来年度の税制大綱について
海老蔵事件も目新しい話題がなくなって集客力を失ってきた。
それで、ここにきてようやくワイドショーで税金問題が取り上げられるようになってきた。
「法人減税、個人増税」という見出しで、人心を惑わすワイドショーの目的に合致させた番組作りをしている。
今日の新聞に来年度税制大綱について解説されていた。
政策の目玉として、先進国で最高水準にある法人税率を5%下げる。
それによって企業の成長を促し、雇用や設備投資を増やして景気浮揚を促進するというもの。
一方の個人増税は、年収1,500万円以上の高所得者の給与所得控除による増税、相続税の基礎控除額を減らし最高税率を5%上げる増税等。
実質では企業では580億円の減税、個人では4900億円の増税となるそうだ。
この、法人税減税について、菅さんは13日夜遅くに表明した。
そのときには、税率を5%下げることによって1.5兆円の減税になると言っていた。
しかし減税分の財源についての記者からの質問については答えなかった。
次の日、野田財務大臣も不足する財源について質問について、平然として確たる財源は無いと答えていた。
テレビのワイドショーで、法人税減税と個人増税の効果についてあれこれと論議されていたが、政策を疑問視する話ばかりで、「こうしたら間違いなく日本は復活できる」というような案をだす人はいない。
私は、経済成長を追い続けてきた人類が突き破れない厚い壁にぶちあたっているのが今の世界経済だと思っている。
発展・成長し続けることを当然としてきた。
先進国と言わる国々は、成長をしつくしたのだ。
先日、伸び続けていた日本人の平均身長が横ばいになったという記事があった。
栄養の充実と環境改善によりずっと伸び続けてきた平均身長がとまったようだ。
生物学的に、現在の平均身長以上が日本人の身長の限界なのだろうと言っていた。
植物にしても動物にしても、その大きさには限界がある。
大きくなり過ぎて自分で自分の体を支えられなくなるからだ。
人間でも300㎞を超す体重の人や、2m50㎝を超える身長の人などは、自分で自分の体を刺さることができないし、短命に終わることが多いようだ。
経済もそれと同じことではないのか。
無限に発展・成長していくと思っていたことは幻想でしかない。
資源を浪費しつつ経済的に成長してきた先進諸国は、豊かになりものが溢れるようになった。
高度化した生活は少子化をまねいた。
そして消費を開発途上国に求めて経済的な発展を続けていった。
その開発途上国といわれた国が、それまで先進国といわれていた国と同じように経済発展を目指しているのが今なのではないか。
今後ますますその傾向が強くなるはずだ。
成長をしつくした先進国が、成長し続けることを前提としてしか生き残ることを考えるのであれば、それを満足させる解決方法を見つけ出すのは容易ではない。
現在、日本の政治が進路を見いだせないでいるが、それは誰がやっても同じことだろう。
ただ、政治家が、どうすることが日本の将来にとって一番いい方法なのかを考えるのではなく、どうすれば自分達が権力の座に残れるかを考えてしか行動しないことが、国民に不安を与えるのだ。
何が正解なのかは、やってみないとわからない。
正解を回答できる人はいないだろう。
政治家が、私利私欲や党利党略を捨てて、本当にどうすることが一番いいことなのかを考えて方向を示してくれたら、私は安心できる。
国民が一番心配なのは、為政者の描く将来像がまったく見えないことではないのだろうか。
ETCが当面の課題だったよだきんぼ(宮崎弁でなまけもの)おじさんだっかが、かいているうちに大きな話になってしまった12月17日の第2弾。
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