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2012年10月 4日 (木)

橋下独裁への不安

 「橋下独裁にはしない」という見出しの、松波健太衆議院議員のブログが波瀾をよんでいる。

 誰が見たって、橋下人気にあやかろうと離合集散した感のある維新新党の国会議員団9人だが、橋下市長が国政課題についての積極的な発言には懸念を抱いている。

 それは、国政課題については自分たちの方が経験豊富だという自負があるからだろう。

 国政については自分たちの意向を通したい、しかし選挙では橋下さんの人気に乗っかりたいという矛盾におちいっているようだ。

 一方の橋下さんは、この過激な見出しのブログに対して、「国会議員団の方針に有権者がついてきてくれるなら、日本維新の会に所属しなくてもいい」「大きな戦略については、今の国会議員よりも僕のほうがたけている」と強く反発していた。

 橋下さんは、まったく悪びれることもなく、「維新の党は、俺の党だ。俺に言うことに従えないのなら、出て行け!」と言っているわけだ。

 これに対して、維新の会の国会議員からは、「今回のことは松波氏の個人的な意見で、国会議員団のコンセンサスじゃない」という弱気な発言や、「橋下さんが決めるのは当然。我々は彼のやりたいことを実現する使途みたいなもの」と前面降伏ともいえる発言まででている。

 当の松波さんも、おたおたと言い訳しているし、なんと情けのないこと。

 それにしても、前々から感じていたことだが、橋下さんの原理主義的な自信には大いに不安を感じる。

 これはタレント弁護士としてテレビのトーク番組に出演していたときから感じていたことだが、自分の意見が否定されるとムキになって反撃する傾向がある。

 相手が降参するまでその手を緩めないという傾向があった。

 責任のない娯楽番組としての政策論ならそれも趣向だが、実際に国政を担う責任者としての発言は、もっと相手の意見も尊重する余裕をもってもらいたい。

 松波氏の意見についても、「私は独裁者にはなりませんよ。党内で意見を闘わせて、最終的には私が判断します」というような、大人の対応はできないのだろうか。

 現在の閉塞状況の中で、過激でわかりやすい橋下さんを支持する人も多いようだが、私は、このところの橋下さんの言動を見ていると、この人に権力を握らせることには大いに疑問に思っている。

 

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