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2015年4月

2015年4月30日 (木)

悪徳不動産屋日記 管理委託契約

 ガラスのドア越しに、あまり嬉しくないお客さんの顔が見えた。

 管理の依頼を受けてはいないのだが、ちょっと問題があると、なんでも相談に見える。
 相談を受けるのはやぶさかではないのだが、ささいな問題でも深刻にとらえて、この世の終わりのような顔で来られるもので、その顔を見るとこちらまで気分が落ち込みそうになるのだ。

 先日、お世話した入居者となにかあったのだろうか。

 管理はご自分でするということなのだけど、ちょっとした問題でもすぐに私に相談に来られる。

 家賃の遅れにしてもは、自分で請求することもなく私に請求を頼みに来られる。

 それで今回の契約にあたっては、月末に家賃の入金が無かったら、即座に家賃が入ってない旨を伝えて、支払いを催促しなくてはだめですよと助言していた。

 さらに、3日前には、もうすぐ月末なので、30日には家賃の入金を確認してくださいねと念をおしておいた。

 というのも、この入居者は家主さんの知り合いからの紹介だったが、私の勘にちょっとひっかかるものがあったからだ。

 果たして家主さんの要件は家賃のことだった。

 私に言われていたので、今日、通帳を確認したところ家賃が入っていなかったというのである。

 そして、私に言われていた通り、すぐに電話を入れたところ、不動産屋(私のこと)から振込口座を聞いていなかったから振込ができなかったと言われたのだと言う。

 振込口座は賃貸借契約書の記載事項。

 確かに記入したし、契約書の読み合わせで、家主持参にすると記録が残らないので振込にしてくださいと説明した。

 頭をかかえて来られた家主さんには、「そんなのは言い訳ですよ。振込口座は賃貸借契約書に記載してありますよ」と伝えた。

 しかし、私は、うっかり忘れが多い悪徳不動産屋である。

 ひょっとして、記載もれがあったかなと思って賃貸借契約書のファイルを引っ張りだして確認してみた。

 振込口座はちゃんと書いてある。

 その部分をコピーして、「これを持って行って、家賃を入れるように言って下さい。まだ銀行は開いているから今日中に入れるようにお願いしてくださいね」と伝える。

 そもそも、家賃を払わなければならないという自覚があるのであれば、私なり家主なりに聞けばいいこと。

 家主さんにしても、振込口座がわからないというのが理由ならば、自分で振込口座を教えればいい。

 私の事務所に来る手間がもったいない。

 それにしても、入居した次の月から早速この状態であれば、先々家賃の遅れが出ることが十分考えられる。

 その度に、この世の終わりのような気持ちにさせては家主さんがかわいそうだ。

 それで数時間後、家賃集金管理を私にまかせたほうがいいのではないかと提案してみようと思って電話をしてみた。

 すると、「あ。おかげさまで、家賃の振込がありました」とのこと。

 私は、それはよかったですね。でも、家主さん。この入居者は、この後も家賃が遅れることがある可能性が高いかもしれませんよ。だから、この際私に家賃集金をさせた方が安心じじゃないですか」と提案してみた。

 家主の返事は早かった。

 「いや、大丈夫です。自分でやってみます。」

 想定通りの返事だった。

 「以前あったように、3カ月も4カ月も滞納された後に集金依頼をしても引き受けられませんからね。いいですね」と伝えた。

 このことを伝えることが悪徳不動産屋の作戦だったのである。

2015年4月29日 (水)

ポールマッカートニー武道館講演

 ポールマッカートニーの武道館講演。

 ビートルズの初来日以来、49年ぶりの武道館とあって、大盛り上がりの様子を各局とも大きく取り上げている。

 ビートルズの武道館公演は、私が高校1年生のときだった。

 その頃の私は、ポップスにはまったく興味がなかった。

 そんな私でも、ビートルズの歌は知らなくてもビートルズは知っていた。

 世界中に巻き起こったビートルズ旋風は、テレビ報道でしょっちゅうとりあげられていたからだ。

 そのビートルズが日本に来るということで、日本中が大騒ぎしていた。

 武道館講演をテレビ放映するということで、学校でもその話題でもちっきりだった。

 放映時間は深夜だったと記憶している。

 学校での話題についていこうと思って、眠いのをがまんしてテレビを見た。

 もともと歌には興味がなかったのだが、観客の絶叫ともいえる歓声にかき消されていて、ビートルズの歌声は聞こえなかった。

 私のビートルズとの出会いは、それから4年後のことになる。

 東京で入った喫茶店に流れていたのが、ビートルズの「ミシェル」と「アンド・アイ・ラブ・ハー」だった。

 なんともきれいなメロディーに、「これなんて曲?」と聞くと、いっしょにいた友達全員が、ビートルズだと教えてくれた。

 ちょっと馬鹿にするような奴もいたが、私はビートルズを知らなかったことをはずかしいとは思わなかった。

 これが私とビートルズとの出会いだった。

 その数年後に出た、ビートルズのベスト盤の赤盤青盤は、なけなしの小遣いをはたいて買った。

 今思うと、私のビートルズは赤盤青盤のみだった。

 歌詞カードを見ながら、何度も何度も歌ったが、歌詞の意味を考えることはなかった。

 最近になって、「キャンバイミーラブ」が、「お金で愛は買えない」という意味だと気づき、愕然とする思いを味わった。

 なんとなく生きてきて、なんにもしてこなかった。

 いいかげんに生きてきたなーと思い知らされた。

 夢中になったものがなかった。

 ポールマッカートニーの武道館講演のニュースで、感極まって涙を流してインタビュー日に答える同世代の人を見て、はたと気がついた。

 自分はそこまでなにかに熱中したことが無い。

 ニュースで流れるポールの歌声は、私には70歳の声にしか聞こえない。

 感激しているのは、古き良き時代の郷愁ではないのかと感じてしまう。

 そして、そんな感激や感動を感じることなく来てしまったことを、ちょっとばかり悔やんでしまう。

 しかし、悔やんでばかりはいない。

 それもそれ、これもこれ。

 いまさらどうにもならない。

 居直って生き続けるしかないなあ。

2015年4月28日 (火)

悪徳不動産屋日記 車庫証明

 外出中に携帯が鳴った。

 発信者の番号からすると転送電話のようである。

 電話をとると、「私〇〇行政書士といいますが・・」と切り出された。

 先日、行政書士会の総会があったばかりで、そのとき挨拶した人だろうかと思いつつ続く言葉を待った。

 するといきなり、「〇〇町〇〇番地〇〇号の住宅はお宅が管理しているのですか」と聞いてきた。

 〇〇町と言われて、すぐに思いついたのは叔父の家だ。

 現在空家になっているが、管理は頼まれていない。

 気がかりな物件で、〇〇町の住宅というと、その家のことしか思いつかなかった。

 表札が私と同じ姓だから、私に尋ねてきたのだろうか。

 それにしても、なんの用なのだろう。

 それにしても、いきなり住所番地を言われても、わかりようが無い。

 小さな町とはいえども、人口13万人。世帯数にしても5万世帯くらいあるのだ。

 ましてや外出中で調べることもできない。

 この人に限らず、悪徳呼ばわりしながら、都合のいいときはなんでも知っている無料相談員でもあるかのような質問をしてくる輩がいる。

 突然事務所に入ってきて、「〇〇町〇丁目〇番地はどこになりますかね」と、道案内を求められることは少なくない。

 住宅地図を調べれば検討がつくかもしれないが、住宅地図にも全部の番地が記載されているわけではない。

 こんなとき、「お忙しいところ恐れ入りますが、道がわからないので教えていただけませんか」といった感じで、常識のある礼儀正しい聞き方だったら、仕事の手を休めて、住宅地図で探してあげる。

 しかし、無礼きわまりない輩が多いのだ。

 こちらは、悪徳不動産屋といえども、お客商売。

 ガラスのドア越しに入ってくるのが見えているから、「いらっしゃいませ」と椅子から立ち上がってご挨拶する。

 それにもかかわらず、挨拶の言葉を返してくる人は少ない。

 善良なる消費者を自称する人たちなのだろうが、挨拶もなしに、いきなり自分の要件に入る。

 「〇町〇丁目〇番地はどこかわかりませんか」とくるのだ。

 以前は、「急に言われてもわかりませんよ」と皮肉のひとつも言って、それでも探してあげていた。

 しかし、仕事を中断して教えても、「どうも」と、お礼もそこそこに店を出て行くヒトが、これまた多い。

 それで最近は、「無礼者」と思った輩に対しては、「わかりません」とだけ答えるようにしている。

 今日の相手は、飛び込みの道案内を求める輩と同じ態度だった。

 飛び込みの輩よりましだったのは、まずは自分の名前を名乗ったこと。

 しかし名前を名乗るなり、いきなり「〇〇町〇丁目〇番地の家は……」というのは、どうにも常識はずれだ。

 行政書士と名乗ったから、同業者のよしみで電話を切ることはせず、こちらから質問をなげかけた。

 「急に住所番地だけ言われても、わかりかねますが、どんな要件ですか?」と聞くと、車庫証明をとりたいとのこと。

 ということは、当社が管理している物件に入居しているお客さんからの依頼なのだろうが、同方面で管理している物件は一つだけではない。

 それで、「どなたからの依頼ですか」と聞くと、「〇〇さんからの依頼だ」という。

 そのかたならわかる。

 「あ、その方でしたらわかりますよ」と言うと、「今から印鑑を貰いにいきたい」とのこと。

 外出中なのは最初に伝えていたから、すぐには帰れないので、帰りの予定時間を伝える。

 伝えた時間通りに、車庫証明の書類を持って来店した。

 「お世話になります」の言葉も無く、事務所に入ってきて書類を差し出す。

 目には目、歯には歯が私の悪いところ。

 無言で、書類に社判と印鑑を押して差し上げる。

 相手も何にも言わずにカウンターの前につっ立っている。

 そして、印鑑を押した書類を受け取ると、「ありがとうございました」の言葉も「お手数かけました」の言葉も無くお帰りになられた。

 そういえば、数年前に入会して、その年の総会で見た顔だった。

 公務員あがりの行政書士だったような記憶がある。

 公務員上がりの行政書士というのは、行政書士の試験を受けずに行政書士になった人だ。

 行政書士となる資格については、行政書士の試験に合格した者の他にいくつかある。

 弁護士、弁理士、公認会計士、税理士となる資格のある者は、すなわち行政書士となる資格がある。

 もう一つが、公務員として行政事務を担当した者。

 つまり、市役所の行政事務を17年担当すれば行政書士の資格を得るわけだ。

 私の所属する宮崎県の行政書士会にも、毎年数名、市役所を定年退職した人が入会してくる。

 公務員さんでも、きちんとした人の方が多い。

 しかし、他の職業に比べて、一般常識に欠ける人の比率が高いような気がする。

 恐らく今日の人は、人相風体から想像するに、市役所の幹部職を経験した人のようだ。

 頭を下げることの少ない職場を勤めあげたのだろう。

 悪徳不動産屋という言葉はあるが、悪徳市役所員という言葉は無い。

 車庫証明の書類に印鑑を押すのに500円程度の印鑑代をとっている不動産会社がある。

 私も相手によっては印鑑代を取ることにしようかなあと思った出来事だった。

2015年4月27日 (月)

悪徳不動産屋日記 素人に教わる悪徳不動産屋

 一昨日の飲み会でのこと。

 同席した人から、「今、ウチのあたりの土地の値段はどのくらいだろうかね」と聞かれた。

 この人は、10年くらい前に自宅を売りに出していた経緯があった。

 そのときは、結局売らなかった。

 売らなかったというより、売れなかったと言った方がいいだろう。

 旧商店街にあって、日当りはまったく無いし、車の通行も規制があるので住宅にには転用できない地域だった。

 そのときは売らなくてはいけない事情があったようで、安くしてでもも売りたいということで私の付き合いのある不動会社に売却を依頼していた。

 まったく商談がかからず、やっとのことで、唯一かかった商談は、坪当たり10万円なら買ってもいいという話だった。

 本人の希望売却価格は坪当たり20万円で、10万円では安すぎるということで商談はまとまらなかった。

 その後まったく商談はかからず、売却の話はなくなっていた。

 その人から価格を聞かれて、私は答えるのをためらった。

 売るとなると、結局あのときと同じ状況だろう。

 善良なる素人さんは自分が想定している価格より安く答えると気分をこわす。

 それだけでなく、怒りだす人もいる。

 「んーーん。どうでしょうかねーー」と答えあぐねていると、「坪7万円蔵だろうか?」と聞いてきた。

 なかなか売れにくい地域ではあるが、坪当たり7万円では安すぎる。

 緊急に売らなくてはいけない事情でもできたのだろうか。

 しかし、いくら売り急ぐにしても7万円はあり得ない。

 それで、「7万円は安すぎますよ。安くなったといっても、そんなに安くする必要はないですよ」と答えた。

 すると、「え?もっと高いの?」と不満そうに言うではないか。

 私は、「売るなら、坪10万円くらいでも売るくらいの気持ちを持っていた方がいいけど、そこまで安くしなくても売れることも考えられますよ。」と続けた。

 その私の言葉を遮って、「坪7万円くらいのものじゃないの?」と、さらに不満そうに言う。

 なにがなんだかわからない。

 すると「いや、隣の家を買おうと思っているのだけど、坪7万円くらいじゃろう?」と言うのである。

 買う立場になって、相手の足元を見て買いたたいているということのようだ。

「7万円ということはないでしょう」という私に、「今は、こんなもんじゃないのかえ?」とおっしゃる。

 旧商店街は需要が無いとはいうものの、市の中心街。

 建ぺい率70%、容積率500%の商業地域。

 固定資産税の評価でも坪10万円以上はする。

 当地(宮崎県の北端の街・延岡市)のような疲弊している地方都市といえども、坪7万円といえば郊外の農地の価格である。

 そこで、「〇〇さん。あなたの家を坪10万円では売らないでしょう?」と聞くと、むすっとして黙ってしまった。

 自分が10万円は安すぎるといっ腹を立てて売らなかった。

 買う立場になったとたんに、自分が腹を立てた価格以下の価格で買おうとする。

 いやはや、悪徳不動産屋の私にはできない商談である。

 こんな考え方をする人間は、人も同じだと思っている。

 そんな考えだから、不動産を生業としている私を、それ以上にあくどいことをやっていると思っているのだろう。

 そんな奴らに、「悪徳不動産屋」と言われているのだ。

 情けないことに私は、善良なる素人さんに教えられることが多いである。

 善良なる素人さんの自己中心的な発想で仕事ができないから、いつもお金に困っているんだなあ。

2015年4月25日 (土)

短所が長所 長所が短所

 3日前のブログで、「ちょっと体制に批判的な意見を書くと、間違っているとただしに来る人がいる」と書いた。

 そう感じているし、批判的なコメントに応じる気持ちはないし、といって議論をたたかわす気もない。

 だから、3日前のブログは体制の批判にならないように気をつかって書いた。

 しかしすぐに、いつものごとく、忠告のコメントをいただいた。

 その方いわく、「あなたの意見はバランスが取れていない、片方の見方しかしていないにもかかわず、いかにもわかっているかのように書くスタイルが、まるで、朝日新聞の丸写しのように見えるときがあります」と。

 そして、面白いのは「悪徳不動産屋」(これは皆様に好評のカテゴリーなのだが)だけ。

 「悪徳不動産屋」が面白いのは、「自分の考えが、自分の体験を通じて、ご自分の言葉で書かれているからです。」

 さらに、「人間に対する観察が力も大変鋭いものをお持ちのように思います」と、おほめの言葉をいただいた。

 それから、「それだけ能力のある人が、国際問題や政治に関する問題になると、とたんに、現実的な感覚が失われ、代替案を示さないマスコミや民主党のようにおなりになるのか不思議です」とのご助言をいただいた。

 このコメントを題材にさせていただいて、すぐにこのブログを書き始めた。

 だけど、途中で書くのをやめた。

 私は、私の意見や考え方が正しいと思って、それを人に強要しようと思っているわけではない。

 また、議論をたたかわせて自分の意見に従わせようとも思っていない。

 私は、人に自分の思うことを強要することをしないのは、自分にとって嫌なことを強要されるのは嫌だからだ。

 こう見えて(どう見えているかはわからないが)、私は小心者なのだ。

 権力のある人や喧嘩の強い人に強要されると、「きゃん」と悲鳴を上げて、すぐに従うことになる。

 だから、なるべく強要されずにすむ状況を維持したいだけなのだ。

 何度も言っていることだが、今はまだ、自由に物が言える環境だから、嫌だなーと思ったことを嫌だなあと言える。

 自由にものが言うことが許されているから、思ったことをしゃべったり書いたりしているわけだ。

 もし今、言論統制が行われることになったとしたら、四の五の言うことなく言論統制に従うことだろう。

 だから、コメントで「代替案を示さないマスコミや民主党」と指摘されたけれど、私はヒトに対して「こうあるべきだ」など自分の案を強要するつもりはない。

 自分にとって嫌な方向に進むのは嫌だと言っているだけだし、なんか変だなと思ったときには、何か変だなと言っているだけなのだ。

 私は自分が大したものではないと自覚しているから、自分の考えを人に強要することができない。

 それに、自分の確固たる信念がないことが私の欠点である。

 確固たる信念がないというより、自分のオリジナルの考え方を生み出せないといったほうがいいのかもしれない。

 それで、私は新聞や本に解決を求めることになる。

 コメント氏は、私が朝日新聞的だと指摘されるが、確かに朝日新聞には影響を受けていた。

 しかし私は、自分のオリジナルの考えを持たないくせに、人の意見を素直に受け付けないという矛盾した性格を持ち合わせている。

 私は朝日新聞も読むが、読売新聞も読む。

 
 「Will」や「正論」といった右傾向の雑誌も読む。

 同じ出来事でも正反対の論評がなされていることが多々ある。

 コメント氏は、私がどちらかに偏っているかのように感じておられるようだが、それは違う。

 コメント氏は確固たる信念を持って生きておられるようだが、私にはそれがない。

 もう一つの私の悪いところなのだが、私は100対0はないという考え方をしている。

 人が議論していても、どちらかの意見を100%支持することはないし、まったく支持しない0%ということもない。

 ただし民主党のように私利私欲を達するために、意見を変節させることはない。

 だから、朝日新聞に似ていると言われることはいいとしても、民主党といっしょにされるのは認めがたい。

 しかし、どちらにしても意見を人に押しつけようという気はさらさらなく、コメント氏のご指導は私にとっては的外れなものと思っている。

 蛇足ではあるが、私は新聞だけではなく、本でも同様な傾向がある。

 近藤誠医師の「がんと闘うな・がんもどき理論」の本を読んだあとに、「正しくがんと闘え」という反対の意見の本も読む。

 「長生きしたけりゃ肉を食べるな」と本を読んだあとに、「長生きしたけれりゃ肉を食え」という本も読んだ。

 「糖質制限食のすすめ」という本も読んだし、「糖質制限は体に悪い」という本も読んだ。

 がんにはなっていないから、がん治療をどうするかは決めていないけど、肉食と菜食、糖質制限は試してみれることだから自分で試してみた。

 それぞれの理論を読んで、実践してみた結果で、どちらがいいかを判断した。

 結局判断するのは自分ではあるが、自分が採用しなかった意見の方を間違いだと指摘する感覚にはならない。

 自分にとってはこちらがいいなと思う程度の感覚なのだ。

 がんについても、私の考えは、切った方がいい状況の人もいるし、切らない方がいい人もいると思っている。

 「切った方がいい人もいるし、切らない方がいい人もいる。病気はそれぞれだから、格別な対処方法はない」なんて書いたのでは本は売れない。

 (余談ではあるが、いろいろ本を読んで良かったことは、セカンドオピニオン受けるのに遠慮はいらないということを知ったこと)

 長々と自分話をしてしまったが、そんな情けないグチをならべているだけのブログなのであることをご理解ください。

 私のブログに唯一ご声援いただいている藤按さんの、昨日のコメントに力づけられて、書きかけのブログが公開できました

2015年4月24日 (金)

宮崎の「ういろう」と小田原の「ういろう」

 小田原の「ういろう」をお取り寄せしてみた。

 子供の頃、「ういろう」は宮崎の青島の代表的なお土産だと思っていた。

 大人になって、「ういろう」は名古屋の名物だと知らされた。

 ずっとそう思っていたのだが、このところ急に、私の世界に小田原の「ういろう」が入り込んできた。

 毎週楽しみに聞いている、土曜日のTBSラジオ「久米宏のラジオなんですけど」で、久米さんが小田原の「ういろう」を絶賛していたからだ。

 そのほめ方が、久米さんらしい異色のほめ方をしていたのだ。

 「ういろうというと名古屋だと思っているでしょう?だけど小田原の『ういろう』を食べてみたら、今まで食べていた名古屋の『ういろう』は何だったんだと思いますよ。」

 「もう小田原のういろうを食べたら、名古屋のういろうなんて食べられませんよ。」

 「名古屋のういろうはまずい」とまで言うに及んで、アシスタントのアナウンサーがうろたえまくって「名古屋のういろうは、名古屋のういろうの美味しさがあります」と久米さんをたしなめる。

 それでも久米さんは小田原をほめ、名古屋をけなし続ける。

 CMなのかもしれないが、名古屋をあからさまにけなして小田原をほめたたえるという話ぶりは久米さんのアドリブでの台詞のようにしか聞こえないのだ。

 番組で、ういろうの会社の社長に電話インタビューした。

 その社長の苗字は「外朗(ういろう)」さん。

 日本に一軒しかない苗字だと言っていた。

 スマフォの苗字検索アプリで調べてみたところ、これは本当のようだった。

 私は過去の、テレビのグルメ番組のお勧め商品を何度か取り寄せた経験で、からだが震えるような美味しいものは無いという結論を出している。

 だから、よほどのことがないと取り寄せをしなのだが、久米さんの破天荒とも言うべき絶賛の言葉にはあらがえなかった。

 インターネットで「小田原 ういろう」で検索すると、その店はすぐに見つかった。

 しかし、通常のネット販売の店とは違って、電話で注文をしないと受け付けないことになっている。

 注文を受けて製造にかかるので一週間くらいかかるそうだ。

 それに、なんと支払いは現金書留での前払いのみ。

 電話をしてみたら、なんとも慣れない応対。

 お菓子の「ういろう」ですか?薬の「ういろう」ですか?と聞かれる。

 本当に大量生産をしているのではないようだ。

 送料がかかるので、おすそ分けする人の分も少し考慮して注文した。

 そして現金書留で代金と送料を送る。

 それが届いた後に商品を送りますということだった。

 なんとも、手間のかかること。

 果たして、夢にまで見た「ういろう」が届いた。

 たしかに美味い。

 しかし、久米さんの言うような「人生観の変わる」ような美味さではない。

 「白」と「黒」と「小豆」を食べてみたのだが、「白」は宮崎のういろうとそっくりの味だった。

 「黒」は黒砂糖そのものの味。黒砂糖をそのまま食べているような強烈な味だった。

 「小豆」はほんのり小豆の香りがする程度で、そんなに特色は感じなかった。

 いずれも、触感は宮崎のういろうと似ているものだった。

 私は名古屋のういろうを食べたことがない。

 だから、久米さんの「名古屋のういろうと小田原のういろうは別物」という言葉の意味が理解できなかった。

 そう言う私に、息子がこういった。

 「確かに名古屋のういろうとは違う。これは宮崎のういろうといっしょだ。僕も宮崎のういろうしかしらなかったから、名古屋のういろうをたべたときに、なんじゃこら」と思ったというのだ。

 柔らかくて、触感がまったく違うらしい。

 でも、名古屋のういろうは名古屋のういろうで、まずいとは感じなかったと言っていた。

 「宮崎のういろうと小田原のういろうは作り方が同じなんだろうね」という感想だった。

 そして、「僕は、宮崎のういろうの方が美味いと思うよ」と言っていた。

 家内も息子に同感だった。

 宮崎の「ういろう」の方が、触感も味も優しいのだ。

 小田原の「ういろう」は力強い。

 私は小田原の「ういろう」に軍配を上げたい。

 手直に買えるのであれば、小田原の「ういろう」も時々は買うだろう。

 でも、送料と時間を使って取り寄せようとは思わない。

 久々のお取り寄せで、地元の「美味いもの」を再確認できたという、ちょっと嬉しい発見だった。

2015年4月22日 (水)

はなみずき

 「はなみずき」

 優しい響きの花の名だ。

 まず思い浮かべるのが、一青 窈(ひとと よう)さんのヒット曲。

  つねにカラオケ曲の人気ランキングトップ10に入っている。

 そして、私がたまーに行くラウンジの店名。

  お店の開店のお世話をさせていただいたのだが、ママさんが店が決まる前に「はなみずき」の店名は決めていた。

 「はなみずき」

いかにも日本的な優しい響きで、日本古来の花だと思っていた。

 そう思っていたのは私だけではないのではないだろうか。

 ところがなんと、ハナミズキはアメリカ原産の花なのだそうだ。

 しかも、その歴史はそんなに古いものではない。

 1912年、尾崎行雄がワシントンに桜を贈ったお返しとして、1915年に贈られたのが始まりなのだそうだ。

 アメリカではDogwoodと呼ばれている花。

  その昔、樹皮の煮汁が犬の皮膚病治療に使われていたことが語源だという説がある。

「犬の木」が「はなみずき」

アメリカ原産の「ドックウッド」だったら、一青 窈さんのヒット曲も人気ラウンジ「はなみずき」も誕生していなかっただろうなあ。

2015年4月20日 (月)

爆笑問題「日曜サンデー」の大橋巨泉さん

 昨日、TBSラジオ19日放送の「爆笑問題の日曜サンデー」で、ゲストの大橋巨泉さんが太田光氏と激論を交わしていた。

 巨泉さんは、太田光氏が前日(18日)に安倍総理主催の「桜を見る会」に出席したことを痛烈に批判した。

 私も、昨日の夕方のニュースで「桜を見る会」の太田氏の映像に違和感を感じていた。

 太田氏は、先月29日に出演したラジオ放送で、米軍基地の辺野古移設をめぐって安倍総理を「バカ」だとまでと罵倒していた。

 それにもかかわらず、総理とにこやかに談笑しているではないか。

 安倍総理は、ことさらににこやかな笑い顔で話しかけ、「あまりひどいこと言わないでくれよ」とでも言っているかのようだった。

 テレビカメラがとらえた太田氏の顔は、私には総理と会えてうれしそうに見えた。

 ネットでは、その様を太田の「変節」だという批判が殺到していたが、私も「変節」だと感じた。

 そして私は、安倍総理の裏に凄腕のシナリオライターの影を感じた。

 巨泉さんは、「お前利用されているんだよ」

 「自分を批判したお前を会に招いたことで、心が広いことをアピールしているんだよ」と、太田が安倍政権に利用されたのだという見解を語っていた。

 まったく同感であった。

 自分なら招待されても絶対に出席しないという巨泉さんに対して、太田は「(巨泉さんが)言いたいことがあるのであれば、直接あって言うべきだ」

 「招待されてもいかないというのは、逃げていることだ」

 などと、もっともらしい理論を展開していた。

 巨泉さんは、それに対しては、「そんな話(批判論)ができるような席ではないだろう?」と言っていた。

 これも、その通り。

 テレビの画面に映し出された太田氏が、総理に意見を述べているような感じは見受けられなかった。

 巨泉さんは、安倍政権を批判し続けている。

 私は、巨泉さんの意見は偏りすぎたところもあって、全面的に支持することはできない。

 しかし、「何でも物が言える世の中を守らなければいけない」という意見には全面的に賛成だ。

 こんな小さな私のブログでさえ、ちょっと体制に批判的な意見を書くと、間違っているとただしに来る人がいる。

 私は、私の意見に従えと言ったことはない。

 私は、疑問に感じることを疑問だと言い、自分が嫌だなと思うことは「嫌だ」と言っているだけだ。

 体制を批判する人の意見は、体制側のここがおかしいと言っているものが多い。

 「自分に従え!」と強制しているものは少ない。

 自分が体制側ではないのだから、「従え!」と強制できる立場ではないから強制しないのは当然のことだ。

 しかし、体制に異論を唱える者に対して、体制側は「お前らは間違っている。俺に従え!」と強要意見が多い。

 物を言うことが嫌になっていたのだが、「日曜サンデー」の大橋巨泉さんから少し力をもらった。

 まだ今は、物を言うことが許されている世の中だから、おかしいと思ったらおかしいと言い、嫌なことは嫌だと言うことにしたい。

 。

2015年4月17日 (金)

和風たこ焼き「善」

 新しい、たこ焼き屋さんがオープンしました。

現在(令和2年11月)このお店は閉店して、スーバーやドラッグストア、各種イベント会場で移動販売しています。

 

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 「和風たこやき 善」

 

 場所は延岡市栄町3番地1。ビッグマート「ユーホー」の駐車場の山下通り側です。

 

 去年の7月から今年3月まで、すぐ近くで「チャレンジショップ」に出店していました。

 

 チャレンジショップというのは、延岡商工会議所と商店会が超格安の家賃で店舗を提供するというものです。

 

 出店者は10カ月弱の期間ではあるが、1万円という格安家賃で店舗が借りれます。

 

 その期間中は商工会議所の経営指導を受けることができ、また商店会のイベントや会合に参加することが条件です。

 

 期間終了後は3商店街のいずれかの空き店舗に出店してもらうことを目的としているのです。

 

 和風たこやき「善」は、そのチャレンジショップの卒業生?さんです。

 

 申し訳ない話で、私はチャレンジショップ期間中には利用していませんでした。

 

 今日、さっそく試食(ちゃんと、お金を払ってですよ)してみました。

 

 メニューがあったけど、「普通のたこ焼きでいいですよ」と言って、普通のたこ焼きを食べ頼みました。

 

 ふわとろの食感がソースとマヨネーズとあいまって、美味かったです。

 

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 あとでメニューを見ていたら、「ねぎバター(つゆ)」「特製ダシをかけてたべて下さい」というのがあって、次はぜひこれを食べてみたいと思っています。

2015年4月16日 (木)

電話帳登録方法

  商談をしているパーマ屋(美容室)さんの住所を調べるために電話帳をひいた。

 屋号は「★★★」さん。

 まずは青色の電話帳で調べてみた。

 青色の電話帳は企業名の電話帳だ。

 表記は大きな活字で「ハローページ」とある。

 どうして「ハローページ」なのだ?

 「ハロー」はこんにちは。

 でも「ページ」じゃなくて「ブック」じゃないのか?

 英語が苦手な私は、電話帳を引くたびにいつもそう思ってしまう。

 ともあれ、青色の電話帳で「★★★」さんを探してみた。

 青色の電話番号は50音別の電話番号なのだが、「★★★」という店名の登録はない。

 あっ!まただ!

 
 パーマ屋さんだけでなく、飲食店やホテル業の方もよくやる失敗登録だ。

 そこで私は、黄色の電話帳を引っ張りだすことになった。

 黄色い電話帳は職業別の電話帳。

 これまた、黄色地に黒ベタ白抜きの巨大な活字で「タウンページ」という表示が目にとまる。

 そして、日本にいて日本語を使うのが申し訳ないとでもいうかのごとくに、その数10分の1の小さな活字で「職業別」とある。

 日本語を使うのがはずかしいのなら、いっそのこと「ハローページ」じゃなく「
Hello Page」と書けばいい。

 そんなことを思いつつ、「美容院」のページを開けた。

 開けてびっくり。

 美容室の多いこと。

 「★★★」での登録はない。

 さてさて、「★★★」さんの正式の屋号はなんだろう。

 美容室ではじまる店名が10数店あるが、「★★★」という名前の店はない。

 次に多いのが「ビューティーサロン〇〇〇」だが、ここにも「★★★」はない。

 ヘアースタジオではじまる店も多いし、ヘアーメイクではじまる店もある。

 なぜかヘアースペースではじまる店もひとつではない。

 「カットハウス〇〇〇」というのもいくつかある。

 頭文字になんてつけてるんだぁ?

 サロンドで始まる店も10店以上もある。

 結局、職業別の電話帳を最初からあたるしかない。

 飲み屋さんにも、この手の登録が多い。

 たとえば「スナック星子」が屋号だとしよう。

 だけど、「スナック星子」のお客さんは、「スナック星子に行こう」なんて言わない。

 「星子に飲みに行こう」というはずだ。

 居酒屋さんなんかでも、たとえば「居酒屋『暖炉』」という店があったとしたら、お客はその店を「暖炉」と呼んでいるはずだ。

 居酒屋という呼称も、「旬食亭〇〇」だったり「うまか家〇〇」と、多岐にわたっている。

 もし電話帳を引くなら、接頭語の「居酒屋」や「旬食亭」で電話帳を引くお客さんは少ないはずだ。

 これはすべての商売につながる。

 衣料品店でも、「洋服の〇〇〇」だとか「着物の〇〇」なんて屋号をそのまま電話帳に載せても、電話帳に載せる意味がない。

 たとえばユニクロが「衣料品店ユニクロ」というのが正式名称だったとするでしょ。

 でもみんなから「ユニクロ」と呼ばれていたら、「ユニクロ」で登録すべきなのです。

 特にホームページをもっていないお店の方は、次の電話帳登録書き換えのときには、ぜひやってみることをおすすめします

2015年4月15日 (水)

みやこんじょうゆ(醤油)

 私はカレーが大好物。

 カレーは家で作るカレーが最高。

 幸せなことに、うちの奥さんは料理が上手い。

 カレーは市販のルーを使っているのだが、なぜか家のカレーが一番上手い。

 カレーにソースをかけたり、ケチャップをかけたりする人がいるが、私はそれは邪道だと思っている。

 まずくて食べられないカレーはめったにないが、たまに一味足りないカレーに出くわすことがある。

 そんなとき、私はカレーに醤油をかける。

 醤油の塩味とアミノ酸が、一味足りないカレーにコクを加えてくれると思っている。

 私だけかと思っていたら、カレーに醤油派という人も少なからずいるようだ。

 昨日の日経新聞の九州欄に、「カレーに専用醤油をかけて召し上がれ」という記事があった。

 とろりとした濃厚な触感の、甘口醤油のの風味と甘味が、カレーにコクとうまみを加えてくれるという。

 カレーに醤油という人が少なくないということだと、なぜかちょっとうれしくなった。

 発売はカレーの店をチェーン転換している「カレー倶楽部ルー」(宮崎県都城市)

 老舗の味噌・醤油メーカー「ヤマエ食品」と共同で開発したそうだ。

 会社のある都城を、宮崎弁で「みやこんじょう」と呼ぶことにちなんで、商品名は「みやこん醤油」。

 ネット通販でも買えるらしいから、買ってみようかな。

2015年4月14日 (火)

悪徳不動産屋日記 人間性は保証する

 店舗の商談が入った。

 借りたいという意向であったが、業種と本人の雰囲気から、貸そうか貸すまいかちょっと迷うことろがあった。

 売買契約においては、代金受領と物件の引き渡しを同時に行う。

 高額の取引になるから、契約の条件を整えるまでは大変だが、きちっと要件を押さえて契約すれば、取引が終了したあとにもめることは少ない。

 賃貸借契約においては、契約をしたあと長期にわたって法律関係が継続する。

 契約を締結して、すべて終了というわけにはいかない。

 賃貸借契約後の大きな問題の一つが家賃の滞納だ。

 家賃の外にも、騒音やゴミだし等で近隣ともめごとを起こす人もいる。

 だから、賃貸契約の際には、貸しても良い人か、貸さない方が良い人かの人物判定をするのが不動産屋の仕事でもある。

 私の自己判断で即座に断ることもあるのだが、今回の場合ちょっと決めかねた。

 それで、家主さんに立ち会ってもらって、家主さんの判断を仰ぐことにした。

 家主も気が進まないようで、業種を理由にお断りした。

 それでいったん商談は終わったのだが、私の知人から「自分の知り合いだから貸してやってくれ」との話が来た。

 業種を理由に断ったのだが、本当は先々の家賃支払いに不安を感じたのが本当の原因だった。

 だから、「貸してやってくれ」という知人の依頼も断った。

 しかし、その後もその知人が何度も来る。

 それで、「仕事の内容を聞いたけど、長続きするような商売ではないと思う」という話をした。

 店舗の賃貸借の場合、商売が思わしくないと家賃滞納につながって、滞納してもすぐに退去せずにトラブルになることが多いのから断ったのだと本音のところを伝えた。

 すると知人は、「絶対迷惑をかけるようなやつではない。人物は保証する」と言った。

 この知人が保証するのであれば貸しても良い。

 私は、お客さんを疑いの目でみていたことを反省した。

 「あなたが保証人になるのだったら問題ないですよ。家主に言って貸してもらうようにします」と言った。

 すると、その知人、「いや、保証人にはならんよ。そこまでの付き合いじゃないから」と言うではないか。

 やっぱり、そんなことだ。悪徳不動産屋は怒った。

 「人物は保証するから貸してやってくれと言ったじゃないか。それなのに保証人にはなれないなんておかしい話じゃないか。この嘘つきめ!」と怒鳴りつけたかった。

 が、それは口にはしなかった。

 しかし私は悪徳不動産屋。

「保証人になれないような人を紹介しないでくださいよ」とは言ってしまった。

 私は、仲介料にさえなればいいと思って仕事をしたことはない。

 私は、入居した後に問題を起こす人か起こさない人かの人物を判定するのが不動産屋の仕事だと思ってやっている。

 今日の私の知人のように、善良なる一般市民の顔をして押し込むようなことはしない。

 かくして、善良なる消費者と悪徳不動産屋の戦いは続く。

2015年4月10日 (金)

テレビの報道番組が変

 茨城県鉾田市の海岸にイルカおよそ150頭が打ち上げられている。

 夕方のフジテレビのニュースでは、トップに取り上げて10分以上もこの話をやっている。

 良く聞く話で、そんなに珍しいことでもないのに、キャスターもコメンテーターも重大事件であるかのように議論をかわしている。

 いつものごとく専門家を引っ張りだすが、原因は、餌を深追いして浅瀬に入り込んだのではないかと、これまた何度も聞いている意見。

 識者だと思っていたコメンテーターの江上剛さんが、原因を明確にしてもらいたいと深刻な顔をして訴えていたのにはがっかりした。

 イルカの大量死など、なんにも大きな影響のある問題ではない。

 最近、テレビの報道番組が、ゆるくなっているのはどうしてなのだろう。

2015年4月 9日 (木)

悪徳不動産屋日記 住所変更登記

 家を買ったら、所有権の移転登記をする。

 いわゆる名義変更だ。

 
 自分の住所、氏名などを登記簿に記載してもらうわけだ。

 登記簿と言っても、今はコンピュータ化されて電磁ディスクに記録されることになる。

 土地や建物の所在・面積のが記載されているが、書有権者として自分の住所・氏名を記載してもらって所有権を主張することになる。

 自分が住まうための家だったら、その家の住所を自分の住所として登記することになる。

 その後、転勤などで住所が変わったら、住民票の住所は移動することになるが、登記簿に記載されている住所は住民票には連動しない。

 住民票を移動しても登記簿に記載されている住所は、以前のままになっているのだ。

 だからといって、住民票の住所と登記簿上の住所が違っていても問題はない。

 問題がないから、そのままになっていることが多いわけだ。

 しかし、自宅を売却したり、お金を借りる場合に担保にしたりする場合には住所変更登記をしなければならない。

 登記簿上の住所と住民票の住所が同じでないと、売買した相手方の名義変更することができないし、担保にいれることもできないからだ。

 そこで通常は、売買のため所有権移転登記の手続きの際に、司法書士に住所変更登記も頼む事になる。

 司法書士は登記手続の専門家で、住所変更登記の手数料として1万円程度かかる。

 私は、不動産登記の勉強をしていたことがあって、登記申請手続についての知識はある。

 そもそも不動産登記は本人がやるのが原則なのである。

 とはいっても、不動産という重要な財産を扱うわけだから、登記申請の手続については法律的に厳重な規定が定められている。

 また、所有権移転や抵当権設定となると、権利書(登記済証)や印鑑証明書といった重要書類を利害が相反する相手方にわたさなくてはならないことになる。

 だから実際問題としては、司法書士に登記を依頼することになる。

 しかし、住所変更登記については重大な問題点はないし、手続きも比較的簡単なものである。

 自分の住所が移動したことについての申請だから、自分=単独でできる。

 
 私は不動産登記の勉強をしていたことがあって、実際に登記申請をしてみたくて自分の不動産の登記申請を何度かやってみた。

 自分だけの登記では限りがあるので、それ以後、問題のないお客さんの住所移転登記については私のほうでやってあげる場合がある。

 不動産登記は司法書士の独占業務で、他人の不動産登記申請を業として行うと司法書士法違反になる。

 だから当然、私がやることは、無報酬で好意として申請書を作成するだけで、本人が法務局に行って申請手続をすることになる。

 法務局に行く手間がかかることだし、それによって節約できるのは1万円だけのことでしかない。

 だから私も、気の合ったお客さんにだけ、「法務局に出向く手間を惜しまないのであれば1万円助かるけどどうしますか」と聞いてからお手伝いをするようにしている。

 当地(宮崎県の北端の街・延岡市)にお住まいの方であれば、法務局行って申請書を提出してくるのだけなら、30分もあればいい。

 30分といっても、平日に時間のとれない人もいるはずなのだが、いまだかつて自分で申請しないほうを選んだお客さんはいない。

 1万円のことではあるが、みなさん、自分で住所変更をすることを希望される。

 わずかな額ではあるが、悪徳不動産屋も役に立っているのだ。

 役に立っているはずなのだが、そこが悪徳不動産屋の悲しさか、感謝をされることはない。

 登記申請書はワープロで作成したコピー用紙1枚だけ。

 その書式作成がノウハウなのだが、1万円の節約ができるのは、自分が時間を割いて自分で法務局に行くからであって、あたりまえのことだと思われるようだ。

 登記申請書を作成して、お客さんに届け、そして法務局に提出する段取りを教えてあげなくては行けない。

 法務局に縁のない方が多くて、法務局の場所から教えなくてはならない。

 登記申請は、市役所で住民票をとるのとはちょっと違っていて、ひと手間かかる。

 私が作成した申請書の申請人の欄にお客さんの印鑑を押す。

 2,000円の収入印紙をコピー用紙に貼る。

 この2通の用紙と住民票をホッチキスでとめて提出しなければならない。

 わかりやすく説明して差し上げるのだが、慣れないことをやらされるわけで、面倒なことをやらせる不動産屋だと勘違いされているのではないかと思われるときがある。

 今日のお客さんがそうだった。

 申請書を作成して、お届けして、提出方法の説明をしていて、ふと見ると、客さんは面倒そうな顔をしている。

 わずかな額ではあるが、お客さんが得になると思ってやっていたことだったが、感謝をされることは少ない。

 結構な手間がかかることなのに、感謝されないのでは見合わない話だ。

 だから最近は、他の不動産屋さん同様、余計なことはせずに司法書士にまかせるようにしてい。

 だけど、またやってしまったのは、今日のお客さんが法務局まで数百mのところにお住いだったからだ。

「通常は司法書士に頼むんですけど、自分で申請書を出せば1万円くらい節約になりますよ。よければ私が申請書を書いてあげますけど、どうしますか」という話をしてみたところ自分でやりたいということだった。

 ちょっと法務局に行くだけで1万円になるのなら、自分で行くということだった。

 それなのに、いざ自分で行くとなると面倒なのだろう。

 慣れないことで不安なのかもしれないが、不機嫌そうに見える。

「お手間をかけて(申請書作成の)すみません」という言葉はない。

 だから余計な仕事はしないと決めていたわけだ。

 今日のお客さんの顔を見て、私は固く決心した。

 「2度と、『住所変更登記』みたいな余計な仕事を背負いこまないぞ!」

2015年4月 8日 (水)

エモーショナルな上西小百合衆院議員

 維新の党を除名された上西小百合衆院議員のことでもう一つ。

 上西さんは議員活動を継続すると表明した際、維新を「エモーショナルな対応」と批判した。

 英語苦手の私には「エモーショナル」は、まったく未知な言葉であった。

 「???」 いつものことではあるが、私は、学生時代英語を勉強して来なかった自分の不明を嘆いた。

 しかし、ワイドショーのテレビ画面には「エモーショナル(感情的な)」と文字で注釈が入っていた。

 私だけではなく、「エモーショナル」という言葉の意味をわからない人が多いのだろう、ホッとした。

 その後ネットにつないでみたら、上西議員の「エモーショナルな感じ」に批判殺到という見出しがあった。

 やはり、エモーショナルがわからない人が多かったのかと思ってネットを開いてみたら、批判の声というのは「エモーショナルなのはあなたとあなたの秘書でしょう」ということだった。

 
 私は、エモーショナルの意味がわかる人が多かったことに打撃を受ける結果になってしまった。

 でもね、「議員なら分かりやすい言葉でお願いします」といった注文もあったりして、打ちのめされずにすんだのであった。

2015年4月 7日 (火)

上西小百合衆議院議員と杉村太蔵元衆議院議員

 国会を病気で欠席しながら、その前後行動に問題があったとして維新の党を除名された上西小百合衆院議員。

 維新から議員辞職も求められているが、それに対しては「法律で議員を継続することが認められている以上、国民の声を国政に届けると選挙時に約束したことを貫いていきたい」と議員活動の続行に意欲を示している。

 
 盗人たけだけしいにもほどがある。

 「国民の声を国政に届ける約束を貫いていきたい」なんて言っているけど、比例区で当選したわけで、無所属になった今、維新を指示する選挙民の声は届けようが無いだろう。

 しかし、私が今西さんの立場だったら、やっぱり辞めないかもしれない。

 辞職すれば、政治生命は完全に尽きる。

 現在の制度では、本人が辞めるといわない限り国会議員を辞めさせることはできない。

 国会議員は、歳費に加えて月額100万円の文書通信交通費が支給される。

 これについては領収書はいらないし、しかも非課税。

 公設秘書を最大3人置くことができるが、公設秘書には国から高い給料が出る。

 政策秘書には資格が必要だが、残る二つの第一秘書、第二秘書には資格はいらない。

 自分の関係者を公設秘書として雇とえば、国が高給を支払ってくれるのだ。

 かつて、郵政解散総選挙で、小泉旋風に乗って当選した杉村太蔵議員が当選後の奔放な発言が話題をふりまいた。

 まずは、「棚からぼた餅という言葉は僕のためにあるような言葉」からはじまり、「(当選して)真っ先に議員の給料を調べました。」「びっくりしましたよ。議員報酬でBMWを買いたいです」と続いた。

 さらには、「黒塗りのハイヤーに乗って料亭通いしたい」だの、「議員宿舎への入居が楽しみでしょうがない」だの、「無料パスでグリーン車に乗り放題」と、軽率発言はとどまることを知らなかった。

 目に余る軽率発言に、時の幹事長武部勤さんに、「許可なく発言禁止」の命令を受けた。

 軽率の誹りをまぬがれない杉村さんの発言だが、それが本音の国会議員がたくさんいるだろう。

 富裕層クラスの給料をもらいながら、拘束時間は少ない。

 会議中に居眠りしたり、会議を休んでもおとがめ無し。

 維新をクビになったとしても、「法律で議員を継続することが認められている」んだから、「辞めてたまるものか」というのが本音だろう。

 ましてや選挙は終わったばかり。

 現政権の安倍政権は、しばらくは安泰のようだ。

 おそらく任期は、あと3年以上もある。

 「国民の声を国政に届ける」といって、ごまかしておけば、3年で1億円の金が入ってくるのだ。

 辞めるはずがない。

 あの厚顔無恥な顔は、「なんと言われようが、しがみついてはなれない」といっているように見えるなあ。

2015年4月 6日 (月)

あれ?CMが復活している。

 効果が不十分だという理由で消費者庁から景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を受けたはずの空間用虫よけ剤のコマーシャルが、もう復活している。

 空間用虫よけ剤というのは、玄関やベランダに吊るすだけで虫よけになるというもの。

 「虫コナーズ」「虫よけバリア」「虫よけネット」「虫よけ当番」などの名で販売されている。

 風通しが良い場所では成分が空気中に残りにくくて効果が不十分だということだったはずだ。

 そもそも、「虫よけ」の「虫」とは、ユスリカやチョウバエのこと。

 箱には小さくその説明が記載されていたらしい。

 消費者が思う「虫」であるハエや蚊にはあまり効果がないのだ。

 CMは多かれ少なかれ騙しのテクニックが使われている。

 消費者庁が措置命令を出したというのは、空間用虫よけ剤のCMが目に余るものであったからだろう。

 さてさて、どんなインチキを使ってCMを復活したのだろう。

2015年4月 5日 (日)

声帯摘出したつんくさんに元気つけられた

 母校(近畿大学)の入学式で、つんくさんがガン治療のため声帯を摘出したことを明かした。

 つんくさんは、サプライズゲストとして登場した。

 本来なら祝辞を述べるところだが、無言のままステージに立ち、会場に設置された大型モニターに文字が映し出された。

 そこには、「去年からのどの治療をしてきていましたが、結果的にがんが治りきらず、いちばん大事にしてきた声を捨て、生きる道を選びました」とあった。

 そして、「私も声を失って歩き始めたばかりの1回生。皆さんと一緒です。仲間や友人をたくさん作り、世界に目を向けた人生を歩んでください。私も皆さんに負けないように、新しい人生を進んでいきます」と激励の言葉を添えて、ギターで校歌を演奏し新入生の門出を祝った。

 つんくさんといえば、人気バンド「シャ乱Q」のボーカルとして紅白に3回も出場している。

 シャ乱Qのほとんどの曲が、つんくのの作詞作曲で、最近ではモーニングをのプロデューサーとしての活躍の方が知られているかもしれない。

 シャ乱Qは、まことさんが所属してた「シャッターズ」、つんくさんが所属していた「RAM(乱)と、そして、はたけさんが所属していた「QP(キューピー)」というアマチュアバンドがいっしょになったバンド。

 それぞれのバンド名をとって誕生したのがシャ乱Qだ。

 メジャーデビュー後、長いこと低迷が続いた。

 その後、「ずるい女」で大ブレイク。

 その年の紅白に出場した。

 私にとって、そのときのシャ乱Qは一発屋の芸人的な印象だった。

 私がシャ乱Qのファンになったのは、「いいわけ」の聴いたときからだ

 シャ乱Qは化粧をしたり派手なファッションでも目立っていたことと、関西人らしい面白いトークでトーク番組にも度々主演していた。

 そんな番組の中で、デビュー当時の苦労話を何度も聞いた。

 バンドをつくったのは女の子にモテたかったからだとも話をしていた。

 顔には自信がなかったとことも暴露していた。

 そんな話も成功者の自慢話にしか思っていなかった。

 「いいわけ」の歌詞でこんなことを言っていた。
 
  『こんな女は二度としないと
   夢中でほれた ほれまくった女に
   逃げられたりした

   あいつみたいな顔に生まれりゃ
   きっと楽しい人生のはずなんて
   考えたりした

   いい男には勝てないなんて
   いいわけだよね』

 そして『男ならかっこつけろよ』と、自分で自分を鼓舞していた。

 この詞に、私が若いころ好きだった作家の野坂昭如さんに通じるものを感じ、つくんさんのファンになった。

 つくんさんのすばらしいのは、自分の要望に対する劣等感をバネにして頑張りまくって、夢をかなえたこと。

 そう思いながら自分はなにもして来なかった。

 そして悲しい墓標が頭上に立ちそうになって、あわてまくっている。

 がんと闘うつんくさんが、そんな私にちょっと元気をくれた。

 ニュース映像のつんくさんは健康そうだった。

 今後の活躍を、心からお祈りする。

2015年4月 4日 (土)

悪徳不動産屋日記 またやってしまった

 またやってしまった。

 何度も何度も失敗して、もう絶対に間違わないぞと規定を定めていたのに、やっぱりやってしまうのだ。

 今日、駐車場の契約があった。

 研修のため、県外から当地(宮崎県の北端の街・延岡市)に来ることになっている方だった。

 住まいは全国展開している賃貸ルームを借りることにしていたが、駐車場が無いので、近くに当社が管理している駐車場あると聞いて問い合わせをしてきたものだった。

 問い合わせをもらったのは先月の10日頃だった。

 その時点では満車状態だったが、当地に来るのは4月17日ということ。

 ちょうど3月15日に解約予定があったので、そこを予約したいということだった。

 4月17日に当地に越してくるので、4月17日から借りたいとの希望。

 1カ月まるまるあいてしまう。

 駐車場が足りなくて借りる希望者の多いところなので、貸す方の立場としては、せめて4月1日からの契約にしてもらいたいところだった。

 そう説明したのだが、賃料の発生は4月17日からにしてもえないかと懇願される。

 駐車料は月に6,000円のことだけど、声の感じではまだ若いようで、1,000円でも2,000円でも出費を抑えたいのだろう。

 この駐車場は私の所有なので、私が了解すればいいこと。

 それで、4月15日からの日割りということで了解した。

 そして今日、こちらに来る用事があるので契約だけすませて行きたいとのことだった。

 契約書と費用の計算書を準備して待っていた。

 駐車場の契約は保証人は無しだから本人の署名捺印だけで良い。

 契約書に署名捺印はしたが、お金は17日にこちらに来たときでいいかと言う。

 いいですよと快く了解した。

 駐車場所の案内図を渡したところ、今日は停めさせてもらっても良いかとのこと。

 それも了解した。

 それから2時間後、「先程お伺いした〇〇と申します。さっきアパートの管理下医者から電話があって、4月17日からはアパートに駐車場の空きが出るということなのでキャンセルしてもいいですか」との電話。

 「あっ、また、やられてしまった」と反省したが、「いいですよ」と答えるしかない。

 たかだか6,000円のこと。

 ましてや自分が貸主。

 このくらいのことでお客さんからペナルティーをとることはできない。

 この人から予約が入ったあとに、借りたい希望の問い合わせが2件あった。

 他に開く予定は無かったから、問い合わせのお客さんの連絡先は聞いていない。

 20日間も無償で取り置きしていたのに、なんたること。

 こんなことは、しょっちゅうあること。

 だから私は、取り置きはしないと決めている。

 決めているのだが、ついお客さんの頼みに規定外の判断をすることがある。

 その結果が、これ。

 善良なるお客様の、悪気無い仕打ちが、私を悪徳不動産屋に育てるのである。

 今後、絶対、取り置きはしないぞ!

2015年4月 3日 (金)

本会議を病欠して旅行に行っていた上西小百合衆院議員   こんな議員を当選させた選挙民が悪い

 今日のワイドショーの一番ネタは、衆院本会議を「病欠」した直後に旅行をしていた維新の党の上西小百合衆院議員(31)。

 ワイドショーのカメラが追い回している画像が流れていたが、なんとも取材するマスコミも品がないが、当の上西議員も品がない。

 上西さんは、FNNの取材方法について、「日通りの多い中で強行取材され、周囲の方々にも機材をぶつけるようなありさまで、周囲に迷惑をかけるから、事務所を通じて主古材を申し入れてくださいと『何度も、何度も』お願いをして、その後正式にすべての取材に回答をしたのに、テレビカメラの前でのコメントの一部がきりとられてオンエアされた」と言い訳をしている。

 しかし、マスコミの悪意に満ちた取材であったにせよ、そばにいた上西さんの男性秘書のドスのきいた乱暴な言葉は言い訳のしようのない事実だった。

 「とくダネ」の小倉さんは、平気な顔で「この秘書の男性、ずいぶんコワモテですねー」と軽くいなしていたが、気の弱い私なんぞは、男性秘書のどなり声を聞いただけで、心臓縮んでしまいそうになった。

 カメラマンに近づき、「ええかげんにせぇや、お前」とすごんでみせた。

 立ち去ろうとする車を囲む取材陣に対しては、「おい、人の車当てたらどうするんや、ゴゥオラァ!」

「わしの車に当たってるんじゃゴゥオラァ!ええかげんにせぇよ」

 巻き舌でドスのきいた声は、まるで深夜の有線テレビのVシネマでヤクザ同士の怒鳴り合いのようだった。

 普通に生活している一般市民は、どんなに腹が立っても、こんなどなり方はできないだろう。

 うわさによると、この男性秘書はバツ2の子持ち。

 そして現在、上西議員とお付き合いしているとの、もっぱらのウワサ。

 さらには、旅行にも同行していた御方だそうだ。

 テレビの非常識は、常々私も指摘しているところだ。

 しかし、この男性秘書がマスコミ陣を威嚇する様は、どうにも言い訳できないものだった。

 それにつけても、マスコミの酷さったらない。

 この程度のお顔の女性なのに、「ナニワの沢尻エリカ」だなんて持ち上げていたこともある。

 小倉さんは、「似てないよ!」と即断していたが、あの沢尻さんが抗議しなかったというのが不思議なくらいのお顔だった。

 維新の橋下党首は、「辞職に値する」出来事だと言っていたけど、選挙区で落選した上西さんを比例区で当選させた党の責任はどうなるのだろう。

 若かったり、ちょっと見た目がいいとマスコミがもてはやし、選挙民もそれにのっかって投票する。

 問題を起こす国会議員が多いのは、我々国民がアホということなんだよなあ。

2015年4月 2日 (木)

悪徳不動産屋日記 民法改正 連体保証人

 もう一つの大きな改正点として、賃貸借契約の連帯保証人の保護の問題。

 保証人の問題については、当初は、連帯保証人の原則禁止も検討された。

 それで、新聞・雑誌で「保証人の原則禁止」などという極端な表現を見かけることも多いが、「禁止」というのは正しくはない。

 当初、払いきれないほどの借金を背負わされた保証人が、自らが破産に追い込まれたり、生命を絶つという悲惨な事態を防ぐために、「保証人禁止」が検討されていた。

 ことに、連帯保証人という制度は日本独自の制度なのだ。

 ただし実際問題として、保証人がとれないとなると、金融機関の融資条件が厳しくなり、貸し渋り状態が発生し、経済活動が阻害されることになる。

 それで「保証人の禁止」は見送りとなった。

 しごく当然のごとくである。

 その後の、新聞雑誌の多くが取り上げている連帯保証人の保護の問題は、企業向け融資における保証人の問題である。

 内容は、企業向け融資において、第三者が保証人になる場合には、保証契約締結前1か月以内に公正証書を作成して保証人となる意思表示を明らかにすることとされているもので、当初の案からするとまったく形骸化された内容になっている。

 このことより、不動産取引に大きな影響を及ぼすのは、個人が保証人になる場合、事前に極度額(保証する金額の上限)を定めなければならないということの方だ。

 当地(宮崎県の北端の街・延岡市)のような田舎町だと、家賃はせいぜい4万円か5万円くらいのもの。

 保証人になっても、せいぜい2、3カ月分のことで、10万円か20万円のことにしかならない。

 そう思っていたら、突然1年以上の滞納分の50万円も60万円も請求されてトラブルになったという話を聞いたことがある。

 1年も2年も滞納していて、その間保証人には何の連絡も無く、突然、まとめて払ってくれと言われれば、文句を言うのは当然だ。

 こんなにたまる前に言ってくれれば、保証人から家賃を払うように督促することもできたはずだ。

 それでも払わないときは、保証にとして退去を促すこともできただろう。

 保証人として、それは理屈ではなく当然の主張だと、私は思う。

 実際、借家人にとって保証人になってもらっている人には義理があって、裏切れないという関係が多い。

 だから、不動産業者の請求には無視を続けていても、保証人から厳しく言われて、それを無視できる人は少ない。

 ただ、私が体験した悪質入居者にこんな輩がいた。

 この悪質入居者は何年にも渡って家賃を払っていなかった。

 悪質入居者の兄と姉が連帯保証人になってた。

 お二人とも非常に人柄の良い方で、弟のことだから苦しいときに助けてやるのは当然のことと、家賃を肩代わりしてきていた。

 しかし、当の本人はいつまでたっても家賃を払おうとしない。

 肩代わりをしながらも、保証人は、再三、家賃を払うように請求したのだが、当の本人はまったく応じようとしない。

 立替が1年以上に及んで、肩代わりがいつまで続くのやらわからない。

 
 悪質入居人は自営業で、店を倒産させていた。

 しかし、手に職のある仕事だったので、なにがしかの収入を得ているはずだった。

 保証人の兄姉に対して「迷惑をかけて申し訳ない」という言葉すらない。

 人の良い保証人兄妹も、さすがに、これ以上迷惑を受けるのはごめんだから、どこか別な借家を探して出て行くように言った。

 すると、「出て行けと言われても、引っ越す金も無いし、次の家を借りる保証人もいない」

 さらには、「保証人の意味がわかっていて保証を引き受けたのだから、俺が払わないときは替わって払うのは当然だ。それを承知で保証人になったのだろう。

 (俺の代りに)ずっと家賃を払い続けろ。俺はここに居続けてやる」と開き直おる始末。

 ほとほと困り果てて、私に相談に来た。

 どうやって解決したかは省略するが、こんな極端な例はめったにあるわけではない。

 
 しかし、家賃の滞納が半年、1年になるまで家主がほっておいて、そこであわてて保証人に請求するという事態はときどき見かけられる。

 1、2カ月分ならまだしも、家賃滞納も、1年分となると大層な金額になる。

 請求を受けた保証人は、「こんなになるまでほったらかしにしていた家主も悪い。早く知らされていたら、自分が解決できたはずだ」と言って、支払いを拒否することになる。

 保証人の言い分も、もっともだと思う。

 しかし、法律的には連帯保証人というのは、主債務者とまったく同じ立場にある。

 連体保証人は、債権者(賃貸借物件の場合家主)の請求に対して抗弁できない。

 家賃保証のように、積み重なっていく保証について限度が規定されていなかった。

 従って、1年でも2年でも、極端には永遠に保証人としての責任は継続する。

 そして、それを請求されたら拒めないのだ。

 今度の民法改正要綱仮案では、個人保証の場合には債務の内容にかかわらず、保証契約を締結する前に、保証金額の上限を定めておけるものになっている。

 保証金額の上限を定めておけば、想像もしてなかった巨額の請求を受けることはなくなる。

 不動産屋としては、法改正にあわせて契約の書式を変えなくてはならない。

 悪徳不動産屋であるがゆえに、後々もめるようなことはしたくない。

 改正民法の施行は来年度になる予定のようだから、それまでに加盟している全宅連(公益社団法人全国宅地建物取引業協会)が、改正民法にのっとった契約書式を作成してくれるだろう。

 悪徳不動産屋としては、全宅連の書式を期待して待つことにする。

2015年4月 1日 (水)

悪徳不動産屋日記 民法改正案閣議決定

 昨日(31日)、民法改正案が閣議決定された。

 今回の民法改正は、5編からなる民法のなかの債権法(3編「債権」。金銭貸借等の契約のルールをさだめる法律)を大幅に見直したものだ。

 民法は、国民の日常生活において最も基本的なルールを定めている法律だ。

 明治31年に制定されて依頼、抜本的な改正はされていないため、現代にそぐわないものが出てきたり、わかりにくいものがあった。

 それで、民法のうち、日常生活の中で最も影響の強い債権関係の改正に手をつけることになったわけだ。

 改正によって、大きな影響を受けることも出てくることが考えられる。

 改正点が、私たちの生活にどう影響を与えるのかは、これまでに新聞や雑誌が、さまざまな形で報じている。

 その中で、私たち不動産業者が直接影響を受ける大きな改正事項が2つある。

 一つは敷金の問題。

 二つ目が、賃貸契約における保証人の問題だ。

 敷金については、新聞雑誌各紙が必ず取り上げているので、多くの人がご承知のことと思う。

 端的にいえば、敷金は原則返還ということが明記される。

 マンションやアパートを借りる際に、敷金というものを預けることになっている。

 この敷金が、退去時に、畳や襖の張り替え費用や、ハウスクリーニング等の原状回復費用を差し引かれて、まったく帰ってこないということが少なくなかった。

 中には、クロスの張り替えまで要求されて、敷金以上の請求を受けることもあった。

 これは、これまで敷金に関しては確たる規定が無かったため、契約の際、家主にとって有利の契約になっていたためだ。

 ここ数年、敷金返還による訴訟が増加してきて、国土交通省が「原状回復のガイドライン」を制定したが、強制する権限のあるものではなかった。

 改正要綱仮案では、敷金を「賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」と明確に定義付毛ている。

 その上で、「賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき」は、「賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭債務の額を控除した残額を返還しなければならない」としている。

 さらに要綱仮案では、「賃借人は、賃借物を受け取った後に生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に回復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない」としている。

 つまり、原状回復義務について、「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く」と平成17年の最高裁の判例で示されていた内容を明確に規定することとなっているのだ。

 手前味噌、我田引水、自画自賛ではあるが、私が35年前に不動産業界に入って、ずっと家主を指導していたことが、やっと今法制化されることになるわけだ。

 これまでは、家主を指導する私のことを悪徳不動産屋と罵る人がいた。

 しかしこの度の法改正で、昔ながらの、「貸してやるのだ」と言わんばかりの家主さんもグウの音も出ないことだろう。

 改正民法の施行まではまだ時間があるが、こんな家主さんたちには、今からぼちぼち教育することが必要だろう。

 もう一つの大きな改正点として、賃貸借契約の連帯保証人の保護の問題がある。

 保証人の問題については、「保証人の原則禁止」などという極端な表現を見かけることも多いが、「禁止」というのは正しくはない。

 話が長くなるので、保証人の問題は、明日に続く。

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