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2015年3月14日 (土)

悪徳ふ動産屋日記 「すぐ」と「ちょっと」

 3日前に貸し店舗の案内をして、借りることにしたいと申し出をされたお客様がいる。。

 正式に申し込みをしてもらうために来店をお願いしていたのだが、そのままになっていた。

 そのお客様から今日、電話が入った。

 「そのままになっていて、すみません。今からそちらに行こうと思うのですが、いいですか?」と言う。

 「はい。お待ちしてます。何時ころ来られますか?」とたずねると、「すぐに行きます。」との答え。

 私は、この「すぐ」という言葉が苦手である。

 「すぐ」は人と状況によって大いに違ってくる。

 通常、「すぐに行きます」といえば即座に出発することになると思う。

 当地(宮崎県の北端の街・延岡市)は小さな町だから、どこからであっても、「すぐ」に出れば10分くらいで到着するはずだ。

 しかし、人それぞれ。

 「すぐ」といっても、ちょっと自分の用事をすませてからだったり、いろいろやってからの場合もある。

 それで、「どのくらいかかりますか?」と具体的な時間を聞くことにしている。

 すると、「10分くらいで行けると思います」ということだった。

 10分と言っているから20分あったら来るだろうと思って、申し込み書類を再確認してお客様を待つ。

 予想に反して、25分待っても来ない。

 30分経ったとき、「ちょっとおくれます」と携帯電話にショートメールが入った。

 私は、この「ちょっと」も好きな言葉ではない。

 電話での連絡だったら、どのくらい遅れるのか確かめるところなのだが、ショートメールでの連絡だったので、そのまま待つことにした。

 「すぐに行く」と言ってから30分以上経過しているのだから、いくら遅れてもあと10分か20分だろう。

 そう思って待っていたのだが、さらに30分経っても来ない。

 電話を入れてみたのだが、電話に出ない。

 こんなことで腹を立てていては不動産業はやってられない。

 それにしても、電話がつながらないのでは仕方がない。

 後回しにしていた用件があったので、そちらに出かけることにした。

 すると、それから15分位して電話が入った。

 今から来るというのだろうか。

 そう思って電話を取ると、「すいません。今日は行けなくなりました。」とのこと。

 こんなお客さんばかりではないが、こんなお客さんがいることは想定している。

 「いいですよ。また連絡してきてください。」と快諾。

 私も、お客さんとの約束の時間に遅れるときもある。

 最近は年のせいもあって、約束したこと自体を忘れることもあったりする。

 そんなとき私は、ひらあやまりで許しを請う。

 「いい加減な不動産屋だね」とお叱りを受けることもあるが、許してもらうことも多い。

 そんなこともあって、お客様を責めることなどできるわけがない。

 ということで、商談継続となったが、先々大丈夫なのかと不安のよぎるお客さんなのである。

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