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2012年6月21日 (木)

大雨により山崩れの土砂の撤去は誰がするのか?

 一昨日、当社が関係した借家の裏山が土砂崩れをおこして、家の軒先まで土砂で埋まるという事件が起きた。

 幸い建物には影響はなかったが、家の外にあった物置が潰されていて、寝ていた部屋の壁まで土砂が押し寄せていた。

 住んでいる人がいたってのんびりした人で、たいして気に病んでいなかったので、「大事にいたらなくてよかったね」「家の補修については家主さんにしてもらうことになるから、家主には私のほうから連絡しておきます」ということで、その場は終わった。

 のんびりした住人の影響で私も大事件とは思っていなかったのだが、夕方のニュースで大きく取り上げられていて、ことの重大さを再確認した。

 テレビカメラが捉えた現場は、危機一髪を免れたという映像になっていた。

 家主に連絡をしたが家主さんものんびりした方で、ご主人が入院しているので今日は行けないから明日見に行くとのこと。

 その後家主さんから連絡が入り、県や市からも連絡が来たことのことだった。

 それで、後のことは私に頼みますと言われる。

 私に頼むと言われても困るのだが、今後どうしたらいいのか市に問い合わせをしてみることにした。

 市に電話すると、「危機管理室」というところが担当のようだった。

 入居者も、家主も、県や市の職員さんが大勢来て調査をし、いろいろ話を聞かれる中で、土砂の撤去は県か市がしてくれるものと理解していた。

 ついては、後の処理について私に手伝ってくれということでの依頼だった。

 それで私は、「後のことはどうしたらいいのか?」と尋ねることから始めた。

 答えは「裏山の土が流れ込んだのだから、裏山の所有者に土をどけてくださいと言えばいい」というのだ。

 私が裏の山の地主を調べて、その所有者に土砂の撤去を頼めば良いと言う。

 「え?市がなにかしてくれるのではないのですか?」と聞くと、「不動産屋さんだったら、それくらいのことはわかるでしょう。裏の山の土がくずれてきて屋敷に侵入してきているのだから、山の所有者にしてもらうのが当然でしょう?」と言われる。

 入居者も家主も、県や市から大勢の人が来てくれて、あれこれ話を聞かれて、その話の中で県か市が土砂の撤去はしてくれるのではないかと思っている。

その上で私に後処理の手続きを手伝ってくれと言われたのだと思っていた私には、市役所の「危機管理課」の担当の言葉が冷たく感じられた。

 それで、私は「不動産屋さんだったら当然にわかるでしょうと言われたが、延岡市内の不動産屋でこんな経験をした人はそうはいないですよ。だから知っていて当然と言われても、私にはわからないことですよ」と言い返した。

 すると、担当さんは「こんな経験はないにしても、家の中に入ってきている土は隣の山の人の土なんだから、隣の人にどけてくれというのが当たり前でしょう?」

 さらに、「どけてくれと言っても、隣の山の所有者がなにもしてくれないときは、家主さんの方で土砂の撤去工事をして、その費用を山の所有者に請求すればいいんですよ」と、いたって親切に教えていただいた。

 実に明快なご指導を受け、私は納得した。

 たしかに、担当さんの言う通りだ。

 しかし、入居者も家主も、県か市が土砂の撤去をしてくれるではないかと誤解している。

 それで、「入居者の話によると、市や県の人が大勢でききてくれていたから、県か市がなにかしてくれのではないかと思っていましたよ」と質問を続けた。

 その答えもいたって簡潔なものだった。

 「市は、危険を確認したので入居者に公民館に非難してくださいと伝えました」というのだ。

 市の権限でできることは、そこまででしかないと言う。

 これも私は納得した。

 ということで、入居者と家主にそのことを伝えることにした。

 併せて、今後の処理については直接市に相談に行くように伝えた。

 私だと、「不動産屋だったら当然にそのくらいのことはわかるでしょう」と言われて、「自分でなんとかせい!」となってしまうので、法律がよく分からない一市民として市役所に相談すると、なにか便宜をはかってくれるかもしれないと思うからだ。

 私だったら、隣接の山の所有者を調べるところから始まって、その所有者との交渉までの一切を自分でやらなければならないだろう。

 山のようにずっと放置してある土地の所有者を調べるのは、不動産業者の手に負えない場合が多い。

 所有者が登記簿上の住所にいないことが多い。

 所有者の所在は市役所なら職権で簡単にわかるのだが、その住所を不動産屋には教えてくれない。

 被害住宅の入居者や家主からの要請だったら、市も対応してしくれるはずだ。

 それで、入居者と家主に直接、市に相談してもらうことにして、私の役目はひとまず終わらせてもらう事にした。

 それにしても、「危機管理室」というのは頼りがいのありそうな名称なんだけどなあ。 

 

 

 

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コメント

あら匿名に訂正しましたね。やさしいねぇ(爆)

お世話になった感謝のしるしに、
ご指導いただいた方の名前を明記していたのですけど、
思わぬ責められ方をするとかわいそうだから匿名にしたのですが、
その後、被害の当事者が相談に行っても同じ態度だったので、
再度その方の名前を感謝の気持ちを込めて公表したいのですが、
名前を記録してなかったもので・・・

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