大相撲八百長問題、関取になれないまま廃業した若者のために再建しろ
大相撲が大変なことになっている。
今日の朝日新聞(西部本社版)は、1面のトップと天声人語、2面の紙面半分、3面の社説、そして社会面26面、27面の紙面の半分と、大相撲の八百長問題を大きく取り上げている。
大きな問題ではあるが、ここまで紙面を割かなくては行けない問題なのかという気もする。
予算審議中の国会も大きな問題を抱えていると思うのだが、硬直状態で大きな記事にはしにくいようで、めだたない4面にその記事がちらっと載っているだけだ。
八百長の語源は、八百長という八百屋が相撲の年寄り某との碁の手合わせで、常に1勝1敗になるようにあしらっていたことによる(広辞苑より)というのは有名な話だ。
さらに広辞苑によると、
①相撲や各種の競技などで、一方が前もって負ける約束をしておいて、うわべだけの勝負を争うこと。なれあい勝負。
②転じて、内々示しあわせておいて、なれあいで事を運ぶこと。「質疑応答で八百長をする」
とある。
改めて広辞苑を引いて、「相撲や各種競技で」との説明には驚いた。
各種競技でという言葉の前に、「相撲や」とあるのだ。
相撲の八百長問題はそれだけ昔から言われていることなのだろう。
昨日の野球に引き続いてではあるが、ぼくは相撲ファンではない。
最近はテレビ中継もめったに見ることもなく、名前のわからない関取のほうが多いくらいだ。
だから、相撲に格別の思い入れがあるわけではない。
しかし、ぼくの子供のころの相撲は野球と並んで人気のあるスポーツだった。
若乃花、栃錦、朝潮、大鵬、柏戸といった時代だ。
お相撲さんは子どもたちのヒーローだった。
娯楽が少なかった時代、相撲は国民的最大の人気スポーツだった。
その頃にも八百長の話がなかったわけではないが、人気がそんな話はかき消していた。
今は娯楽が多様化して、相撲の人気はそんな時代と比べるべくもない。
そんな中での八百長騒動。
相撲人気の低迷に拍車をかけることになるだろう。
それにしてももったいない話である。
相撲は単なる興行とは一線を画しているスポーツなのだ。
数あるスポーツの中で、プロとアマチュアの差が一番大きなスポーツが相撲なのだ。
サッカーでも、バレーボールでもアマチュアとの交流試合で、プロチームがアマチュアチームに苦戦、敗退するケースがある。
野球でもプロのチームが社会人野球との試合で負けることはある。
そして、プロ野球でもプロサッカーでも、入団して最初から活躍する新人は沢山いる。
相撲の世界では、そんなことは絶対にない。
名だたる学生横綱やアマチュア横綱でも、幕の内の力士には太刀打ちできない。
幕の内力士にぶつかっていっても相手をぐらつかせることさえできない。
力を特別に認められた学生横綱出身者が、まれに幕下付け出しでデビューすることがあるが、順調に勝ち進んで幕のうちに上がっていける人はそう多くはない。
大相撲の稽古の厳しさは想像を絶するものがある。
問題にもなった、しごきに近い稽古もある。
そんな激しいしごきに耐えても、関取と言われる十両に上がれる力士は80人程度しかいない。
そして、相撲の世界は、この十両になって初めて給料がもらえるのだ。
だから、みんな関取を目指して苦しい稽古に耐えているわけだ。
大相撲は単なる興行とは違うという意味合いはここにもある。
大相撲を単なる興行にしてしまっては、関取になれないまま廃業していった若者たちに申し訳ないだろう。
大相撲の大改革を希望する。
書いているうちに、すっかり大相撲ファン的になってしまった今日は2月3日。
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