市長は二元代表制ということになっているが、議会は議論ではなく、議員の独裁で決める仕組み」とし、「(議会を)招集すれば彼らは必ず専決した条例を元に戻す」と主張しているという。
私は当初、竹原市長のやり方を支持していた。
ちょっと荒っぽいが、他人の批判をものともせず自分が正しいと思った政策を実行していく。
市の財政を健全化するためには、職員さんの給与カットはいたしかたがない。
それを実行することによって職員からは激しい反発を受けることは承知で市政の改革を実施していった。
大阪の橋元知事に似たものを感じたのだが、その後の行動を見ていると、いささか強引すぎるようだ。
自らのコラムで、「議会は議論ではなく、議員の独裁で決まる」と主張されているが、市長は自らが行なっている『専決』が議論も拒否した独裁で決めていることの矛盾を感じないのだろうか。
正しいことをしているという強い信念をもたれて『専決』されているのだろうが、自分に間違いはないと言って、裁判の判決にまで従わないというやり方は、どう贔屓目にみても賛同しがたい。
市長に当選し、やり直し選挙でも民意の後押しを得ているということが市長の大きな自信のよりどころなのだろうが、もう少し冷静に民主主義のあり方に従うべきではないか。
こんな竹原市長の行動を見てると、みんなの党の渡辺喜美さんを思い起こしてしう。
このところ、選挙で予想を超える大きな支持を受けたことで、強気の発言が目立っている。
正しいことをしているという強い信念と、民意の後押しを後ろ楯にして、民主党が正常な国会運営をしたければ自分たちの掲げる政策を丸飲みしろ。
丸飲みができないなら、法案はすべて通さない。というような発言をされていて、竹原市長の唯我独尊的な手法と同じものを感じてしまう。
渡辺さんに大きな期待をしているからこそ、冷静で現実的な政策実現を考えてほしい。
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