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2010年7月 6日 (火)

 瑕疵担保責任

 昨日の住宅ローンのことは土曜日に書きかけていたものでした。

 土曜日の新聞記事を見て、書き始めたときにお客様から急を要する電話が入り、急遽そちらにかけつけてそのまま中断してました。

 そのお客様の用件が今日の話題です。

 そのお客様は中古住宅を購入されたお客様で、昨日引っ越ししたばかりの方でした。

 昨日引っ越ししたけど、居間の電気が点かないのでなんとかして欲しいということでした。

 さあ、ここで問題です。

 中古住宅を購入する場合、売主が誰であるかということで購入後の問題処理が大きく違ってくるのです。

 どういうことかと言いますと、不動産業者が売主になる場合と、不動産業者以外の方が売主になる場合で、購入後に物件に欠点があったときの処理責任がまったく違ってくるのです。

 新聞広告でも、広告物件が不動産業者の仲介(媒介)であるのか売主であるのかを明示することが法律で義務付けられています。

 ただ、多くの場合は中古住宅は不動産業者を媒介業者として売りに出されています。

 つまり、不動産業者に(自宅の)売却を依頼しているということがほとんどです。

 法律では、中古住宅の売買をして、買主が売主から目的物の引渡しを受けたものの、目的物に隠れた瑕疵(きず、欠点)があって、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約の目的を達することができない場合は、買主は、契約の解除をすることができる。この条件を満たさないときは、損害賠償請求のみをすることができる(570条、566条)となっています。

 (「瑕疵」という難しい漢字が出てきましたか、これは「かし」と読みます。きずとか欠点という意味です)

 法律(民法)では、上記のように買った後に瑕疵が見つかった場合売主に損害賠償ができるということになっているのです。

 これを売主の瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)といいます。

 ここでいう隠れた瑕疵というのは、買主が通常の注意をはらっても知り得ない瑕疵をさしますが、売主自身も知らなかったものも含みます。

 住宅の場合、ちょっとみただけではわからない白蟻被害や雨漏りなどがこれに該当します。

 隠れた瑕疵に当たるためには、通常の注意を払っても知り得ない瑕疵であることと、買主が善意・無過失であることが必要である。

 ただし、民法では当事者同士が合意すれば売主の瑕疵担保責任を免除することができるとなっています。

 中古住宅の売買にあたっては、建築後の15年20年以上のものもあり、隠れた瑕疵があるかもしれないという前提で住宅価格が非常に安くなっている場合が多く、売主の瑕疵担保責任は問わないという契約にすることが少なくありません。

 売主は自分が住み慣れた家で欠点として感じないことでも、高額の代金を支払った買主にとっては、非常に気になるものであることもあり、売主と買主で見解が大きくわかれることが多く、瑕疵担保責任についての解決はなかなか難しいことが多くなるために、中古住宅の場合、売主の瑕疵担保責任を問わないとする契約が多いものです。

 だから、中古住宅を購入する場合は充分に気になる点を調査して売買契約をすることが肝心です。

 ここで、もう一つのケースの不動産業者が売主になる場合は、売主の瑕疵担保責任免責ができないことになっています。

 不動産業者(法律的には宅地建物取引業者)は宅地建物取引業法40条により、売主が業者の場合、目的物の引渡しの日から2年以上となる特約をする場合以外の買主に不利となる特約は、無効となる。

 宅地建物取引業法という法律は、不動産業者を厳しく規制する法律で、民法で一般の人(不動産業以外の人)に認められてても、不動産業者についてはその権利を制限する法律です。

 不動産取引のプロと不動産取引での素人間の取引において、不動産取引の素人の人を保護する法律になっているのです。

 それで不動産業者が売主となる場合は、瑕疵に当たるところはないか十分調査して、瑕疵があったらそれを補修して売買しているのです。
 
 それでも隠れた瑕疵があった場合は、それを修理する義務を負っているのです。
 
 だから、不動産業者が売主の物件を購入する場合は安心だと言えます。

 ただし、不動産業者は大きな責任を負っていますので、それに見合う利益が価格に含まれることになります。

 つまり、売却を希望するお客様から通常より安く購入して、費用をかけて補修をして、そこに不動産会社の利益を乗せたものが販売価格になるわけです。

 従いまして、売主さんは通常の仲介で売るより安く売ることになります。

 買主としても、瑕疵があるかもしれないけど、自分で補修した方が安い買物になるケースもあるわけです。

 中古住宅の取引における瑕疵担保責任について簡単にお話ししましてみました。

 このブログをスタートしてい一カ月余りになりますが、仕事の合間にちょこちょこと思いつくままに書いているわけですが、この瑕疵担保に限らず、不動産の豆知識みたいな題材でいろいろ書いていきたいものですね。

 ところで、話題を最初に戻して、土曜日に「居間の電気が点かない」「いろいろやってみたが、電気の配線が切れているのではないか」というお客様の問題ですが、

 私は、家には絶対問題がないという思いでこのお宅にお伺いしました。

 売主さんは三日前までここに住まれていたわけで、そのときまで何の問題もなかったのだから、電気系統が切れているということはないはずなのです。

 買主さんにもそのことを説明して、家に原因があるのじゃなくて、なにか他に原因があるのではないですか、と申し上げたのですが、「いろいろやってみたけど、だめなのだ」という答えでした。

 ということで、私は脚立を車に詰め込んで、お宅にお伺いしました。

 居間の電気は、一番一般的な引っかけシーリングローゼットで固定するタイプでした。

 天井側にローゼットというコンセントみたいな器具があって、それに蛍光灯側のローゼットをかちゃっとはめて固定するというものです。

 和室の照明器具はほとんどこのタイプですね。

 で、私は脚立に昇って取り付けてある蛍光灯のローゼットをカチャカチャと何度かはめ直してみたのです。

 そうしたら、電気が点いたり消えたりします。

 それで、お客さんにこれは家の方の電気の問題ではなくて、お客さんの取り付けた蛍光灯の器具の方の配線が悪いのではないですかと申し上げました。

 お客様は、「そんなことはない、他の者もやってみたがダメだったのだ」とおっしゃる。

 それで、別な部屋にとりつける予定だった蛍光灯があったので、その蛍光灯を取り付けてみたら、蛍光灯は問題もなく明々とともりました。

 これにて一件落着でした。

 中古住宅で購入したもので、家に欠点があると思い込んだ結果のエピソードでした。

 とにかく、これでめでたし、めでたしでした。

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