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2015年2月28日 (土)

女性の乳や尻は人の生命より重いのか   川崎リンチ殺人事件  

 川崎の中学生リンチ殺人事件。なぜ容疑者逮捕まで1週間もかけたのか。

 
 ネットの世界では早々に真犯人の実名、画像が出回っていた。

 被害者の上村良太くんの友人たちの証言からも容疑者の推測は容易だったはずなのに、なぜ逮捕まで1週間も要したのか。

 容疑者が未成年だったから捜査を慎重にしたというのは間違いだろう。

 
 時間が経てば経つほど、証拠隠滅、口裏合わせ、アリバイ工作と、事件の真相が遠ざかってしまう。

 容疑者たちは、取り調べに対する対策をじっくり練ることもできる。

 実際、容疑者は弁護士同伴で出頭している。

 逮捕状をとるのに1週間。

 逮捕状をとったと思ったら、容疑者が弁護士同伴で出頭。

 なにか、警察が踏み込めない要因があったのかと、誰しもおもうことではないのだろうか。

 折しも昨日、2004年の強姦事件で実刑判決が確定した男性の無実が事実上確定している。

 事件は、当時11歳の少女を強姦し、その少女が14歳になった08年にも強姦したというものだ。

 男性は捜査段階から一貫して否認したが、大阪地裁は09年に懲役12年の判決を言い渡した。

 男性は無実を訴え控訴したが、11年に最高裁が上告を棄却して刑が確定した。

 少女の被害証言と家族の目撃証言だけをもとに逮捕され、実刑が確定したのだ。

 服役中に被害者の証言が虚偽だったことが判明し、3年半後に釈放された。

 刑が確定したあと、弁護士が女性側から虚偽証言の言質をとり、大阪地裁に再審を請求した。

 「再捜査した大阪地検は、女性らの虚偽証言に加え、男性が事件に関与していなかったことを示す『客観証拠』を確認した」として男性を釈放したというのだ。

 この「客観的証拠」というのは、「『体内に性的被害の痕跡はない』」とする医師の見解が記され、女性に性的被害の痕跡が無いことを示す診療記録があったということ」だというから驚きだ。

 被害を受けたという少女(当時)らの証言とは矛盾する診療記録があったのに、証言だけをもとに起訴をされ、裁判では審理対象になっていなかったというのだ。

 おまけに、「控訴審段階で弁護側が検察側に診療記録の提出を求めたが、検察側は(そういった診療記録は)無いと回答していた。

 男性は捜査段階から一貫して否認しており、どう考えてもおかしい事実がいくつもあった。

 その訴えを、裁判所は、14歳の少女が嘘をつくはずがないとして退けた。

 以前ブログに書いたことだが、私の友人の知人が同様な虚偽の証言で強姦犯として逮捕され、人生をだいなしにされている。

 この事件に限らず、電車内での痴漢事件などの性的犯罪は、被害者の証言のみで逮捕拘留される。

 「尻を触られた」という証言のみで逮捕され、逮捕されると罪を認めるまでは、2週間も3週間も拘留される。

 今回の事件は殺人である。

 人の生命が奪われている。

 それも人間とは思えない残酷な殺し方だ。

 殺人犯としての逮捕には慎重であるべきなのかもしれないが、どうみても真犯人に間違いないという情報がとびかっていた。

 尻にさわられたという証言だけで拘留するではないか。

 今回のような重大事件の場合に、任意同行という形で拘束することはできないものなのだろうか。

 殺人犯として逮捕することによる影響は大きいのかもしれないが、痴漢冤罪事件でたいされた人の多くが人生の軌道からはずされている。

 女性の性的被害を軽視するわけではないが、生命がお尻をさわられることより軽いものだとは思えない。

 このことについてはまた考えることにしたいが、今回の事件での逮捕までの1週間は、他の事件とは違うなにか複雑なわけがあるのではないかとかんぐってしまう時間である。

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