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2010年8月21日 (土)

ホームホスピス宮崎

 先日のNPO法人のセミナーの資料の中に「アクティーボ」という冊子があり、 宮崎県内のNPO法人の活動が紹介されていた。

 その中でに「ホームホスピス宮崎」があった。

 「『宮崎にホスピスを』でなく『宮崎をホスピスに』・・・」

 「主に終末期の患者さんや介護を必要としてる方の在宅での看取りをサポートしています。」という見出しがで紹介されていた。

 「かあさんの家」を運営していて、民家を借りて24時間体制のホームホスピスを運営している。

Kanban

 
 医療保険制度や介護保険制度の狭間でサービスが受けられない人への受け皿的な仕事もされている。

 ホスピスというのは、癌とエイズに限られるそうで、グループホームは認知症で介護度や年齢に制限があるということだ。

 認知症で癌が発生した場合、積極的な癌治療をしない場合は病院は退院になるし、介護施設では癌や重篤な病気がある場合は受け入れが困難になる。

 そんなときの受け皿となるべく始めたのが「かあさんの家」だそうだ。

 私も昨年母を亡くしたが、亡くなる前の数年間は病気や怪我で入退院をくり返していた。

 医療保険制度では長期の入院ができず、本人の入院していたいという意志にもかかわらず退院を迫られる。

 自宅では介護保険で、訪問介護やデイサービスを利用させてもらった。

 母は最期まで認知症は入らなかったのだが、入退院を繰り返す中で医療制度の矛盾をいろいろ見聞きした。

 ひどい認知症で徘徊等で手間がかかる患者さんは退院を迫られたり、24時間専属の付き添いを自分で手配することを条件にされたりする。

 家での看護や介護が困難だから病院や介護施設にお世話を頼みたくても、受け入れる病院や施設がない。

 病院も介護施設もボランティアで経営をしているわけではないので、手間がかかって採算のとれない患者さんを抱える余裕はないのだろう。

 「かあさんの家」は、民家を借り上げて運営していて、一軒あたり5名の入居者を受け入れ、ケアを担当するスタッフが住み込みで働いている。

 小規模だから、夜勤者はふすまの無効に息づかいを聞き、食べる、排泄する、着替える、お風呂に入るといった普通の生活ができるように援助することを毎日続けて、ともに過ごす時間が重なって、入居者同士もスタッフも疑似家族となっていくのだそうだ。

 また、病院や施設では問題行動がある場合に危険を避けるために身体拘束をすることもあるが、問題行動を起こすのは不穏状態になる原因があるからで、その原因をきちんと見てケアすると問題行動が収まることが多いという。

 そういうケアをしていくためには、せいぜい5~6人が限度だという。

 だから、5~6人で採算だか取れるような制度にするべきだとも言っている。

 自分の母の介護を経験しているが、妻も私も仕事を抱えていて、24時間の介護は無理だった。

 私の母幸い認知症が入らなかったのだが、病気に認知症がともなった高齢者の看護は大変だと思う。

 自分の親でさえ面倒見切れないのに、病院にも介護施設でも引受手がないような患者さんの受け入れ先を引き受けている人がいることに畏敬の念を覚える。

 しかも、それをボランティア活動からはじめたことには、ただただ頭が下がります。

 「ホームホスピス宮崎」ホームページhttp://www.npo-hhm.jp/index.htm

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