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2011年8月19日 (金)

晴れ晴れしい破談

 仲良くつきあっている不動産会社の社長の言葉に救われた。

 不動産会社はライバルになることもあるが、ひとつの仕事を協力して取り引きすることも少なくない。

 今回、ある仕事をこの不動産会社と共同でやっていたのだが、私が担当している売主さんとの価格交渉が思うように進まない。

 何度も折衝を重ね、当社が受け取る予定の報酬を放棄すれば話がまとまるところまでは折り合いをつけた。

 売主さんはこれ以上は絶対に応じないと言う。

 これ以上の値引きをするのであれば、そこにアパートを建てると言われるのだ。

 結果的に手数料無しでなら売ってやるということになる。

 自分ひとりでやっている仕事であれば、即座に破談する話なのだが、共同でやっている仕事なのでそうもいかない。

 私は、最悪は自分の報酬はゼロでも話をまとめるつもりでいた。

 今日、相手の不動参会者で最終の打合せをしてたのだが、その私の気持を感じた相手の不動産会社の社長が、「報酬なしで話をまとめるようなことをしてはだめですよ。不動産取り引きをしていて、手数料を出さないという売主さんに負けて商談をまとめてはいけない。そんな話だったら、この商談を壊わしてもかまいませんから」と言ってくれた。

 私が不動産業者としてやれているのは、前職の会社の社長の指導のおかげ。

 この会社は、いっさい手数料の値引きはしないというのが、絶対方針だった。

 手数料を値引きしなければいけないようないい加減な仕事はしない。

 きちっとした仕事をしていれば、お客さんに手数料を引けというようなことは言われないはずだ、というのが社長の教えだった。

 不動産業は弁護士にも勝る仕事だというプライドを持っておられた。

 その社長の姿勢を尊敬していた。

 しかし、独立して、その方針からはずれてしまうことも少なからずあった。

 今回の仕事は1年がかりでようやくまとまりかけた商談だったし、相手の不動産会社のほうが私の数倍苦労していた。

 だから、私のほうの報酬をゼロにしてでもまとめようと思っていた。

 そんな気持を察した相手からの言葉が先の言葉だった。

 共同でやっている仕事だから相手の立場を気づかっていた私の気持を察して放った彼の言葉。

 「そんな売主の土地は売ってもらわなくてもいいです。それで私の方がだめになっても気にしなくていいですから」

 彼の言葉は、私が勝手に師と仰いでいる前職の社長からの教えを久し振りに思い出させてくれた。

 不況の中、つい弱気になりかけていた私に活を入れてくれた。

 次に売主さんと会う予定日は22日。

 晴れ晴れしい気持で商談をこわしに行って来ようと思っている、今日は8月19日。

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コメント

こんにちは。ご無沙汰してます。
久々の書き込みです(^^)。

商談どうなりましたか?
不動産会社通してるのに手数料払わない!なんて有り得ませんよね!!
晴れ晴れしく破談成立しましたかぁ~?
思い切る時は思い切らないと!ですよね。
とは言いつつ・・・私も結構悩んだりしちゃうのですが・・・(^^;)。

素敵な社長さんで良かったですね。

ご声援ありがとうございます。

商談はいい方向に進みました。

単独でやっている仕事だったら、こんな話が出たときにお断りするんですけどね。

うまくいって、仲間の不動産会社にも迷惑をかけずにすみました。

いつものんびりやっているものですから、お尻に火がついて、ここ一カ月間は仕事に邁進しています(≧∇≦)

そのせいで仕事が忙しくて、ゆっくりとブログを書く時間がなくなっています。

そういえば、ボクはしばらくchiemiさんのブログに訪問してなかったです。

しばらくは仕事モードで頑張らなくては、と思っています。

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