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2012年6月 4日 (月)

なんでこうなるマスコミ報道。東尾理子さん胎児にダウン症候群の可能性。

 なんでこうなるんだろう。

 夕方のニューを見ていたら、「東尾理子さんの第一子にダウン症候群の可能性」という見出し。

 高齢での結婚で、やっとさずかった赤ちゃんがダウン症だったというニュースに、私は同情の念を抱いた。

 知らないままであったなら生まれてきただろう子どもの命を断つことを決断するのか、障害をもって生まれてくる子どもと一生をともにするのか。

 どう決断することになるのだろうと、ニュースに注目した。

 テレビの画面に、石田純一さんと東尾理子さん夫妻が大きく映し出されている。

 東尾さんは、「(子どもが)どんなにユニークでも、私達を選んでくれた大切な我が子だから最初から全ての運命を受け入れる覚悟も出来てるしね」と笑顔でインタビューに答えていた。

 すばらしい人だなと感心してしまった。

 そして、さらに詳しい状況説明が続く。

 血液検査で、80分の1の可能性でダウン症候群の可能性があるということ。

 血液検査ではあくまでも確率的な可能性を診断する。

 羊水検査をすれば確定的にダウン症候群の診断ができる。

 血液検査で80分の1の確率でダウン症候群の可能性があると診断されたというが、これは35歳過ぎ女性の出産におけるダウン症候群の出生率の比率に等しい。

 ニュースの見出しだけ聞くと、ダウン症で生まれる可能性が高いのにもかかわらず、障害をもって生まれる子どもと運命をともにする覚悟を示したというように受け取ってしまった。

 これが、マスコミの実情。

 不安を煽り立て人心を動揺させる。

 3流週刊誌やスポーツ新聞であれば、読者も報道にそれなりのフィルターをかけてて読む。

 しかし、視聴者はテレビに、正義をふりかざす公共機関的な錯覚を感じている。

 そこがテレビの持つ大きな弊害なのだ。 

 東尾さんの胎児の症候群報道はその典型だと感じた、今日は6月4日。

 もう今年も残すところ半年余りになってしまった。

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