悪徳不動産屋日記 無料査定と無料相談
「やっと不動産屋が見つかった!」と、大きな声を出しながら熟年夫婦が来店された。
私は、急ぎの文書作成をしていている最中だった。
そのせいだけではなく、あまりうれしいお客さんではないことを直感した。
急ぎの仕事を抱えていて時間をとられたくなかったのだが、無下に追い返すわけにもいかない。
「いらっしゃいませ。」と、声をかけ椅子を勧める。
「どういうご要件ですか?」と聞いてみる。
賃貸にせよ売買にせよ、物件を探しているのではないと感じていた。
案の定、「ちょっと、土地の相場を教えてもらいたいのだけど」と言う。
場所を訪ねると、A町周辺の土地だと言う。
A町は、バス通りに面した商業地もあるが、裏通りになると道が狭くて車も通れないところもある。
「具体的にA町のどのあたりか」と聞くと、B病院の近くだと言う。
B病院は旧市街地にあり、周辺の道路は未整備で狭い道路もあるし、整備された広い道路もある。
10m離れただけで、土地価格が倍くらい違ってくる。
倍といっても、宮崎の田舎町のことで、坪あたり16~7万円もあれば、8万円くらいもあるということ。
病院のすぐそばに、車がやっと通るような狭い道に面したところがあって、そこは坪あたり8万円くらいで取引された。
だから、具体的な場所を聞かないとなんとも答えようがないのだが、はっきりとした場所を教えようとしない。
「大体でいいのよ。B病院の近くなのよ。」言うのみ。
さらに、価格を知りたいのは、売りたい物件があるからなのか、なにか買おうと思っている物件があるのかと訪ねると、それにも答えない。
こんなたぐいのお客さんは多い。
無料で人に情報を提供させておきながら、自分のことはいっさい言わない。
詳しい話をすると、悪徳不動産屋にとられてしまうとでも思っているのか。
そんなに信用できない者に情報を聞くというのがおかしい。
「私をなんとこころえる。悪徳不動産なんだぞ。金にならない客に情報は教えてやらないよ。無礼者!帰れ!」と言いたい気持ちを押さえて。
「バス通りは16万円くらいだろうけど、裏通りだと10万円以下のところもありますよ。具体的な場所がわからないと、そういうお答えしかできませんね。」と、お引き取り願いたいという気持ちを露骨に出して、無愛想に答えた。
そんな私の気持ちには一切気づかず、「売買じゃなくて、あの辺りの貸家の家賃の相場はどのくらい?」なんて、突拍子もない質問をしてきた。
もう我慢の限界。
「具体的な話をしたくないなら、答えようがありません」と突き放す。
急ぎの仕事を抱えていて、こんな話で時間をとられたくはない。
とにかく早く帰ってもらいたいのだ。
すると、「近くの理髪店のすぐ近くだけど、そこだとどれくらいする?」と聞いてきた。
少し具体的になってはきたが、もう話をしたくない。
住宅地図を出して具体的な場所を訊ねてみる。
これでも、具体的な場所を言わないようだったら、話を打ち切って帰ってもらう。
そんな私の気持ちを察したのか、地図上で具体的な場所を示す。
私なりの見解をつつみかくさず教えてさしあげた。
そして、価格を知りたい理由を再度聞いてみた。
これが失敗だった。
具体的に場所を明らかにしたせいか、それから延々30分以上無料相談に付き合わされる事になった。
思いのたけを書きなぐっていたら、相当長文になってしまった。
続きは、明日書く事にします。
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