卒業式 中島みゆきさんの偽祝辞
今朝のワイドショーで各局とも、高校の卒業式での中島みゆきさんの偽祝辞を大きくとりあげていた。
中島みゆきさんの母校、北海道帯広市の北海道帯広柏葉高校の卒業式で読み上げられた中島さんからの祝辞が、偽物だったというものだ。
ワイドショーは、卒業生がかわいそうだと騒ぎ立て、生徒や学校関係者の怒りの声をかき集めてに奔走していた。
中島みゆきさんからのメッセージはA4版1枚。
卒業式に中島さんの代表作である「時代」を歌ってくれたことに対するお礼と、卒業式に参加できないことのお詫び、そして卒業生に幸多かれと、手書きされたものだった。
どこかの報道機関が、中島さんの事務所に、このメッセージについてのコメントを求めたところ、その事実がないことが判明したということらしい。
すべてのワイドショーが大きく取り上げていたが、そっとしておけば卒業生のいい思いでで終わっていた話ではないだろうか。
文面も、卒業式のお祝いの言葉としては適切な文章だった。
マスコミが大騒ぎして学校に押しかけ、卒業生や先生をはじめとした関係者にマイクをつきつけ、感想を求める。
卒業式の歌として中島さんの「時代」を歌って、それに対して中島さんからお祝いのメッセージをもらって、みんな大喜びしていた。
そこに、マスコミが大挙して押しかけ、「あんたたちは喜んでいるけど、それは偽物だよ」「偽物をもらって、どう感じますか?」と、マイクを突きつける。
そんなことされたら、「怒りを感じます」と答えるしかないだろう。
中島さんの著作権を侵害したわけでもないし、名誉を傷つけたわけでも無い。
むしろ中島さんの好感度を増したことだろう。
卒業生も参列者も、いつもの卒業式より幸せな気分になったはずだ。
事実を知った記者も、ここは目をつぶって、知らないふりをしてやることはできなかったのだろうか。
ほんとうにかわいそうだと思っているのなら、そっとしてあげればいい。
そうすれば、みんなが幸せなままでいれた。
「とくダネ」で小倉さんも、「そっとしてあげればいいのに」と言っていた。
そして、これを取材したレポーターも小倉さんに同調する意見を述べていた。
そう思うんだったら、「とくダネ」では取り上げなければいいのだ!
日本のテレビは、他社に抜かれることを恐れて、他社がとりあげた話題は絶対に自社でも取り上げる。
それで、どのチャンネルをまわしても金太郎飴みたいに、同じ内容の番組作りになっている。
まったく取り上げなくて、「抜かれた」と思われたくなくて取り上げたのだったら、各社の中島さんの偽メッセージ騒動を批判して、「各社偽メッセージを取り上げて騒ぎ立てていますけど、当社はそっとしてあげたいので、取材はいたしませんでした」と、さらっと流してしまえばいい。
取材に押しかけるテレビ局が1つでも少なくなると、その分だけ傷つく人が減るというものだ。
いろんな事件で、テレビが最大の加害者になることが多いよなあ。
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