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2011年6月18日 (土)

世界遺産 屋久島縄文杉立ち入り制限案。心配になる小笠原。

 屋久島町で、縄文杉周辺など指定地への観光客の立ち入りを制限する条例が町議会に提出されている。

 23日の本会議で可決されれば、入山が規制される。

 条例案によると、指定地域への立ち入りは町長への事前申請と承認が必要になる。

 承認手数料として400円が徴収される。

 維持に従わない場合は、30万円以下の罰金が課せられる。

 制限人数や期間は条例案には無いが、登山客の多い3月から11月の期間、1日429つ人に制限するよう検討しているという。

 世界遺産登録以来、観光客が増え、縄文杉方面への入山者は年間約9万人。

 多い日には、1日に約千人の入山者がある。

 登山者のし尿しょり等環境悪化が問題視されているわけだ。

 ただし、規制は観光客の減少につながるのではないかということから、慎重な町議もいて、採決の動向が気になるところだ。(朝日新聞6月6日参考)


 私は前々から「世界遺産」の登録に疑問を抱いている。

 そもそも「世界遺産」へのと登録は、「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて登録される。

 当初の目的は「保護」だったわけだ。

 それが、登録されることによって世界中の注目を集め、観光客が爆発的に増えるという結果になっている。

 それで、いまや観光戦略として「世界遺産」登録は観光地の垂涎の的と化している。

 自然遺産に登録されると、観光客が増え、観光地の経済は潤う。

 それにともなって、環境は悪化するというのが常態化している。

 それでも「金儲け」をしたがる人々が世界遺産登録を目指す。


 今年は小笠原諸島と平泉が世界遺産登録されそうだが、小笠原の自然破壊が心配だ。

 小笠原は東洋のガラパゴスとも言われ、小笠原独自に進化した小笠原だけの固有種の存在が知られている。

 植物の40%。樹木の70%。鳥類は26%。カタツムリは90%以上が小笠原独自の固有種だ。

 外界から隔離されて育ってきた固有種は、外来種の動植物の進入によってその生命の存続が危うくなっている。

 

 先日、その小笠原の自然を守るボランティアの活躍ぶりが報道されていた。

 島外からの人との交流は、外来種の動植物を持ち込むことになるので、島に上陸するときには靴の裏まで消毒して外来種の持ち込みを防いでいた。

 資材等の持ち込みの際にも、外来種の動植物の進入を防ぐため細心の注意をはらっていた。

 そんな彼らの行動と、小笠原の世界遺産登録運動とは、まったく矛盾するように思える。

 縄文杉同様、世界遺産登録により観光客が増加し、小笠原本来の自然の破壊につながることになるであろう。

 真に自然を守ろうとするのであれば、その存在を人間に知られることを防ぐことだ。

 真に自然のことを考えるのであれば、観光の経済効果はすてることが正しいように思う。

 観光と環境の保護は相矛盾する問題だろう。



 人がここちよく生きていくということは悩ましいことだ。


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