なめらかボーペン
私は文房具が趣味だ。
文房具が趣味だと言うと怪訝な顔をされるとこが多い。
でも、文房具が趣味の人は結構多いようだ。
新製品紹介の雑誌なんかがときどき文房具特集を組むが、このときはいつもの3倍くらいの冊数の本が平積みになっている。
それだけ文房具ファンが多いということだろう。
一方で、ボールペンは字が書ければいいし、消しゴムは字が消せればいい、ステープラ(俗称ホッチキスと読んでいるもの。マックス社がシェアーのほとんどを占めている。化学調味料を味の素と言うのと同じ)は紙を綴じれればいい、のりは紙を接着できればいい、という人も多い。
こんな人には新しい文房具を初ける楽しみはわからないだろう。
ボールペンの書き味はボールペンで全然違う。
消しゴムで消せるボールペン。
消しカスのでない消しゴム。
軽く押すだけで30枚以上のコピー用紙を綴じることができるステープラー(ホッチキス)。
新聞を切り抜くのに1枚だけを切り取れるカッターナイフ。
接着が強力なのり。貼ってはがせるのり。紙がしわにならないのり。
こんな文房具があると便利だなと思っていると、必ずそんな製品が見つかる。
そんな中から、今日は「なめらかボールペン」。
各社ともに、自分のところのボールペンが一番なめからだと宣伝してる。
興味がない人は気がつかないだろうが、テレビCMもがんがん流している。
代表的なものは次の3つだ。
私は、「ジェットストリーム」の書き味が一番好きだ。
インクの粘度とか科学的な分析ではぺんてるの「ビクーニャ」が一番なめらかという宣伝をしているようだが、私の筆圧のせいかビクーニャは少々チップが硬く感じる。
一番先行して発売したこともあり、売れ行きも一番のようだ。
パイロットの「アクロボール」
私の好きな女優の相武紗季さんがCMに出ている。
一番後発だと思う。
世界で一番粘度が低くてなめらかという。
どれもなめらかなのは宣伝通り。
あとは使う人の好みだろう。
私は、しばらくはジェットストリームを使用していた。
愛用しているのは、三菱の「パワータンク」
このボールペンのインクレフィルの中には3000ヘクトパスカル圧縮窒素ガスが封入されていて、その圧力でインクを押し出す。
通常のボールペンは重力によってインクを押し出しているので、ボールペンを上向きにすると書けなくなるが、パワータンクは書けなくなることがない。
それに、濡れた紙や氷点下の環境でも筆記することができる。
さらにくっきりと濃く、とぎれることなくなめらかに筆記できるというすぐれもの。
加圧インクのボールペンは、アメリカのスペースペンというのが元祖で、ナサの依頼で宇宙でも筆記できるボールペンとして開発されたものだ。
スペースペンは加圧式ボールペンの特許をもっていて、以前は加圧式はこのスペースペンしかなかった。
スペースペンは私も購入したことがあるのだが、インクの粘度が悪くて書き味が私の好みには耐えられなくて、買ったままお蔵入りしていた。
この特許が切れたのを期に、三菱がパワータンクを発売したものと思う。
スペースペンは一番安いものでも3000円以上したから、三菱から たったの200円でパワータンクが発売されたときは、涙が出るほど? 嬉しかった。
ところで、ボールペンだが私は、私はボール径1㎜にこだわっている。
ボールペンでは0.7㎜が標準だが、太字の方が書き味はなめらかになる。
さらに私のこだわりはインクの色はブルー。
老眼になってから、黒は目に映りにくく、ブルーの方が見えやすいためだ。
このパワータンクがインクの粘度、書き味ともに一番好きなのだが不満があった。
それは軸の太さだった。
私は手帳とボールペンをワイシャツのポケットに入れて常用しているのだが、携帯用には軸がちょっと太すぎるのだ。
それで、軸にまいてある滑り止めのゴムをカッターナイフで削ったこともある。
それにデザイン的には無骨で、好みではなかった。
ただ、この書き味は他に変えがたく「パワータンク」の発売以来ずっと愛用していたのだが、なんと今年このスリムタイプが発売された。
それが、これだ。
もう究極の理想形。
私にとってこれ以上のボールペンはないと思う。
思いつつも、新製品情報を見ると必ず買ってしまうのだが。
100円、200円の文房具を日夜研究開発してくれているメーカーの方に感謝。
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