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2011年7月 2日 (土)

IMF前専務理事、強姦未遂事件不起訴の方向。被疑者に虚偽の訴えの疑惑。

  強姦(ごうかん)未遂など七つの罪で起訴された国際通貨基金(IMF)前専務理事のドミニク・ストロスカーン被告(62)に襲われたと訴えたホテルの女性客室係(32)の供述に複数の虚偽が見つかり、起訴が取り下げられる可能性が出てきた。米ニューヨーク・タイムズ紙が6月30日、捜査当局の話として伝えた。(朝日新聞11.7.2)

 なんとも、間違いではすまない大きな問題だ。

  IMFのトップ人事に影響を与え、来年のフランス大統領選の行方を大きく揺るがした大きな事件だった。

 強姦や痴漢といった猥褻関連の事件は、人間の興味をそそるだけに、マスコミは大喜びで大きく取り上げ、事件をことさらに煽り立てる。

 そして、この種の事件は被害者の訴えだけを取り上げ、被疑者の抗弁をいっさい受け付けないことが多い。

 事件の多くは、被害者助成の訴えのみで逮捕に至る。

 逮捕と同時に、被疑者の社会的信用は完全に失墜してしまう。

 今回の事件はその典型だろう。

 被疑者となったストロスカーン氏は、IMFの専務理事の重責を担い、時期フランス大統領選挙ではサルコジ大統領の再選を阻む有力候補だった。

 今回不起訴となれば、大統領選に出馬するという話もあるが、事件が悪影響を及ぼすことは必至だろう。

 一国の大統領選にも大きな影響を与える事件だっただけに、欧米のマスコミでは大きく取り上げられているが、それでも逮捕の時の騒ぎぶりに比べたらその何分の一といった取り上げられ方だろう。

 日本のテレビ報道ではちょっと触れる程度の報道でしかない。

 
 起訴が取り下げられることになれば、ニューヨークの捜査当局にとっては歴史的な大失態となると言われているが、ストロスカーン氏の人生を狂わせたことの重大さと思えば、失態で済まされる問題ではない。


 
以前、私のブログに書いたことだが、私の友人の友人がこの事件同様のまったく虚偽の訴えで強姦犯として逮捕され、新聞にでかでかと報道された。

 事件は被害者の狂言ということが判明し数日間の拘留で釈放されたが、無実を報道してくれるメディアは1社もなかった。

 かれは、周囲に疑惑を持たれたままで職も無くし、ひっそりと故郷に帰って行った。

 メディアは、大衆の興味をそそる事件については大々的に報道するが、無実であったとしても何の訂正もしてはくれない。

 こんな事件を見るとき、心配性の私は、自分がこのような状況に陥れられるたらどうしようと不安になってしまう。

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