誤報「市職員が下半身を露出」
先日、当地(宮崎県の北端の街、延岡市)のローカル夕刊紙「夕刊デイリー」に、延岡市職員が女子高生の前で下半身を露出して逮捕されたという記事が掲載された。
マスコミは、大新聞といえども、ピンク系の事件は大きく取り上げる傾向がある。
読者の要望がそうさせるのだろう。
大新聞というと正義の代弁者みたい錯覚してしまうが、しょせん新聞も3流エロ週刊誌も人の好奇心を満たすことで読者をつかむということでは同じ。
昨日の記事では、当市(延岡市)の職員が、隣県の大分県豊後大野市の公共施設内で、女子高生3人に対し、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、または不安を覚えさせるような方法で卑猥な言動をしたもので、大分県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されたというものだった。
逮捕の発表の際、「女子高生に対し、自分の下半身を示し、卑猥な言葉をかけた」との説明を受けた記者は、「下半身を示した」という言葉を「見せた」と間違って解釈をし、冒頭の「下半身を露出した」との記事になった。
ところが、その後の再取材で、実際には「着衣の上から手で下半身を示した」ものであることがわかった。
迷惑条例防止法については、セクハラといっしょで、嫌な思いをした人がどう思うかで犯罪になるのだろうが、はたして「着衣の上から下半身を指し示した」ということでの逮捕だったら、あれほど大きな記事になっていただろうか。
私は、誤認逮捕とその報道によって人生を大きく狂わせた人間を身近に見ている。
誤認逮捕はやむを得ない場合もあるだろう。
誤認逮捕で一番恐いのは、逮捕されて罪を認めないと1ヶ月以上釈放されないことが多いことだ。
それに加えて恐いのは、マスコミは容疑者を犯人と決めつけて報道することだ。
それもやむを得ないこともあるだろう。
しかし、誤認であったことがわかったら、今回の当地の「夕刊デイリー新聞」のように、大きな取扱で訂正記事を掲載してもらいたい。
(夕刊デイリー新聞は、白抜きの大きな見出しで「24日付の延岡市職員逮捕の記事 お詫びと取り消し」とし、4段のおおきなスペースの訂正記事を掲載していた)
次々と情報が流れる中で、事件に直接関係のない人は一つ一つの記事なんて気にしていないのだろうが、犯人として報道された人の人生剥奪していることも少なくないはずだ。
誤認逮捕、誤報道を完全に無くすことはできないだろうが、間違いを訂正することは完全にできることだ。
人の人生にかかわることなのだから、手間と経費を惜しまずに、訂正記事報道に責任をもってもらいたいものだ。
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