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2013年10月29日 (火)

悪徳不動産屋日記 相談料はいくら?

 朝、出社してメールとブログのチェックをしていると、お客さんがお見えになった。

 10年くらい前にお世話になった方で、その後もときどきお会いしていたが、ここ数年ご無沙汰していた。

 5年くらい前に新築マンションを購入して、住まいをそちらに移している。

 以前住んでいた住宅を売る相談を受けたのだが、荷物が多くてマンションには収まり切らないので、当面物置替わりに使っておくという結論になっていた。

 私も家を見せてもらったのだが、とにかく荷物が多い。

 高価そうなものもあるが、私に言わせるとガラクタみたいなものも多い。

 おまけに、本人も何をいれているのかわからない段ボール箱がたくさんある。

 それを確認するのが面倒くさいというのが本音だろう。

 売れば1400~1500万円にはなりそうな家なのだから、高価すぎる物置だ。

 悪徳不動産屋としては売却の依頼を受けたいところだなのだが、お金にも不自由していないので、もったいないがそのままになっている。

 あれから5年。ご夫婦揃って来社。

 ご夫婦ともに70歳は過ぎているのだが、お元気そうである。

 いよいよ売却の依頼かなと思いながら、「お久しぶりです。いつまでもお元気そうでいいですね」と応対に出る。

 こちらが用件を聞く前にお奥さんが、「相談するまでもない小さなことなんだけど、ちょっと相談をしてみたいことがあって来たんですよ」と言い出した。

  悪徳不動産屋の正体を出さないように、「どんな話でしょう」と椅子を勧めた。

 話は、今住んでいるマンションでの問題のことのようだった。

 どういうことか、じっくり話く。

 管理組合に月々支払っている諸経費の内訳書を持って来られていてる。

 修繕積立金、管理費、駐車場代の内訳が記載されている。

 この諸経費の中に、区費という項目がある。

 区費というのは、ゴミ集積所の管理をしたり回覧板をまわしたり、防犯灯の電気料をまかなったりするための費用として、月々数百円を集めるというものだ。 

 このマンションの場合、区費として月々500円を徴収している。

 この方は、マンションを2室所有しており2室とも自己使用しておられる。

 区費の意味合いからして、世帯ごとにはらうべきものだということで、1世帯分500円の区費を払っておられた。

 最近管理組合の理事長から、来月から2室所有している人は2世帯分の区費を払ってくれという通達があったというのだ。

 理事長は持ち回りになっていて、今回理事長になった人が総会で提案した。

 わずかな額だが納得がいかないので反対したが、2室所有しているのは、1人だけなので他に反対意見はなく、議決されてしまったというのだ。

 区費の意味合いからして、マンション管理組合としては2世帯分徴収するが、区の方には1世帯分しか納入せず、諸経費を差し引いた額を修繕積立金に回すというのだそうだ。

 この方が言うのは、修繕積立金にまわすのであれば、修繕積立金の額を引き上げればいい。

 それについて占有面積割合の応分を負担するのであれば納得できるというのだ。

  自分意外に反対意見を出す人がいないので、私に見解を相談に来たというわけだ。

  私の結論は、すぐに出た。

 質問の趣旨は、この方の考えが正しいかどうかということ。

 正しいかどうかと問われれば、私は、この方の考え方が正しいと思う。

 だから、「じつに、○○さんのお考えは、実に正しいと思いますよ」と答えた。

 そして、区費についてはいろいろ論議があっているが、区費を払わないからといって法律的な罰則規定は無い。

 納得がいかないのであれば払わなければいいんじゃないですか、と答えておいた。

 ただ、「私ならどうするか?」という相談であれば、「私なら払いますよ」と答えた。

 「500円でもめるのも面倒ですからね。私は金で済む話なら、すぐに金を払ってしまうんですよ」と続けた。

 私は、悪徳不動産屋でありながら人との揉め事は大の苦手なのだ。

 すると、それまで黙っていたご主人が口を開いた。 

 「総会には私が出席していたのですが、私も面倒だから反対しなかったんですよ」

 納得していないのに反対意見も出さずに帰ってきたご主人にも、奥さんの怒りの矛先が向かったようだ。

 それで、ご夫婦で相談にみえたというわけだ。

 私の答えは、お考えは正しい。正論を貫くのであれば1世帯分は払わなくて良い。

 徴収した区費の余剰分を修繕積立金にまわすというのであれば、それに相当する分だけは負担しても良い。

 ただし私なら、何もいわずに支払いますよ。500円でゴタゴタしたくないですからね。

 あとは、お客様のお考え次第ですよと結論付けた。

 なてんとも答えにならない答えだったが、自分の意見を聞いてもらったことで満足した様子で立ち上がった。

 私は、この方の気性を知っている。この方は、決して500円を払いたくなくて理屈をこねているのではない。

 正論をねじ伏せてでも自分の意見に従わせようとする理事長のやり方に憤りを感じているのだろう。

 私に、自分の意見が正しいと言われたことで、気分が晴れたようだ。

 「、つまらないことで貴重な時間をとってもらって、すみませんでしたね」と立ち上がった。

 そして、「相談料はいくら払えばいい?」と聞かれた。

 「???」 思いもかけない言葉。

 「そんなものはいらないですよ」と答えたが、専門家に時間をとって相談したのだから只というわけにはいかないと譲らない。

 いらないと固辞する私に、財布を取り出して「これでいいですか?」と5,000円差し出した。

 あわてて押し戻す。

 なんどかやりとりをした挙げ句、やっとのことでお金を引っ込めていただいた。

 日頃、無料相談に怒っているが、いざとなるとお金をとれない情けない悪則不動産屋なのだなあ。

 

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