不動産を売却した人は、確定申告が必要です。
朝一番で携帯電話が鳴った。
去年土地の取引をしたお客様からだ。
「もしもし、○○だけど、確定申告をするのに売買契約書はどうなっているのかね?」
税務署に確定申告に行かれたお客様からの問い合わせだ。
「売買契約書は、お客さんが保管していますよ」
「そうだったかな?」
「よく探して見てください。見つからないときは、当社にコピーはありますよ」と答える。
その後、連絡がないから見つかったのだろう。
今、確定申告の期間中。しかも閉め切り間際。
確定申告の期間はこんな電話を何本かもらう。
去年土地や建物を売却したお客様からの問い合わせだ。
確定申告というのは、主には、個人事業主が、前年の1月1日から12月31日までの所得を計算して申告するという制度。
所得はいつ申告してもいいというわけではなく、毎年2月16日から3月15日までの期間中に申告をしなくてはならない。(3月15日が土曜・日曜にかかる場合は次の月曜日まで繰りさげられる)
これが確定申告だ。
サラリーマンは源泉徴収という形で、税金は給料から天引きされているので、あまりなじみはない。
ただし、給与所得者(サラリーマン)でも年間収入が2,000万円を超える人は確定申告が必要になる。(申告は面倒くさいだろうが、うらやましい限り)
また、贈与税についても確定申告が必要だ。
贈与税というのは、大雑把に言うと、前年度に110万円以上の金銭や財産の贈与を受けた人について申告が必要となる税金だ。
これも、なにももらったことのない私にとってはうらやましい話。
もう一つ、土地建物等の売却をした場合の譲渡所得や株式の譲渡所得についても確定申告が必要になる。
譲渡所得税と言って、これは他の所得金額と合計せずに分離して課税される。
私の職業柄、確定申告の時期は、この譲渡所得についてちょくちょく相談を受けることになる。
譲渡所得税の計算については、取引時点で詳しく説明しているのだが、いざ申告となって再度問い合わせをしてくる方が多い。
中には、申告は代行してやってもらえるものだと勘違いしている人もいる。
税金の申告は不動産業者の仕事ではない。
あえてどなたかにお願いしたいのであれば、税理士に依頼することになるが、ご自身でやれるようになっている。
一般の人の大いなる勘違いに、税務署に対するアレルギーがある。
税務署は恐い。やみくもに税金をふんだくられる。という勘違いだ。
それで、私の仕事は、その誤解を説くことだ。
毎度のことだが、「税務署は恐いところではありませんよ。脱税する人には厳しいかもしれませんが、まっとうに税金を払う意志のある人にとって税務署は親切なところですよ」という話をしてさしあげる。
これが私の本音なのだ。
仕事がら何度か税務署の職員さんとやりとりをしたことがあるが、私の税務署に対する印象は、他の行政機関よりも応対が親切だ。
ただし、税金は原則的に自主申告制だから、なにもかにも手取り足取りは教えてもらえないのだが、わからないことは懇切丁寧に教えてくれる。
だから、わからない点は遠慮なく税務署の職員さんに聞いてくださいと言って、税務署への抵抗を無くさせて税務署に気軽に出向くようにと伝えている。
何も悪いことをしていなくても、なんとなく警察と税務署に恐怖感を抱いている人が多いようだ。
私に相談したお客様は、気持を楽にして税務署に出向かれる。
私のせいで、税務署の職員さんにはお手間をおかけしているかもしれないことを、この場をかりてお詫びしたい。
かく言う私は、家内が去年売った家の確定申告を頼まれていて、まだやっていない。
今日、明日中には終わらせなくては。
重ね重ねになりますが、私が過去にお会いした税務署の職員は全員優しく親切な方ばかりでしたよ。
まだ確定申告を済ませてなくて、どうしようと思っていらっしゃるかたは、大急ぎで税務署に出かけましょう。
蛇足ですが、今年、不動産を売却されるかたは、来年の確定申告は早めに済ませましょう。
早やめに行った方が気持がゆっくりできます。
決してわたしみたいに、ぎりぎりにのばすことのないように。
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