青島太平洋マラソン(17) 象の話
青島太平洋マラソンまで、あと3カ月余りになった。
一人で、苦しまない練習をしているので、距離も時間も伸びていない。
経験者である㈱WのO会長に言わせると、私のフルマラソン完走は絶対に無理とのこと。
O会長はマラソン歴5年。
大会には何度もでているが、すべて10㎞コース。
私より3歳年上で、年を考えるとフルマラソンは厳しいと言う。
O会長の直近の10㎞のタイムは59分。
1㎞約6分のペースで走っているわけだが、私は頑張っても1㎞6分を切ることができない。
これまで、苦しまない練習を続けてきた。
5㎞のウォーキングから始めて、次にウォーキングとジョギングを組み合わせて、今はジョギングのみ。
最初は5㎞に40分ちょっとかかっていた。
最近は35分弱で走っている。
小出監督の本に、1週間に1回はゼーゼーと呼吸が苦しくなるような練習を取り入れないと、フルマラソンを完走できる筋肉ができないとあったので、ときどきスピードアップしてみるのだが、最高記録は33分。
老化した私の脚の筋肉にはスピードアップが難しいようなので、スピードアップをする代わりに距離を延ばすことにした。
5㎞を7㎞に延ばした。
初日は、途中でばててはいけないと思って、いつもよりゆっくり走った。
いつもの1㎞7分弱のペースより少しゆっくり走ることにした。
距離を7㎞にした初日からは、「JogRecorder」というスマートフォンアプリで練習のタイムを記録することにした。
( このアプリがすぐれもの。8月19日のブログで紹介している)
「JogRecorder」の記録によると、初日は7㎞50分。1㎞あたり7分ちょっとで走った。
その後も、距離は7㎞、無理はしないで走ることにしていたのだが、一昨日はちょっとスピードを上げてみた。
いつもの7分/㎞のペースを6分30秒/分で走ることにした。
苦しくなったらスピードを落とせばいいという気楽な気持ちで走っていた。
しかし、結局最後まで苦しくはならず、そのままのペースで7㎞完走。
時間は46分。
自分の感覚としては、途中から7分/㎞にペースダウンしたと思っていたのだけど、6分30秒/㎞を維持したままだった。
全然、進歩しないと思っていたのだけど、知らない間に少しは進歩していたようだ。
「JogRecorder」の記録を見て、私はある本で読んだ「象の話」を思い出した。
「象の話」というのは、こんな話だ。
サーカスや動物園や動物園で、ライオンや虎は檻の中に厳重に管理しているのに、体長5、6メートル体重5トン以上もある象は小さな杭に細い鎖でつながれている。
象がその気になれば、杭や鎖は簡単に引きちぎれる。
象が暴れ出せば、人の手ではどうにもできない。
それなのになぜ、象は細い鎖でつないでいるだけなのだろう。
それは、象が小さいときから鎖につながれているからなのだ。
子どものころ鎖につながれた象は、鎖をちぎって自由になろうと暴れまわる。
押したり、引いたり、なんとか鎖を引きちぎろうと全力を尽くす。
しかし子象にとって、杭も鎖も大きすぎる。
小さい象の力ではどうにもならない。
何日も、何日も、鎖を引きちぎろうとしても、逃げられない。
ある日、子象は自分の力ではこの鎖は切れないのだとあきらめてしまう。
そして、大人になった象は、今の自分の力であれば簡単に引きちぎれるはずの鎖なのに、自分にはできないとあきらめたままになっているのだそうだ。
これは、自分にはできない、無理だと思い込んでいないで、やってみるとできるかもしれないという逸話だ。
この話を聞いたとき、「なるほどな」と感激したものだ。
だけど、凡夫の悲しさ。
「どうせできない」「やっても無駄だ」と、やることを放棄していることばかりだった。
どういうわけか、3日坊主の私のフルマラソンのチャレンジは続いている。
今週は、1㎞6分台での7㎞走を試してみようと思っている。
まずは、7㎞45分を目標にしてみることにする。
« 表現できる場があるヒトはいい | トップページ | 青島太平洋マラソン(18) 象の鎖は切れていた »
「13青島太平洋マラソン」カテゴリの記事
- 青島太平洋マラソン2018 欠場することに決めた(2018.11.02)
- 青島太平洋マラソン2018 ビリを貫く100歳ランナー(2018.10.27)
- 青島太平洋マラソン2108 走らないかもしれない(2018.10.12)
- 青島太平洋マラソン 間が悪い天気(2018.10.10)
- 青島太平洋マラソン2018 暗雲(2018.10.08)
コメント