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2013年8月31日 (土)

「はだしのゲン」私感

 私のブログは、投稿もトラバックも、ほとんどないのだが、27日の記事に2度コメントが入った。

 最初のコメントは、私が「はだしのゲン」の記述が正しいと思っているとの設定でのご質問だった。

 それについてはコメントでお答えしたが、私は「はだしのゲン」は好きではない。

 個人的趣味の問題ではあるが、まずは画調が好きではない。

 これは好みの問題。

 内容も、作者の主観や思い入れが過剰に表現されていて、私にとって受け入れがたいものだ。

 目を覆いたくなるようなシーンがあるが、戦争とはそんなもの。

 人を殺すと誉められるのが戦争なのだから。

 憎しみの連鎖。

 今も世界中で、もっと残酷で悲惨なことが行なわれている。

 しかし、それがそのまま報じられることはない。

 報じられたとしても、私は恐ろしくて見ることはできないだろう。

 「はだしのゲン」の作者は、そんな思いを漫画にしたのかもしれない。

 それは作者の思いであるし、作者の真意もわからないが、私は作者の思いを素直に受け入れることはできなかった。

 私にわかるのは、私は「はだしのゲン」が好きではないということだけ。

 そして私は、「はだしのゲン」を反戦・反核の教科書として有り難がることもしないし、「はだしのゲン」を排斥することもしない。

 私は、この漫画に対して過剰に反応することにこそ違和感を感じている。

 コメントをいただいた方も、私が「この本の記述を正しいとして」いると勘違いされて、「子どもが読んでも害がないとお考えなのですね」と息巻かれている。

 私の説明不足だが、私が問題にしたのは教育委員会が『何かの強い力に押されて』閲覧禁止にしたこと。

 その強い力がなんだかはわからなかったけど、その後、週刊誌等の報道で、やはり『強い力』に押されてのことだったようだ。

 今は、まだ自由に物が言える世の中だ。

 私は、一斉にある方向以外の意見が言えなくなることを危惧している。

 天下国家を語る資格はないから、詳しく語らなかったのだが、私の趣旨はそこにあった。

 強い力で押さえ込もうとしたことが、逆に話を拡散させたことに安堵したことを書いたつもりだった。

 さて、コメントでの質問に対しての答えだが、「子どもへの影響について」は、どういう影響があるかはわかりませんというのが私の回答です。

 影響には個人差があると思います。

 戦争はいけないことだと思う子どももいれば、残酷なシーンに心が傷つく子どもがいるかもしれない。

 ただ、自分の子どもには見せたくはない場面もあった。

 しかし、私の子どもは勝手に読んでいたようです。

 質問者がどうお考えなのかはわかりませんが、見せたくなかったら、それを行政や為政者だけに求めることには、私は賛同できません。

 ましてや、ネットの普及で情報を隔離することはできません。

 現に、「はだしのゲン」と検索してみてください。

 問題になっている残酷な場面を簡単に閲覧できます。

 それらの情報をすべて管理することを権力者に求めるとすれば、中国の情報統制のような世の中になりかねません。

 ネット社会の情報が渦巻く中で、子どもたちをどう守ったらいいのかは、難しい問題です。

 雑多な情報に遭遇して、子どもが迷わないように導くことが大事なことだと思います。

 

 

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コメント

>私の説明不足だが、私が問題にしたのは教育委員会が『何かの強い力に押されて』閲覧禁止にしたこと。

私は、あなたの書かれている通り、あなたは「教育委員会が『何かの強い力に押されて』閲覧禁止にしたこと」について言及されている、と理解しています。説明不足ではありません。
問題は「何らかの強い圧力」があったかどうかです。また、その強い圧力とは何かです。

確認ですが、「教育委員会の自主判断で閲覧禁止した」ということではないのですね。

>その強い力がなんだかはわからなかったけど、その後、週刊誌等の報道で、やはり『強い力』に押されてのことだったようだ。

「やはり『強い力』に押されてのこと」と記述されていますが、あなたの参考にされた「週刊誌等の報道」の名前を教えてください。「等」と書かれていることから複数の参考資料があると理解できますが、私も読んでみたいと思います(手に入ればですが)。共通の資料があればそれに基づいて議論することができると思います。

週刊文春9月5日号です。
 まだ本屋にあると思います。
 売り切れていれば、図書館にあると思います。

 私はコメント欄で議論を続けるつもりはありません。 
 悪しからず。

さっそく本屋に行って週刊文春9月5日号を買ってきて読みました。
「はだしのゲン騒動 松江市教育委員会を縮み上がらせた右翼男と危険な組織」というタイトルの記事がありました。
ついでにそばにあった週刊新潮9月5日号にも同じような記事があったので読んでみました。
「大新聞が大騒ぎする「学校図書館」閲覧制限問題!反戦だから子供でも残虐シーンOKという「はだしのゲン」応援団」という見出しの記事がありました。
この二つは全く反対の視点で記事が書かれていました。

週刊文春の記事をベースにしたあなたのお考えは理解しましたが、週刊新潮の立場についてはどのようにお考えでしょうか。

また、「コメントをいただいた方も、私が「この本の記述を正しいとして」いると勘違いされて、「子どもが読んでも害がないとお考えなのですね」と息巻かれている。」と書かれていますが、私は別に息巻いてもいませんし、思想的な問題があると考えられましたので、そのことは別して、という意味で「正しいとして」という言葉を付け加えただけです。
論点は、害があるか、ないかという点でした。

あなたは「分からない」というのが答えのようですが、その根拠は、「個人差」という点でした(少なくもそのように私は解釈しました)。普通の考えでは、安全な方をとりますから、個人差をお認めなら「分からない」という答えはないと思いますが、いかかでしょう?

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