100歳まで健康本
今日の朝刊で、「100歳まで健康でいたければこれを食べるのをやめなさい」という書籍広告が目にとまった。
思わず読んでみたくなる題名だ。
Amazonで確認してみる。
まだ、読者からの評価はない。
買いたい衝動をぐっとおさえる。
この手の本は、書店で立ち読みをするにとどめるに限る。
昔、「食べてはいけない」という題名の本がベストセラーになったことがある。
書店に平積みになっていて、買おうと思ってさっと流し読みして買うのをやめた。
ざっと見た限りだが、この本を真に受けて言う通りにしていたら、生きにくくなる。
米もパンも、野菜や肉も、何一つ安心して食べられるものが無い。
コンビニで売られている弁当やパンはもってのほか、冷凍食品もダメ。
多くの食品が添加物まみれであったり、偽装食品であったり、残留農薬で侵されていたり、賞味期限が改ざんされているというのだ。
コンビニのおにぎりやサンドイッチや安いファミリーレストランの食べ物が、添加物まみれであったり、偽装食品だというのは、そうかもしれないと思いかけた。
私の大好きなマーガリンがトランス脂肪酸のかたまりで体に良くないというのも納得させられた。
しかし、市販されている牛乳もダメということにおよんで、この本を買うことをやめにした。
この著者の言うことを100%実行するためには、自給自足の生活をするか、お金持ちになって無農薬有機栽培で米や野菜をつくっている農家と契約し、自然育成した乳牛飼育農家から直接牛乳を買い、漁港で獲れたての魚を買いうしかない。
もともと私は、屁理屈ではあるが、保存料は体にいいという理論をもっている。
保存料がなかった大昔の時代には、腐った食べ物を食べて命を落とす人が多かったはずだ。
防腐剤や保存料がない時代には、野菜や肉が食べられなくて、栄養失調になって死んで言った人もたくさんいた。
農薬がない時代には、害虫や病気のために農作物の安定した収穫が確保できなくて、不作から飢饉になったこともったはずだ。
極論だが、自然の物だけを食べて、自然の中でくらしていた古代の人たちの平均寿命は20歳代くらではなかったのか。
時代をうんとさかのぼって、江戸時代でも人生50年と言っていたではないか。
戦前はどうだったか。
冷静に考えると、人間の平均寿命が圧倒的に伸びたのは戦後のこと。
医学の発達もあるのだろうが、栄養がよくなったこともあるはずだ。
飽食の時代と言われている現代の日本では、食べ過ぎが諸悪の根源みたいに言われているが、飢餓の方がもっと体には悪いはずだ。
こんなことを言うと、「今の日本の平均寿命を延ばしているのは、戦前生まれの粗食で生きてきた人たちが長生きしているからだ。戦後生まれで、食品添加物まみれの食べ物を食べてきた自分たちの時代になったら、平均寿命は下がる」という人がいる。
私は、そんなに悲観したものではないと思っている。
現に、私のまわりは団塊の世代の人たちばかりだが、還暦過ぎても若い、若い。
私の子どもの頃の60歳は老人だった。
65歳を過ぎると、ほとんどの人が老人になっていた。
顔にも手にも深いシワが刻みこまれ、腰の曲がった老人も多く見かけた。
そのなごりで、今も60歳、65歳を高齢者という呼び方をするが、今の65歳は高齢者という単語でひとくくりにするのは似合わない。
団塊の世代は戦後生まれの象徴といえる。
サッカリンやチクロに代表される偽装甘味料で育ってきている。
後年、発癌性があり使用禁止になった食品添加物を食べて育ってきた。
それでも、戦前よりはるかに寿命を延ばしているのだ。
ということで、私は前々から食品添加物や防腐剤は人の寿命を延ばすのに貢献してきたと考えていた。
人間の歴史は飢餓からの脱出だった。
現在、人は豊かになって食べ過ぎを心配しなくてはいけない時代になった。
贅沢になった人間は、食品添加物や防腐剤の入っていない食べ物を求めるようになった。
ということで、「食品添加物、防腐剤礼賛理論」を改めて思いいたった、今日は6月21日。
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