全面敗訴とか勝訴という問題ではない、オセロの中島さん家賃滞納訴訟
昨日、オセロの中島知子さんの家賃滞納訴訟の判決がでた。
当然、判決は原告側の訴えを全面的に認めたものだった。
テレビを始めとするマスコミは、中島さん側の「全面敗訴」と大騒ぎしていたが、当然の結果だ。
敗訴と言えば敗訴なんだろうけど、勝ち負けを争っていたわけではないのだ。
6ヶ月分もの家賃を滞納しているのだから、結果はわかっていたこと。
今回のように、悪質な入居人に部屋を貸して、6ヶ月以上も家賃を滞納されても、家主側が実力行使で追い出すことができないのだ。
6ヶ月分もの家賃を溜め込むような者に、溜まった家賃を払えと言ってもはらうはずがない。
だからといって、家主といえども勝手に部屋に上がり込むことはできない。
勝手に部屋に上がり込んで、家賃の代りに金目のものを勝手に取り上げたとしたら、住居侵入罪や窃盗罪に問われることになる。
そもそも1ヶ月分の家賃が払えない者に対して、6ヶ月分をまとめて払えと言っても払えるはずがない。
そんな状態のまま、いつまでも居すわられたら損害が増えるばかりなので、退去をもとめることになる。
しかし、こんな状態の入居者は引越するお金もないので、すんなりとは出ない。
だからといって、家主が勝手に荷物を運び出すと、これまた住居侵入罪や窃盗罪に問われることになる。
こんなとき、法治国家の国民としては、裁判に訴えて判決をもらい、判決をもとに強制執行を依頼して、国家権力の力を借りて強制的に部屋を明け渡してもらうしかないのだ。
しかし6ヶ月も10ヶ月も滞納しながら部屋に居すわるような人間が、判決が出たからといって滞納家賃を払うはずもなく、悪うございましたと素直に退去するわけはない。
強制執行は執行官という職務の方が執行するわけだが、入居者が荷物を出さない場合は、家主が荷物を運び出す人員を手配して、荷物を運び出す場所も用意しなければならない。
結局、滞納家賃はとれず、裁判費用も負担し、強制執行の費用、荷物の運搬費、荷物の保管代まで家主の負担になるわけだ。
そして家主は泣き寝入りすることになる。
今回の裁判は、家主さん側の同情すべき手続きなのだ。
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