国勢調査と情報漏洩
10月1日は国勢調査の日。
大衆の関心を引く話題ではないので、マスコミで大きく取り上げられていない。
国勢調査の調査員さんが情報漏洩でもしでかすと、マスコミがワッと飛びついて大騒ぎになるのだろうけどなどと不埒なことを考えたりしてしまう。
国勢調査というものは、なんでやるのだろう。
総務省・統計局のホームページによると
「国勢調査は、我が国の人口や実態を明らかにする国の最も基本的な統計調査として、大正9年(1920年)以来5年ごとに実施しています。
国勢調査の結果は、選挙区の画定、議員定数の基準、地方交付税の算定の根拠となるなど、民主主義の基盤を成す統計を提供しています。
また、国民の生活設計、企業の事業計画、学術研究機関の実証研究など、社会経済の発展を支える基盤となる統計を提供します。
国勢調査の結果は、個人・世帯を調査大勝として社会経済の実態をとられる標本調査の標本抽出のために活用され、公的統計の体型整備に不可欠な情報を提供しています。」
とある。
意義あることを説明しているようだが、イマイチよくわからない。
昨日、私の家にも調査票が届いた。
その封筒にも国勢調査の説明がいろいろと書いてある。
いろいろ書いてある中に、「調査票にご記入いただいた内容は、統計法に基づき厳重に保護されます」とあった。
さらに、「調査員をはじめとする国勢調査に従事するものには、統計法によって、個人情報を保護するための厳格な守秘義務が課せられています」とある。
だから個人の秘密は守られるということなのだろうが、この文章が逆に私の不安をかきたてててしまう。
国勢調査への協力は義務だと思っているから、なんの疑問もなく調査票に記入したのだが、調査票を入れる封筒に「絶対に保護します」とあるのを見てちょっと心配になってきたというわけだ。
私の従事している不動産業でも「宅地建物取引業法」により守秘義務が課せられている。
弁護士・税理士等の士業にも守秘義務があるし、医療関係者にも守秘義務はある。
あらゆる業種に守秘義務なるものが課せられている。
それなのに、秘密が漏れてしまうのが実情なのだ。
太古の昔から「人の口に戸は立てられない」という言葉がある。
つい最近の話題でも、細野さんの極秘での北京訪問に記者団が群がっていたし、東国原さんが「県知事を辞めるなどとは誰にも言っていない」と言っているのに、話の内容がでかでかと新聞に載っていた。
2、3日前だって、民主党の細野豪志前幹事長代理が「極秘」の中国訪問が大きく報道されていた。
「極秘」のはずなのに、大勢の報道陣が北京空港で待ち伏せていた。
他人の口のみならず、身内の口も封じられないというのが世の常なのだ。
そもそもテレビがこぞってとりあげる大きな事件なんかは、どこからともなく取り調べ内容が垂れ流し状態で報道されている。
法の番人であるはずの警察・検察からも秘密は漏れ出るのである。
まさに「人の口に戸は立てられない」わけだ。
以前住民基本台帳カード化の際に、個人情報流失が心配されたとき、時の大臣が「公務員が取り扱うから絶対に問題はない。選ばれた人が公務員になっているし、公務員には守秘義務があるから心配はいらない」などと世間知らずなことを言っていたのを思い出す。
公務員でも飲酒運転もするし、使い込みもする。
児童、生徒に猥褻行為をする先生もいる。
魔が差すのが人間の常なのだ。
ましてや金が全ての世の中、お金に目が眩んでとんでもないことをしでかす人もいる。
そんな人間が取り扱っても秘密が漏洩しないシステム作りが大切だ。
情報漏洩より悪いのは、冤罪作りのために意図的に流される偽情報だ。
以前から警察の取り調べには疑問を持っていたが、今回検察までもが信頼におけないとわかった。
どこからともなく漏れ出て来る情報を、マスコミが見境もなく大きな声で騒ぎまくる。
そして、その報道に群がる私たちも冤罪作りの片棒を担ぐことになる。
人の人生を左右しかねない重大な秘密を知り得る者の情報漏洩については、窃盗罪、傷害罪、殺人罪に匹敵するような厳罰の制定も必要ではないかと思いいたった今日この頃だ。
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