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2013年11月15日 (金)

悪徳不動産屋日記 家賃の督促

 電話が鳴った。

 登録していない電話番号からの電話だ。

 「はい、不動産情報館・赤池です」と電話に出ると、いきなり「甲斐ですが、家賃が入っていないんでが」ときた。

 は? どちらの甲斐さん?

 「甲斐」は、宮崎県では二番目に多い姓なのだ。

 いきなり、「甲斐ですが」でわかるわけは無いじゃないか!

 と、失礼な電話へ怒りを感じつつも、ぐっとこらえて、「どちらの甲斐さんでしょうか?どこの家賃なんですか?」と聞く。

 すると、「○○町の貸家を貸している甲斐だけど、家賃が三カ月も入っていなんだよね」と言うではないか。

 それでも一瞬、なんのことだかわからない。

 ○○町。○○町。甲斐さん。甲斐さん。

 混乱する頭で、なんだったか考える。

 わかった!

 あの貸家の甲斐さんだ。

 この甲斐さん(家主)は、長崎におられる。

 当地(宮崎県の北端の街、延岡市)在住の、義理の弟さんの家を購入して貸家にした方だ。

 義理の弟さんが甲斐さんに売却した家は、数年前に相続した物件だった。

 築後40年以上経過した古い家で、解体して貸し駐車場にする予定だったらしい。

 そんな古い家だったが、知り合いからの口伝てで貸して欲しもらいたい人がいるとのことで、貸すことにした。

 私は、相続にも売買にも関係したわけではない。

 当地在住の方と以前取引があった関係で、かすことに決めて、不安になって相談にきたのだった。

 家は古くて相当傷んでいたが、それでもいいから貸して欲しいということだそうだ。

 ただし、家賃は2万円でという話。

 2万円というのは、当地のような田舎町でも極安の家賃だが、修理等が必要になっても家主にはそれを求めないというのが条件だった。

 借りる人が大工さんで、修繕が必要なところは自分で直す。その代わりに2万円にしてくれということだった。

 それと、1部屋は、所有者が使っていた家財道具の収納部屋として家主が使うという変則な契約内容であった。

 素人同士で勝手に決めた、こんな変な話に入りたくはない。

 それで、「家が古いから、人に貸すといろいろ要望が出ることがあるし、安い家賃しか払えないという状況の人の方が滞納があるよ。人柄は大丈夫そうな人なの?」と聞くと、知人の紹介だから人物は大丈夫だという。

 私に賃貸借契約の手続きを依頼してきたわけだが、大丈夫な相手なら、口約束で貸して家賃をもらえばいい話だ。

 そう説明したが、「やっぱり、きちっとしたいから」ということで契約の締結をすることになった。

 なんとも気が乗らない話だったが、以前世話になった方からの以来なので、無下にも断れなかった。

 契約にあたっては、借り主に変則な契約内容を確認し、長崎にいる所有者にも内容の確認をした。

 そういうわけで、「甲斐ですが。家賃が入っていない」なんて言われても、まったく思いあたらなかったというわけだ。

 そもそも、不動産屋は、入居の斡旋だけした仕事についての家賃集金の責任は無い。

 ましてや、私は悪徳不動産屋なのだ。無報酬で家賃集金などしないぞ。

 私に一円の報酬も払っていないくせに、いきなり家賃の集金を依頼してくるなんぞ、不届き者めと怒りがフツフツと沸いてくる。

 しかし、情けないかな、道義上というか、サービスとして、電話で督促くらいはしてやることにした。

 幸い、今回の件は、催促の電話をしたところ、「忘れてました。すぐに入金します」との返答だった。

 今度、この家主から同じような電話があったときは、ことの条理をわからせてやるぞ! 

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