裁判員制度の恐怖
福島で裁判員裁判で裁判員を務めた60歳の女性が、急性ストレス障害になったのは、裁判員制度で裁判員を強制させられたことが原因として、国に200万円の慰謝料請求と、裁判員制度の見直しを求めて提訴した。
この女性によると、裁判員として、審理の際に何枚もの悲惨な被害者の遺体写真や、傷口のアップの写真等を見せつけられ、また被害者が119番通報した際のうめき声をあげる肉声を聞かされたという。
裁判の間に、女性は嘔吐したり頭がぼんやりしたりして食欲がなくなった。
女性はテレビ取材に対して、その映像や声が今もヘルメットのように頭に常に多いかぶさっていると言っていた。
さらに女性は、裁判所の配慮にかけた仕打ちに恨みの言葉を発していた。
というのは、そんな生々しい写真を見せつけた後の食事として提供された弁当のおかずが、ケチャップのかかったハンバーグだったというのだ。
女性は吐き気をもよおして、弁当に手をつけることはできなかったという。
写真の光景が脳裏に浮かび、何度も目が覚める夜が続いた。
病院で急性ストレス障害と診断され、現在も治療を続けている。
裁判員裁判については、私は何度か疑問の声を上げている。
なぜ裁判員制度を制定したのか、私にはわからない。
もっともらしい理屈をつけてはいるが、法曹の責任転嫁ではないかとさえ感じている。
この事については去年の1月19日のブログにも書いている。
そもそも、この制度の制定にあたって国会は充分な審議をつくしたようには思えない。
つい先日私のブログのコメントに、「国会議員は政治のプロだから、国会議員にまかせなさい」というようなご意見が入ったが、プロとして国会にたっている議員の割合はどれくらいあるのだろう。
私は、次の選挙を意識して、選挙区の利益誘導的な活動や選挙民の接待ばかりしている議院ばかりのように感じている。
私は、国民に拒否権を与えない裁判員制度は憲法違反だと思っている。
ちらっと調べた限りでは、裁判員に選任されて出頭しない場合の罰則は過料のみのようである。
私は、罰せられても裁判員を拒否しようと思っている。
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>、「国会議員は政治のプロだから、国会議員にまかせなさい」というようなご意見が入ったが、
よく読んでください。「まかせなさい」とは書いてありません。プロとして仕事をするのが当然、という意味です。プロして仕事をすべきであるという流れで書いてあると思います。国会議員の職務という意味で書いてあります。
私も裁判員制度には疑問を持っています。それよりも裁判官の常識からのズレが問題のような気がします。社会の変化、あるいは判断根拠が旧態依然とした基準であることが問題ではないかと思います。
投稿: いつも読んでいます。 | 2013年5月10日 (金) 01時09分