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2010年10月24日 (日)

チリ落盤事故と中国経済と日本外交

 チリ落盤事故に関連して、日本の外交が心配になってきた


 
チリは銅の産出高は世界第一位で、世界の34.4%を産出している。

 ちなみに、2位のペルーが8.1%。3位がアメリカで7.8%となっている。

 このところの銅価格の高騰で、いったん閉山していた鉱山までが操業を再開しているのだという。

 今回落盤があった鉱山も、そんな鉱山で、安全面の問題は指摘されていた。

 そんな劣悪な労働環境なのに、銅価格の高騰にともない、他の仕事より給料が高いということで、銅採掘の仕事に従事する人は多いという。

 銅価格は、2004年の4倍にも高騰しているということだが、その一番の原因は中国での銅の消費が急増しいてることにあるそうだ。

 ここでも、中国が大いに影響を与えているわけだ。

 言い意味でも、悪い意味でも、中国が世界経済を牽引していると言える。

 中国の急激な経済発展は想像を超えるものがある。

 なにせ、人口は13億5千万人。

  自国内に、世界人口の5分の1にあたる消費人口を抱えているのだ。
 
  今は急激な経済発展の過渡期で、貧富差が大きく、富裕層と言われる人が1割程度なのだろうが、残りの9割の貧困層の何割かが中流階級的な暮しをするようになったとき、世界の資源はあっというまに枯渇してくるのではないだろうか。
 
  ちなみに、経済発展の著しいブリックスと言われる、ブラジルの人口は2億人で世界第5位。
 ロシアが1億4千万人で9位。インドが12億人で世界第2位。
 そして中国が13億5千万人で1位。

 これらのブリックス諸国の人口は世界の45%になる。

 中国に続いて、12億の人口を抱えるインドも経済発展にめざましいものがあるわけで、これから先は資源の取り合いになっていくことだろう。

 資源のない日本は、これまでは経済大国という立場で、世界中の資源をかき集めていたのだが、これから先は資源の独占はままならなくなるだろう。

 金があるからなんでも買えた時代は終わりつつある。

 資源の奪い合いが始まっているし、資源を重要な武器ともなり得る。

 中国のレアアースの輸出制限などがその典型だ。

 食料、水資源も奪い合う時代がすぐそこまで来ている。

 経済大国の名のもとに、輸入した資源で作った工業製品を輸出し、儲けた金でなんでも手に入れてきたのが日本だ。

 世界中の食材を買いあさり、途上国で安く生産した食料に依存してきた。

 その結果、日本の農業はすっかり崩壊しつつある。

 その途上国は、徐々に経済発展をしつつある。

 中国は今や食料輸入国となっている。



 そんな時代だから、
せめて、食料、とりわけ米だけは完全自給を続けるべきだ。

 日本の米は高いから、安いところから輸入すればいいなどと、のんきなことを言っていて、米まで輸入にたよることになったら、近い将来には兵糧攻めで攻撃されかねない。



 さらに、一番肝心なことは、日本の政治家がもっと外交問題に真剣に取り組むことだ。

 驚異なのは、中国だけではない。

 このところの、各国の通貨安競争を見ていてもわかることだが、世界中が自国の利益のみしか考えない、生き残り競争が始まりつつある。

 アメリカに言われてふらふら、中国に言われておろおろ、首脳会議や国連では、良い国ぶって格好ばかりつけているのでは、これからの日本は立ち行かなくなってしまう。

 選挙のときは、「国のために命をかけて」と言う言葉を、どなたも連発していらっしゃったが、言葉通り「命をかけて」他国と交渉していく気概をもっていただかないと、日本の将来は危うい。

 などと、大上段に大きなことを言ってしまい、また「傘がない」が頭の中をかけめぐる今日の私なのだ。

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