新聞ななめ読み、池上さんテレビ・ラジオ降板について
池上彰さんの話わかりやすいことで定評がある。
難しい内容の話でも、平易な言葉だけを使って優しくゆっくり解説してくれる。
難しい単語や英語がたっしゃな人でないとわからないようなカタカナ語はほとんど使わない。
だから人気があるのだろう。
その池上さんが、3月いっぱいで、すべてのテレビやラジオのレギュラー番組を降板するという。
非常に残念なことだ。
池上さんは話と同様にわかりやすい文章をお書きになる。
朝日新聞の「池上彰の新聞ななめ読み」というコラムを連載されているが、今日のコラムでご自分の降板にからんで、1部のメディアについて「優しく」警鐘を鳴らされていた。
池上さん自身がお話しになっていた降板の理由は、取材・執筆に専念したいということであったが、3月告示の東京都知事戦に出馬するという憶測にがひろがった。
1部のスポーツ紙やネットのニュース等では、池上さんが政治関係者と会ったなどと、本人も知らない話が次々に飛び出して、あっけにとられたそうだ。
記者時代に、裏付けを取ることと、本人に確認することを徹底的にたたき込まれた池上さんとしては、本人に取材せず、「憶測で原稿を書く」メディアがあることに驚きを感じたという。
さすがに大手新聞は、直接確認を求めてきたから、選挙に出る意志がないことをきちんと説明できたが、取材しないまま書いてしまうメディアには対策のとりようがないと嘆いておられた。
さらに、「それでも私は、こうして否定できる場を持っているが、反論する場がないまま悔しい思いをしている人が、きっと大勢いることだろう」とおっしゃっている。
じつにその通りだ。
しかし私は、それに加えて、もっとたちが悪いのがテレビのワイドショーであること付け加えたい。
池上さんもこのことには触れていないが、テレビのワイドショーは、「憶測で原稿を書く」メディアの記事をそのまま報道している。
「と○○スポーツ新聞では言っています」だとか「○○週刊誌によると○○だということです」というような取り上げ方をする。
「憶測で」書かれた記事を、まったく検証することなく、面白おかしく読み上げる。
「憶測で原稿を書いた」メディアは、損害賠償の裁判を受けるリスクを承知で書いている。
一方のワイドショーは、○○スポーツ新聞がこう言っていると読み上げているだけで、記事に対する責任は○○スポーツ新聞に負わせたまま、ワイドシーョネタとして利用している。
さらにたちが悪いのは、自らの手を汚さないでインチキ記事の話を煽り立てていながら、自分はジャーナリスト風を演じることだ。
池上さんの今日のコラムは「殺人件数が戦後最低 なぜ明るい面を見ないのか」という主題で、私が書いたことはその導入部だったのだが、池上さんの書いていた本論についてはまた明日書くことにした今日は1月28日。
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