プロメテウスの罠。放射能はだれのものか??無主物とは?
今朝は新聞を読む時間がなくて、今新聞を読んでいる。
朝日新聞の原発問題の特集連載記事「プロメテウスの罠」に驚くべき話が書かれていた。
「放射能はだれのものか」という問題を裁判所で争われたというのだ。
「放射能はだれのものか」?? 意味がわからなくて興味をもって読んでみた。
なんと、除染を求める訴えに対して、東電は「原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任をもたない」と言うのだ。
なんとも私の思う社会通念からすると、とんでもない理論に思える。
ことは、8月、福島第一原発から約45キロ離れた二本松市の「サンフィールド二本松ゴルフ倶楽部」が東京電力に、汚染の除去を求めて仮処分を東京地裁に申し立てたことに始まる。
事故のあと、ゴルフコースから高い放射線量が検出されるようになり、営業に傷害がでている。
それで、責任者の東京電力が除染をすべきであると訴えたのだ。
それに対して東電の主張が先の理論なのだ。
答弁書で東電は放射性物質を「もともと無主物であったと考えるのが実態に則している」というのだ。
無主物とは、ただよう霧や、海で泳ぐ魚のように、だれのものでもない、という意味だそうだ。
東電としては、飛び散った放射性物質を所有しているとは考えていない。したがって検出された放射性物質は責任者がいない、と主張しているという。
さらに、「所有権を観念し得るとしても、既にその放射性物質はゴルフ場の土地に附合しているはずである。つまり東電が放射性物質を所有しているわけではない」と続けている。
飛び散ってしまった放射性物質は、もう他人の土地にくっついたのだから、自分たちのものではない。そんな主張だ。
とても理解できない理論のようであるが、裁判所は、ゴルフ場の訴えを退けている。
なんとも法律家の法律の取り扱いは理解しかねる。
悪臭や騒音に対しての裁判を見聞きするが、この理論でいったら悪臭をまきちらす原因物質は無主物であるので悪臭を発している被告には責任がないということになりはしないか。
なんとも、考えれは考えるほど頭が混乱してしまう話だ。
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