悪徳不動産屋日記 排水管つまりの原因は?
アパートやマンションのトラブルで、結構多いのが排水管の詰まり。
風呂、洗面所、トイレ、流し。排水管が詰まると生活に支障が出る。
当然のようにクレームの電話が入る。
トイレの水が流れなくて、トイレが使えない。
洗面台の水が引かない。
流しが詰まって炊事ができなくて困っている。
だいたい、そんな内容だが、いずれも、すぐになんとかしてくれと言って来る。
それに対する、こちらは悪徳不動産屋。
「お客さん、あんたが排水管を詰まらせたんじゃないかい?!」と思いつつ対応することになる。
というのも、排水管を詰まらせる原因のほとんどは入居者によるものだ。
トイレットペーパー以外のものを流したり、流しや風呂のトラップ(ゴミ受け)をはずして、ゴミを排水管に垂れ流しにして詰まらせせることが多い。
排水管を詰まらせないために、流しや風呂にはトラップがついていて、そこで大きなゴミをが排水管に入り込むのを防いでいるのだが、生ゴミがつまると水の流れがわるくなるので、トラップをはずしてゴミをいっしょに流す人がいる。
目の前のゴミが見えなくなってしまえばお終いと思っているのだろうが、それが排水管にひっかかって、そこに細かいゴミが溜まっていくことになる。
そして、ついには排水が全然流れなくなる。
洗面台の詰まりも、そうだ。
髪の毛なんかが排水管に流れていかないように排水口にはゴミ受けがある。
そこに引っかかった髪の毛や小さなゴミを拾って取り除けばいいのだが、面倒とばかりに排水口に無理やり流し込む。
そんな髪が、排水管の中ひっかかっていた異物にからまっていって、ついには排水管をふさいでしまう。
要は、水だけを流していて排水管が詰まることはないのだ。
しかし、入居者の多くは自分のせいとは思っていない。
何か建物の欠陥のようにクレームを言い立てる。
悪徳不動産屋の私は、一言、「なにか詰めませんでしたか?」と言ってしまう。
素直にそんな言葉を受け入れる入居者はいない。
「絶対に、そんなことはない。自分のせいじゃない」と言う。
そこで私は、こう答えることにしている。
「すぐに水道屋さんを行かせます。ただし、排水管の詰まりの原因が、おたく(入居者)のせいだったら、修理費用はあなたが負担することになりますけど、よろしいですね。」
そう確認して水道屋さんに修理を依頼するようにしている。
詰まりの原因は、トイレはトイレットペーパーの芯などの、水にとけないものをながしたことによるものがほとんどだ。
流しの詰まりの原因は、爪楊枝や割り箸、歯ブラシなどが引っかかっていることが多い。
この場合、割り箸や歯ブラシが引っかかっても、すぐに排水が流れなくなるわけではなくて、ひっかかた割り箸等に、髪の毛や細かいゴミがからまっていって、排水が詰まるわけだ。
現実には、その割り箸は自分が詰まらせたものだと認める入居者は少なく、現在の入居者が流したものだと断定できないことが多くて、結局は家主さん負担になることが多い。
そういえば、こんなことがあった。
そのとき排水管に詰まっていたのは小さなタワシだった。
当然のごとく、入居者は、そのタワシは自分のものではないと言い張っていた。
すると、そばにいた3歳くらいの子どもが、「お母さん、このタワシお母さんが使っていたタワシだよ」と、自慢げに言い放ったのだ。
うろたえるお母さん。
悪徳不動産屋の私は、してやったりと思いつつ、「申し訳ないけど、今回の修理代はお客さんに負担してもらいますけど、よろしいですね」と言おうと持った。
しかし、つまらせたものが大きすぎて、S字トラップをはずしただけで取り除くことができた簡単な修理だったし、私のかかりつけの水道屋さんは修理代もとらなかった。
せめてもの懲らしめに、「以後、流しのトラップははずさないようにしてくださいね!」と少々厳しい口調で申し渡した。
嘘をついたお客さんに対して、こらしめのために、せめて5000円位請求するべきだったのに、 またしても悪徳不動産屋の名にもとる仕事をしてしまったという情け無い思い出だ。
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