「はだしのゲン」私感
私のブログは、投稿もトラバックも、ほとんどないのだが、27日の記事に2度コメントが入った。
最初のコメントは、私が「はだしのゲン」の記述が正しいと思っているとの設定でのご質問だった。
それについてはコメントでお答えしたが、私は「はだしのゲン」は好きではない。
個人的趣味の問題ではあるが、まずは画調が好きではない。
これは好みの問題。
内容も、作者の主観や思い入れが過剰に表現されていて、私にとって受け入れがたいものだ。
目を覆いたくなるようなシーンがあるが、戦争とはそんなもの。
人を殺すと誉められるのが戦争なのだから。
憎しみの連鎖。
今も世界中で、もっと残酷で悲惨なことが行なわれている。
しかし、それがそのまま報じられることはない。
報じられたとしても、私は恐ろしくて見ることはできないだろう。
「はだしのゲン」の作者は、そんな思いを漫画にしたのかもしれない。
それは作者の思いであるし、作者の真意もわからないが、私は作者の思いを素直に受け入れることはできなかった。
私にわかるのは、私は「はだしのゲン」が好きではないということだけ。
そして私は、「はだしのゲン」を反戦・反核の教科書として有り難がることもしないし、「はだしのゲン」を排斥することもしない。
私は、この漫画に対して過剰に反応することにこそ違和感を感じている。
コメントをいただいた方も、私が「この本の記述を正しいとして」いると勘違いされて、「子どもが読んでも害がないとお考えなのですね」と息巻かれている。
私の説明不足だが、私が問題にしたのは教育委員会が『何かの強い力に押されて』閲覧禁止にしたこと。
その強い力がなんだかはわからなかったけど、その後、週刊誌等の報道で、やはり『強い力』に押されてのことだったようだ。
今は、まだ自由に物が言える世の中だ。
私は、一斉にある方向以外の意見が言えなくなることを危惧している。
天下国家を語る資格はないから、詳しく語らなかったのだが、私の趣旨はそこにあった。
強い力で押さえ込もうとしたことが、逆に話を拡散させたことに安堵したことを書いたつもりだった。
さて、コメントでの質問に対しての答えだが、「子どもへの影響について」は、どういう影響があるかはわかりませんというのが私の回答です。
影響には個人差があると思います。
戦争はいけないことだと思う子どももいれば、残酷なシーンに心が傷つく子どもがいるかもしれない。
ただ、自分の子どもには見せたくはない場面もあった。
しかし、私の子どもは勝手に読んでいたようです。
質問者がどうお考えなのかはわかりませんが、見せたくなかったら、それを行政や為政者だけに求めることには、私は賛同できません。
ましてや、ネットの普及で情報を隔離することはできません。
現に、「はだしのゲン」と検索してみてください。
問題になっている残酷な場面を簡単に閲覧できます。
それらの情報をすべて管理することを権力者に求めるとすれば、中国の情報統制のような世の中になりかねません。
ネット社会の情報が渦巻く中で、子どもたちをどう守ったらいいのかは、難しい問題です。
雑多な情報に遭遇して、子どもが迷わないように導くことが大事なことだと思います。
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