立春に春一番。気になる中国の大気汚染。
当地(宮崎県の北端の街、延岡市)に、今日、春一番が吹いた。
春一番というのは、立春から春分の間に、その歳に初めて吹く南よりの強い風のことで、春一番が吹いた日は気温が上昇する。
一昨日、春一番が吹く気圧配置になって、春一番と同じ風が吹いたのだが、立春前だったので「幻の春一番」と呼ばれていた。
今日は、立春。
文字どおりの春一番で、ぽかぽか陽気。
私は、日ごろ寒さもものともせず、ビッグスクータで移動しているのだが、今日は、冬の一日に訪れたバイク日和に、防寒コートも、防寒手袋も脱ぎ捨てて、バイク移動を楽しんだ。
仕事で出かけたついでに、ちょっとだけ足を延ばしてみたのだが、なんだか空がかすんでいる。
ヘルメットのシールド(ヘルメットの前面を覆う透明の暴風カバー)が汚れていて、曇って見えるのかと思ってシールドを上げてみたが、やっぱりなんとなくかすんでいる。
強い風にあおられて埃が舞っているのかもしれないのだが、最近問題になっている中国の大気汚染のことが頭をよぎった。
経済が急成長してる中国で、大気汚染が大きな問題になっている。
テレビのニュースで北京の大気汚染の状況が報じられていたが、大気汚染は濃霧状態で車の運転にもさしつかえるような状態。
用がないときは外出しないようにと警告もでている。
北京に一日いると、たばこを21本(21本と細かい数字の根拠はなんなのだろう?)吸ったのと同じ被害を被るだとか、スモッグのせいで建物火災を数時間気がつかなかっただとか、汚染状況は身の毛がよだつような状況を呈している。
当地(宮崎県の北端の街、延岡市)では、この季節は黄砂退き説で、景色が黄色くかすむことがある。
大気汚染の原因の微粒子は黄砂よりはるかに小さいらしい。
大気汚染は中国だけの問題ではなく、確実に日本にも影響を及ぼす問題だ。
中国に大気汚染対策を求めるのは当然のことだし、中国もその必要性は重々承知していることだろう。
しかし、現実問題として、早々に解決できる問題ではない。
私が子どもの頃に、日本でも同じ騒動があったことを記憶してる。
東京では、スモッグ注意報なるものが頻発していた。
川崎病訴訟を始めとした、多くの公害問題裁判が起こっていた。
貧しさから抜け出すためには、環境よりも経済が優先された。
その結果手に入れた、現在の日本の豊さなのだ。
数十年前の日本のように、貧しさから抜け出すために、日本を始めとする先進諸国がやってきたのと同じことをしている中国を、一方的に非難することはできない。
しかし日本は、偏西風の影響を受けるので、中国の大気汚染問題を人ごととして見過ごすわけにはいけない。
この問題に対して日本の環境庁は、「直ちに健康に影響を与える問題ではない」との見解を発表している。
3月11日以後に何度も聞いたセリフである。
私たちは、役人や政治家が発する「直ちに健康に影響を与える問題ではない」という言葉の意味は、「問題があるのだが、どうしていいかわからない」という意味合いである事を知った。
しかし、かく言う私も、どうしたらいいのかはわからない。
やはり、人類は滅亡に向かって光進を続けているのだろうか。
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