仙台 教諭殺人事件
仙台の高校教諭殺人事件で、被害者の妻が共犯者として逮捕された。
先に逮捕されている容疑者の一人は、この妻の住む家で逮捕されている。
これまでの報道をみていても、容疑者と被害者の妻の間になんからの関係があることは想像させられていた。
被害者は、殺される2カ月前に顔は血だらけ前歯が数本折れた状態で学校に登校している。
頭蓋骨骨折までしている重傷なのに、酔って誤って溝に落ちて怪我をしたと言って出勤したというのも不思議な話だった。
そのまま2カ月入院することになったのだが、退院した日に殺害されている。
ワイドショーが大喜びしそうな事件だ。
この報道を見ていて、納得できない事が2つある。
ひとつは、被害者が大怪我をした時の事が余り調査されていないこと。
このときの状況は明らかに異常だった。
前歯は全部折れ、顔は血だらけという状態で出勤してきている。
本人は自分で転んだと言っていたそうだが、明かに事件性を感じさせる状況だった。
傷害事件は刑事事件だ。
2カ月もの入院を必要とする重傷だったわけで、これが傷害事件であれば警察は事件としての操作をしなければならなかったはずだ。
本人が、自分でころんだと言っていたので事件として取り上げなかったのかもしれない。
警察は納得いくまで事情聴取をしたのだろうか。
過去に、誘拐殺人事件の恐れがあって家族が警察に操作を依頼しても相手にしてくれずに殺人に至った事件が何度かあった。
ストーカーへの恐怖を警察に訴えたのに、警察が真剣に対応してくれずに殺されてしまったという事件もたびたびあった。
警察官の中にも公務員化している警察官もいるようで、わずらわしい問題にかかりあいたくないという態度の人もいるのではないか。
あのときも今回と同じ人間関係はわかっていたはずだ。
頭蓋骨陥没という大怪我をする重大事件が発生したのだから、事件としての調査をもっと真剣にしていれば今回の殺人事件は防げたのではないだろうか。
もう一つの不満は、テレビ報道のあり方だ。
今回の事件をテレビ報道で見る限り、被害者の妻が関与している可能性は高いのかもしれない。
しかしこの妻が「私は関係ない」と言っている。
それなのに、次々と妻と容疑者が関係あるかのように報道している。
この妻と容疑者が深い関係にあったと報道しているが、妻はあくまでも否認している。
こういった報道で、いつも思い出すのは「松本サリン事件の河野さん」のこと。
この事件に限らず、報道各社は事件に関与しているかもしれない人に暴力的ともいえる取材攻勢をかけてるようだ。
まだ確証がとれない噂話の状態でも、水面下ではすざまじい取材合戦を繰り広げているようだ。
水面下というが、それは視聴者に見えないだけのことで、疑いをかけられている人の家に押しかけ、さらには近隣住民、親戚、友人知人、同級生にいたるまで、ありとあらゆるところに押しかけているのだろう。
そして思惑に合致する証言のみを流す。
許せないのは、本人は「やっていない」と言っているのに、報道が勝手に「新しい事実がわかりました」と言って、確証のとれてないことを「事実」のように報道することだ。
「新しい事実がわかった」というから、どういう「事実」がわかったのかと思って聞いてみると、誰が言ったかわからない「噂話し」の域を出ないような話だったりする。
三流週刊誌やいかがわしいスポーツ新聞のように、読者も記事の信憑性を問わず面白い読み物として割り切ってしまえるのならいい。
テレビキャスターがそのような三流週刊誌とは違った、真実を報道するという姿勢を演じるのならば、間違っていたら腹を切るといった心づもりで喋ることだ。
スポーツ新聞ではこう報道されているだとか、週刊誌はこう言っているというだけだったら、キャスター面はやめて芸能レポーターと名乗ればいい。
人の言葉を借りて、一切責任をとらなくていい立場から、知識人面してお喋りされると不愉快だ。
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