不動産業者のなげき
当地(宮崎県の北端の街、延岡市)の不動産取引は低迷している。
低迷していると断言してはいけない。
私が低迷しているだけで、ウハウハと儲かっている会社もあるのかもしれない。
かくいう私であるが、苦しくてもあまり苦しいとは言わないようにしている。
だからだろうか、人からは、儲かっていると思われていることが多い。
人の噂というのはいいかげんなものだけど、倒産寸前という噂が立つよりは、ひとりで儲けているという噂が立つ方がいい。
当地の不動産業界の景気動向の本当のところはわからないが、どうやら不景気だという人の方が多い。
私がお付き合いしている経営者のほとんどが景気が悪いと言う。
全体として景気が悪いから、儲かっていても儲かっていると言うと相手を傷つけるから、みんなで景気が悪いと言っているのかもしれない。
ともかく、バブル崩壊以後ずーっと地価が下落してきている。
それは、国が発表する地価動向の数字でも明らかだ。
ここで、不動産業者の苦境をなげきたい。
メディアが地価が下がった下がったとしか報じないので、土地を購入しようとしている顧客の方々は、実態以上に地価が下落していると思い込んでいる。(少なくとも私が接するお客様は、そう思っている方が大半である)
つい最近の私の商談であるが、当社の近くに売りに出て2年くらい売れなかった土地が大幅に値段を下げた
商業地で、不動産業者として見ると、この価格は大ダンピングの価格だと思った。
私には、この物件がこの価格なら商談を進められるだろうというお客さんが二人いた。
日ごろ行動の遅い私なのだが、これはすぐに売れてしまうと思って、すぐにお客さんに紹介した。
結果は、お二人とも気に入らなかった。
店舗用地だから、ご自分の商売には向かないということで断られるのはしかたがない。
お一人の方は、立地が気に入らなかった。
もう一人の方は立地的には興味を示したのだが、不動産業者としての私が格安だと思って進めているのに、高いと言うのだ。
何を根拠に高いと言うのかがわからない。
結局、その土地はすぐに売れた。
購入者は不動産会社だった。
不動産会社数社が購入計画をしたようだ。
この実態が当地の不動産業者の苦しいところなのだ。
専門家の不動産業者が格安だと思う価格であっても、一般のお客さんはさらに値引きを要求する。
結局、経済的に困って売る人は買い手の要求する価格で、泣く泣く売ることになる。
売主が、別に売れなくても経済的に困らないという状況で、買い手の無茶とも思える値引き要求に応じない売主の物件は、永遠に売れないという状況なのだ。
国はデフレ脱却をはかっているが、小さな不動産屋の私であるが、実感としてデフレを解消しないと日本経済の回復はないなあと実感しているところである。
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コメント
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とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
投稿: 不動産の志望動機 | 2012年2月26日 (日) 13時11分