お盆の大渋滞報道
お盆休みが終わった。
お盆前の先週始めから、テレビでお盆による高速道路の大渋滞予測を連日のように報道していた。
大騒動になりそうな話題を設定して、そのことについて報道を続けていって、いっきにその話題で盛り上げるという談合テレビの常套手法だった。
テレビ報道は、大騒ぎして人の目を注目させるネタを常に探しているわけで、お盆の大渋滞は夏の定番のネタだ。
今年は、高速道路の一部無料化と土日全区間1000円均一料金の影響で、高速道路が空前の大渋滞をするという予測をたてていた。
大渋滞が起これば、お盆の始まりからお盆が終わるまで、いかにひどい大渋滞が起こっているかという様を、各社が競い合って報道する。
日本中の渋滞情報を探し回り、20キロの渋滞よりも30キロ、39キロよりは40キロといった具合に、渋滞を求めて取材合戦を展開する。
そして渋滞に巻き込まれた人の苦難の様を、これまた各社が競争で報道する。
渋滞で退屈して泣きわめく子供の画がとれたら大成功で、パーキングエリアで駐車できない車を見つけては大喜びする、トイレが長蛇の列になっていたら並んでいる人にインタビューできるし、土産物屋が混雑している映像も欲しい。
今年は、例年の数倍の混雑をわくわくして期待していた。
100キロの大渋滞になるだろうなんてコメンテーターもいた。
しかし現実はまったくのあてはずれ。
お盆前から、お盆期間と連日中継車が出て、例年以上の大渋滞を探しつづけていたが、なかなか期待するほどの渋滞が起こらず、毎日のように「そろそろ渋滞が始まりつつあるようです」なんていうアナウンスを続けて、最後の土曜日、日曜日に空前の大渋滞が起こるのを期待したのだが、それもあてがはずれてしまった。
本来なら、日曜日から月曜日にかけてのニュースワイドショーの予定枠がすっかり空いてしまったようだ。
「ニュースで渋滞する、渋滞すると報道したアナウンス効果で、渋滞が緩和されることになってよかった」なんて苦し紛れに言っていたけど、本心から「よかった」なんて言ってないのは見え見えな気がする。
とって変わってトップの座についたのが、「猛暑」で、日本中の暑さの競演になっってしまった。
夏は暑いに決まっていて、それにしても今年の夏は暑いなとは思っているが、そんなことはテレビで教えてもらわなくてもわかっているのであって、テレビが本当に視聴者の役に立とうとおもうのだったら、熱中症をはじめとする暑さ対策のことを中心に報道してくれるといいのだけど、もともと暑さにはうんざりしている視聴者にむけて、本当はこんなに暑いんだぞなんてもっと暑がらせるような報道しかしない。
ということで、今日も暑いけど、夏が涼しいとその方が大きな問題なんだから、しかたがないとあきらめて、夏を乗り切ろうと思っている次第です。
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