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2013年7月16日 (火)

生徒指導教諭、殴る蹴るの暴行。

 今日の朝刊に、福岡県の中学校で生徒指導担当の教諭が、殴る蹴るの暴行で生徒に肩の骨を折る怪我をさせたという見出しの記事があった。

 ことの顛末は、被害男子生徒が以前暴力をふるったことがある同級生と体育館の裏にいるのを別の教諭が見つけ、連絡を受けた生徒指導担当が職員室で生徒から事情を聞いたが、素直に答えないような様子だったため、生徒を引き倒し、肩付近を2回蹴り、顔を1回殴ったということだ。

 この記事の「体育館の裏」というのを見て、今も昔も同じなんだなーと郷愁に似た思いを感じた。

 実際には、郷愁というにはふさわしくない楽しくはない思い出なのだが、同級生と喧嘩になって、放課後に体育館の裏に来いと呼出しを受けたことがある。

 その他にも、不良グループが弱い者を体育館の裏に呼び出して恐喝まがいのことをしていたことも知っている。

 新聞記事には、「体育館の裏にいるのを見つけた」とだけあった。

 しかし、私には古い昔の記憶が鮮明に浮かび上がった。

 古い記憶にとらわれた私の想像は、こうだ

 不良生徒が弱い生徒を体育館の裏に呼出し難癖をつけていた。

 それは今回だけのことではなく、何度か生徒を指導していた。

 それを見つけた教諭には、その生徒は指導は自分の手に余ると思ったから生徒指導担当に連絡をしたのだろう。

 生徒指導担当は、強面の体育教諭。

 体育会系出身で縦社会のルールで、力尽くで生徒を押さえつけようとしたのだろう。

 「おまえ、なにをしてたんだ。また弱いものをいじめていたんじゃないか!」

 「ちゃんと答えんか!」

 問いただす生徒指導担当に対して、被害者生徒は「ウルセー。なんにもしてねーヨ」と、素直には答えない。

 それどころか、そんなやりとりのなかで、逆にくってかかってきた。

 それに堪忍袋の緒が切れて、生徒指導教諭は手が出てしまった。

 これは、あくまでも私の想像だ。

 だからといって、暴力を容認するわけではない。

 しかし、言い聞かせてもきかない生徒を、力で押さえ込まなければならないこともあると思う。

 暴力で弱いものをいじめる者に対して、力でそれを阻むことがあってもいいと思うのだ。

 「なめるんじゃないぞ。おまえが暴力で弱いものいじめをするのなら、同じことをしてお前を止めるぞ」という毅然とした態度は必要だと思う。

 この先生は、悪いことに対して手加減してくれない。

 そして、この先生にはかなわないと思わせることも大事ではないか。

 自分の小中学校の時代を思い出すと、そんな先生がいた。

 その先生の姿を見ただけで、どんな乱暴者もおとなしくなってしまうという迫力のある先生がいた。

 その先生は、なにか筋が通っていて、だれも逆らえなかった。

 しかし、その先生は蹴りはしなかった。

 ただ、存在自体が逆らえないものをもっていた。

 だから、その先生に注意をされるとみんな大人しくなっていた。

 もう一人、思い出に残る暴力先生もいる。
 
 この先生は、殴り方に愛情がなかった。

 体罰としてはこの先生の方が激しかった。

 グーで殴りまわすし、蹴りもあった。

 だから、生徒はこの先生には逆らわないようにしていた。

 でも、それは物理的に勝てないから逆らわなかっただけで、みんな陰ではいつか仕返ししてやりたいと思っていた。

 今回の先生も、蹴りはいけない。

 生徒の態度が悪くて感情的になったのだろうが、蹴りはいけない。

 指導は冷静でなければならない。

 殴って体罰だと訴えられても、体罰ではないと言い切れるものでなくてはならない。

 一番いけないのは、結局、生徒指導の教諭が校長らとともに生徒宅を訪問して謝罪せざるを得なくなったこと。

 そしていつものことではあるが、教育長が「体罰禁止を指導してきたが、改めて徹底を図りたい」と言わせたこと。

 それを聞いて、なにをしても先生は手を出せないと思って、不良性とが大手を振って、悪行三昧やりたい放題になることだ。

 必要な体罰もあると、私は思う。

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