「Raziko」が聴けなくなった
大きな権力に私の楽しみが奪われてしまった。
土曜日の楽しみだった、TBSラジオ「六輔その新世界」が、突然、聴けなくなったのだ。
宮崎県は、交通網が整っておらず陸の孤島とも言われるが、電波網も貧弱で放送貧困県なのだ。
テレビの民放局は「宮崎放送」と「テレビ宮崎」の2局のみ。
ラジオの民放局は中波ラジオは「宮崎放送」のみ。
FM局も全県域を対象としている放送局は「FM宮崎」1局のみ。
放送の過疎地ともいえる悲しい状況なのだ。
そんな僻地にいて、スマートフォンで東京のラジオ番組が聴けるアプリがあった。
「Raziko」というアプリで、地域設定をすると、聞きたい地域のラジオ放送が、どこにいても聴けるというものだった。
しかも、無料。
似たアプリに「Radiko」というのがあって、地元の放送はこれで聴ける。
しかし、この「Radiko」のほうは、今いる地域の放送しか聴けない。
スマートフォンが持っている位置情報の機能と連動していて、現在地の放送局の番組しか聴けない。
カタカナで表記すると、どちらも「ラジコ」だが、「z」と「d」が違うだけで、まったく別物のソフトだった。
「Raziko」と出会って、TBS、文化放送、ニッポン放送と、学生時代に聴いていた深夜放送が聴けたは感激ものだった。
特に、土曜日はTBSラジオをかけっぱなしにして、聞き流すのが習慣になっていた。
朝8時半から午後1時までは、「永六輔その新世界」という番組。
テレビでお見かけしなくなった永六輔さんの冠番組で、野坂昭如さんやら、フォークルセダーズの北山修さんやら、毒蝮三太夫さんが、レギュラー・ゲスト出演している。
1時からは「久米宏のラジオなんですけど」
これまた、私は久米さんの大ファンで、久米さんをはじめとして、こちらではほとんどお目にかかることのない、私の好きだった人たちが元気で楽しく番組を作っているのだ。
今日も楽しみに、スマートフォンで「Raziko」を立ち上げたら、なんと「宮崎放送」が表示されているのだ。
おかしいなと思って、あれこれ設定をいじってみるが、地域設定ができない。
パソコンを立ち上げ、インターネットで調べてみた。
「Raziko」と検索しただけで、すぐに答えが出た。
検索結果の最初のサイトに、こう説明されていた。
スマートフォンで聴くIPサイマルラジオradiko.jpの有料エリアフリー化機能「radiko.jpプレミアム」が4月1日より開始されたことに伴い、Android向け人気ラジオアプリRazikoでは、エリアを指定するオプションが利用できなくなった。
背景は「radiko.jpプレミアム」の開始。
本家radiko.jpが現在地をGPSやWi-Fi、基地局位置情報などから判定し、ラジオを聴取できるエリアを限定しているのに対し、これまでのRazikoには聴取エリア(利用する都道府県)を任意に設定できる機能があり、radiko.jpに参加するラジオ局を全国どこでも聴取可能だった。
しかし、radiko.jpが月額350円で同様のエリアフリー化機能「radiko.jpプレミアム」を提供するにあたり、Razikoはradiko.jpの事業に影響を与える可能性を考慮し、エリア設定機能を無効化することを発表していた。
順次Razikoをご利用のユーザには最新版へのバージョンアップを行って頂き、エリア設定機能を無効にしていきますので御了承ください。無効化後は、聴取エリアの変更は出来なくなりますので、是非ともお忘れなくお住まいの地域を設定しておいてください。
もともと「Radiko」というのが企業が運営するアプリで、現在地を、いろんな位置情報から判定して、主張できるエリアを限定していた。
エリアを限定していたのは、おそらく、放送法の関係とか、スポンサー企業の問題とかがあってのことだったのだろう。
「Raziko」の作者は「Radiko」のエリア限定機能をとりはらったものを、無料で提供してくれていた。
1年くらい前に、「Radiko」がプログラムを改変して、「Raziko」が使えなくなった時期があったが、今度は「Raziko」が自主的にエリア設定をできないようにしてしまったようだ。
理由は、前記の説明にあるとおり「radiko.jpが月額350円で同様のエリアフリー化機能」を提供するにあたり、Razikoはradiko.jpの事業に影響を与える可能性を考慮した」からだ。
電波事業を牛耳る大きな力が、小さい民間人を押しつぶしたというわけだ。
「Radiko」は、がエリア限定したアプリを無料で提供していたのは、もともと有料化を目指していてのことかもしれない。
便利さを経験してしまった者は、月額350円を支払っても聴きたいと思ってしまう。
それが企業の思う壺。
月額350円。払うべきか、払わざるべきか、それが問題だなあ。
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コメント
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今回のRazikoのアップデートは本家radikoと地域判定が同じになっただけです。
対処方法が無くはないのですが、端末によって状況が違うのでお教え出来ないですね。
それと今バージョンから新規インストールしても東京固定には出来ませんでしたのでお使いの端末が壊れた時点で終了となります。
一応、手持ちの端末複数で試してみましたが在住地域にか設定出来ませんでした。
ですので、radiko.jpプレミアムを契約した方が確実にラジオ東京の聴取ができますよ。
投稿: ゼル町田さぽ | 2014年6月17日 (火) 16時31分
コメントありがとうございます。
やっぱり、月額350円払ってプレミアムを契約しないと仕方がないんでしょうかね。
月額350円なんて、安いものなんですけど、無料に慣れてしまうと、とてつもなくもったいなく感じるんですよね。
もうしばらく迷うことにします。
投稿: johoakn | 2014年6月18日 (水) 09時33分
作者さんがアプリのレビューで
3G / 4G / LTEなどの移動体通信、広域でインターネットサービスを提供しているプロバイダーをご利用ください。
と書いているのでそれらのネット環境を用意すると聴取出来るかもしれませんがパケット代と連続聴取により
通信規制があるかもしれないのでながら聴取は無理でしょう。
現状でラジオ東京が聴取の可能性が高いのはUQ WiMAXです。
ただ、今後も使える可能性は未知数なのと初期投資が必要です。
Android OSに詳しい方なら(OS入れ替えが出来るレベル)なら現状でも無料でエリアフリー聴取できますが、無理なら有料サービスを使うしか無いと思います。
投稿: Ha夢 | 2014年6月19日 (木) 16時34分
ご回答ありがとうございます。
やはり有料の申し込みをするしかないと思っています。
しかし、スポンサーのCM料で運営している民間放送に聴取料を払わなくてはいけないというのに、ちょっと納得がいかないのです。
ラジオ局の聴取数が上がることによる、スポンサー企業のCM料金をアップすることによってカバーしたらいいんじゃないかと思うのです。
月額350円だから、金額の問題は大きな問題ではないのですけどね。
こんな質問を気にかけていただいて、本当に感謝しています。
投稿: johokan | 2014年6月20日 (金) 09時42分
通りすがりのものですが、自分も同じことになり色々検索をかけると、Wi-Fi接続状態で起動すると地元になるようなので、LTEで立ち上げたらいままで通り東京のが聞けました。違っていたら、申し訳ないですが、まだアンインストールされてなければ、お試しください!
投稿: | 2014年6月20日 (金) 18時49分
通りすがり様。 ありがとうございます。
実は、古いスマートフォンではRazikoが使えているんです。
アプリをアップデートしないままなので使えているのかと思ってました。
そういえば、地元の曲しかきけなくなったのは、最近買ったタブレットのほうで、Wi-Fiで接続しています。
そういうことだったんですね。
でも、おおっぴらに、まだRazikoが使えているということが権力者側にわかると、使えなくするようにアプリを強制的にアップデートしてくるんではないかと心配です(^-^;
投稿: johokan | 2014年6月21日 (土) 13時24分