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2015年5月20日 (水)

悪徳不動産屋日記 淡路島で銅鐸発見 遺跡埋蔵物発見で倒産の危機を免れる法

  淡路島で弥生時代中期の銅鐸が発見された。

 朝のワイドショーでは「初期の銅鉾祭祀の解明につながる国宝級の資料」になると報じていた。

 お祝い事のような騒ぎ方だったが、悪徳不動産屋の私は、発見した人をお気の毒に思った。

 ワイドショーでは、どのような状況で見つかったのかの詳細がわからなかった。

 もし宅地造成やビル建築の現場で見つかったのであれば、造成主や建築主は不幸のどん底に落ち込むことになるのだ。

 「文化財保護法」は、第一条にその目的が記されている。
 
 この法律は、文化財を保存し、且つ、その活用を図り、もつて国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献することを目的とする。

 これは納得である。

 しかし大いに問題になるのは第四条である。

 第四条にはこうある。

 第四条(国民、所有者等の心構)

 「一般国民は、政府及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するために行う措置に誠実に協力しなければならない。」

 これも納得である。

 次の第2項が問題なのである。

 「2  文化財の所有者その他の関係者は、文化財が貴重な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない。」

 一見、何の疑問もない当然の話のような文言である。

 ところがどっこい、発掘費用は土地所有者や開発事業者の負担になるのだ。

 発掘にあたる初期段階の試掘調査は地方公共団体が負担する。

 その結果、本格的な発掘調査が必要な費用は土地所有者や開発事業者が負担することになる。

 もし宅地造成や建物の建設を目的としていたのであれば、発掘調査の期間は工事ストップとなる。

 文化財として重要であればあるほど、多大な時間と多額の費用を負担しなければならないのだ。

 この費用負担に関しては、当然ながら各地でさまざまなトラブルとなっている。

 事業者が費用負担に耐えられるならいいが、費用負担に耐えられない事業者もあることだろう。

 実際、当地(宮崎県の北端の街・延岡市)では、宅地造成を計画していた会社が、埋蔵物調査により宅地造成がストップさせられて、それが原因で倒産したという事例がある。
 どう考えてもおかしな法律だ。

 事業者が事業をすることによって文化財を壊すのだから、壊す原因になった事業者が調査費を負担するのは当然だというのが法律の根拠になっているようだ。

 それでは、発見した重要な埋蔵物の所有権はどうなるのかといえば、遺失物法により6カ月以内に所有者が見つからない場合は、結果的には歴史的資料として国や自治体が管理することになる。

 これがまた、悪徳不動産屋には納得がいかない。

 落とし物を拾って警察に届けて、6カ月しても所有者が見つからないときは拾った人のものになるのではなかったのか。

 歴史的資料だからといって国が横取りしようとするのなら、拾った人に代価を支払うべきではないのだろうか。

 それと、事業者の事業によって文化財を壊すのだから、壊す前の調査費用を負担しなければならないというのが法的な根拠であるのであれば、私が当事者になったとしたら、「私は事業をストップします」と宣言するだろう。

 そして、「工事は中止します。そして文化財を傷つけることのないように丁寧に宇目戻すことにします。そうすれば文化財を壊すことはないでしょう。

 それでも調査をしたいというのであれば、どうぞ国と自治体様でお好きに調査してください。」とでも言おうと思う。

 文化財を壊すことになるから、壊す前に調査するというが法的根拠なのであれば、私の理屈は正当ではないだろうか。

 もう一つ悪徳不動産屋の提言がある。

 当地では、遺跡指定がされている地域何カ所かある。

 遺跡指定されている区域で宅地造成や建物の新築工事をする場合は、事前に試掘調査の義務がある。

 指定地域は市役所の文化課に行けばわかる。

 私は長年不動産屋をやっているので、指定地域のエリアはわかっている。

 だから、そのエリアにかかりそうな土地を売買する場合は、必ず文化課に行って調査をしている。

 調査しないまま売買して、工事がストップしたり、思わぬ調査費用がかかったら、仲介手数料がふっとんでしまう。

 しかし、遺跡指定の無い地域での開発や建築については事前調査の義務はない。

 ここで、悪徳不動産屋の重要な提言があるのだ。

 もし、指定地域外で工事をしていて、ひょっとしたら埋蔵物に出くわしたら、気がつかないふりをして、跡形もなく破壊してしまうことだ。

 費用負担に耐えられるのであれば、こんなことはしなくてもいいが、費用負担にたえられないのであれば、埋蔵物には気がつかないことをお勧めする。

 気がついて届け出をしないと罰則があるようだから、気がつかないように工事をするのがミソである。

 理不尽な国家権力に対しての、悪徳不動産屋のささやかな抵抗である。

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