橋下さんに感じる小さな不安
維新の会・大阪市議団が市議会に提出予定だった家庭教育支援条例案についての報道のあり方が気になっている。
一昨日の朝のワイドショーで、ちょっとだけ取り上げられていて、私は大いに気になる問題だったが、その後まったく取り上げられていない。
維新の会大阪市議団が市議会に提出予定だった家庭教育支援条例案に次のような条文があった。
「乳幼児期の愛着形成の不足が軽度の発達障害を誘発する大きな要因であると指摘され、また、それが虐待、非行、不登校、引きこもり等に深く関与していることに鑑み、その予防、防止をはかる」というものだ。
乳幼児期に親の愛情が足りないと発達障害を起こすといっているのだ。
多くの保護者から非難が殺到して、市議団はすぐに法案を撤回した。
これについて、維新の会代表の橋下市長は「ボクが市民の側だったら、(条例案は)うるせー、このやろう。大きなお世話だという風に言うんじゃないか」と批判していたという。
私は一瞬、阿久根市の竹原元市長の障害者差別発言を思い出した。
改革市長として市民の多くの支持を集めた市長だったが、改革を断行するために手順を無視して独善的な政策を断行するようになった。
自分は正しい。だから何をしてもかまわない。
反対するものは切り捨てるという手法に変わっていった。
怖いのは、そのことに当の本人も気づいていないこと。
私は、橋下さんの政治手法に、竹原元阿久根市長に似た怖さを感じることがある。
橋下さんは頭がいい。
それに加えて、マスコミでタレントとしても活躍していて、世論の空気を読むのに長けている。
今回の維新の会市議団の家庭教育支援条例について、私は橋下さんの意向をくみ取った法案ではなかったのではないかと感じている。
世論が一斉に非難するのを見て、自分は一切関知していないという評論をしているのではないかと、少し疑ってしまうのだ。
そして、一番怖いことは、この問題について継続して非難するマスコミの声が無いことだ。
橋下さんの、若干過激とも思える行動を世論は支持をしている。
冷静に見てみると、その言動は建設的な政策というよりは、現政権に対する国民の怒りを煽るための意見という気がするのだが、マスコミはそれを改革の士のごとくに仕立て上げている。
フランスやスペインの選挙を見ても、混迷する現状の不満が現政権に否をつきつけている。
国民は国家の命運を考えることはせず、現状に対する不満をぶつけて欲求不満を解消しているのではないか。
そんな国民の心理を助長することと、現政権の失態を追求するのがマスコミの役目。
維新の会の法案撤回問題を大きく取り扱わないマスコミのありかたを見ていて、私は橋下さんの強引な政治運営に少し怖さを感じている今日このごろである。
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