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2014年6月 9日 (月)

悪徳不動産屋日記 無料セカンドオピニオン

 今朝、開店と同時に珍しいお客さんが来店された。

 数年前までは、当社の数メートル先に銀行があって、月に1、2度、銀行に来たついでに当社に立ち寄られていた。

 銀行が数百メートル先に移転してからは、めったにお見えにならなかった。

 それでも、ときどきは立ち寄られていたのだけど、この2年くらいは、すっかりご無沙汰していた。

 なにか用事があってのことだろうと思って、「お久しぶりですね。お元気総出なりよりです」と椅子をすすめた。

 アパートを2つ持っておられるのだが、管理は他の不動産会社に依頼しておられる。

 私との関係は、以前、この方の土地を私が買収したことがあって、その時に気に入ってもらったようで、その後も、ときどき自分の所有しておられる不動産のことで私に話を聞きに来られていた。

 主な話は、所有しておられるアパートの運営についての相談だったが、私が聞かれたことには即答する質だもので、なにかあると、私の意見を参考に聞きにこられていた。

 今日は、年も年なので(80歳くらいになられていると思われる)、所有している不動産について、保有したままがいいのか、売却した方がいいのか、私の見解を聞きたくて、わざわざ来店されたようだ。

 一番の目的は、売却するとしたら、いくらくらいになるのかということのようだった。

 無借金で不動産だけでなく金融資産も結構持っておられる方なので、安売りをすることは考えておられない。

 アパートは、そこそこの家賃収入が上がっているが築年数は30年以上になる。

 価格査定をすると、売却可能な価格は、この方の思っている額よりずっと低くなると思われる。

 それを率直に伝えると、気分をこわされることは目に見えている。

 売却となると、管理会社に先に依頼をすることになるのだろう。

 売る人は、少しでも高く売りたいもの。

 かといって市場価格とかけ離れた希望価格では、絶対に売れない。

 だから、実際に売却可能な価格を指導することになるのだが、査定価格が安いと気分をこわす方が多い。

 不動産屋は売却の依頼を受けないことには商売にならないから、まずは甘い査定をする会社も少なくない。

 今回の相談のように、現在そこそこ収益が上がっていて、所有者がお金に困っていない物件の査定は難しい。

 そんなに安いなら売らないで持っておくということになる。

 かといって、建築後30年以上経った建物だと、今から補修に費用がかかるので、買う側はそのリスクを考えると相当な高利回りにならないと納得しない。

 お金に困っているのであれば、こんな話も納得されるのだが、このお客様はそうはならない。

 だから、本当のところは答えたくないと思ったのだが、嘘はいえない性分だもので、この方が気分をこわさないように言葉を選びつつ、私の見解をお伝えした。

 お客様は話の内容は納得されたようで、「そんなもんなんですかねー。もうしばらく持っておいた方が良いような気もするし、もう少し考えてみます。もし売却することになったらお願いしますね」と言って帰られた。

 しかし、悪徳不動産屋はわかっている。

 この方が売却するときは、管理している不動産会社に依頼するだろうことを。

 私の存在は、無料セカンドオピニオンでしかないのだ。

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