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2015年5月12日 (火)

悪徳不動産屋日記 見習うべし親切で善良なる不動産会社

 今日、アパートの退去立会をした。

 私の息子と職場がいっしょの女性で、入居に際しては当社でお世話した。

 先月、退去するという連絡をいただいたのだが、別の不動産会社の物件を紹介して斡旋したものだった。

 不動産業界では、家主さん側の不動産屋を「元付け業者」といい、今回の当社のように入居者側の不動産会社を「客付け業者」という。

 入退去の手続き、そのた家主さんとの連絡は元付け業者の仕事になる。

 だから、相手方の不動産会社に連絡してもらった方がいいのだが、当社に連絡をもらったのだから、私が元付け業者に連絡をしておいてもいい。

 ただし、退去の申込みについては文書による「退去届け」を要するところが多い。

 契約書に退去届けはついていなかったかと聞いてみると、ついていなかったという。

 ついてないどころか、契約書には入居中のクレームや退去の申し入れは家主に直接するように書いてあるというのだ。

 数年前の契約のことで、私も契約の内容の詳細は覚えていない。

 契約書のつづりを引っ張りだして確認すると、たしかに「入居中のクレームや退去の申し入れ先」として家主の住所と電話番号が明記されている。

 それで、お客さんが直接家主に連絡をして了解はもちったが、家主から一応不動産会社にも連絡をしておいてくれと言われて私に電話をしてきたとのことだった。

 そういうことなら当社で手続きをしてあげなければいけない。

 敷金の清算にあたって、退去申込みの期日をハッキリしておいた方がいいので、当社にお出向きいただいて退去届けを出してもらった。

 そして元付け業者の不動産会社に連絡をした。

 その会社は、当地(宮崎県の北端の街・延岡市)では大手の不動産会社で、「安心と信頼」「実績」のある地域ナンバーワンと自称していらっしゃる親切で善良なる不動産会社さんだ。

 かたや、こちとら悪徳不動産屋。

 おずおずと、「〇〇〇〇アパートに入居していた〇〇さんから退去の申込みを受けたのだけど、退去に関しては家主さんがいっさいとりしきるんですよね」と聞いてみた。

 電話の相手は20歳代と思えるような若いはつらつとした男の声である。

 「はい。〇〇〇〇アパートは管理の依頼を受けてませんので、入居中の連絡や退去に関しては当社ではいっさい関知しません」と堂々たる明確な回答。

 管理料をいただいてこその管理なのだ。

 数多くの管理物件を預っているからこそ、管理料を払わないお客さんに同じサービスをすることは管理料を払っていただいている家主さんに対して不公平になるということなのだろう。

 しかし、今回対処するのは私の息子の同僚。

 敷金清算で家主さんともめることになったら、息子に面目ない。

 かくして、本日私が退去立会いにいったという次第。

 ちなみに、この女性の退去の理由は結婚によるもの。

 結婚後の新居は、旦那さんになる人が探したらしいのだが、退去立会いをしてくれなかった不動産会社で契約をしていた。

 退去立会いの後、家主さんに、「退去の立ち会いをしたので、鍵は私が預ってます」と報告すると、「あら、今日が退去予定日だったわね」と、忘れておられたようだった。

 余計なことをしたのかなと不安になる悪徳不動産屋。

 さすがは親切で善良なる不動産会社である。

 報酬という対価に見合った仕事をすることが正しい。

 報酬のない仕事は受けない。

 なんにもしないことで、お客様に信頼を得るのだ。

 悪徳不動産屋は悪徳がゆえに、ただ働きを要求されるのだなあ。

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