悪徳不動産屋日記 恐るべし 登記事項証明書オンライン交付
不動産取引にあたっての重要書類の一つに不動産の登記事項証明書がある。
物件の内容、所有権や賃借権、抵当権等の権利関係が記載されている。
従来は登記簿謄本と呼んでいた書類だが、登記のコンピュータ化により謄本(写し)と呼べなくなって、記載事項証明書となった。
不動産の売買にあたっては、まず登記事項証明書をとって物件の内容や権利関係を調査しなくてはならない。
登記事項証明書は法務局で交付してもらう。
当地(宮崎県の北端の街・延岡市)の場合、市内のどこからでも車で10分か15分で法務局に行ける。
また、不動産会社であつかう物件がほとんど市内の物件に限られるので、オンライン申請の必要性は全然感じていなかった。
しかし私は前々から、オンライン申請のほうが登記事項証明書の手数料が安いということが気になっていた。
法務局の窓口申請では、登記事項証明書1通の手数料は600円。
オンラインで申請すると、登記事項証明書を郵送してくれて500円である。
当地で市外の物件の登記事項をとることは少ないが、商圏の広い都会の不動産会社だと、時間をかけて遠方の法務局に行く時間と費用が大幅に軽減される。
私が登記事項証明書をとるときは、急ぐことが多いので郵送してもらうより取りに言った方が良い場合が多いのだが、オンライン申請して窓口まで取りに行くと、手数料は480円になるのだ。
480円というと2割も安くなるわけだ。
それで、オンライン申請の事はずっと気になっていて、何度かやってみようと試みたのだが、最初の設定がけっこうややこしそうで、やらないままになっていた。
なにせ、私は悪徳不動産屋で、ぎりぎりにならないと動かないタチだから、登記事項証明書がすぐに必要な状況のことが多い。
それで、ゆっくり設定をやっている余裕がなかった。
それで今日、時間的に余裕があったもので、オンライン申請をやってみた。
「登記・供託オンライン申請システム」という、法務局関連のサイトだ。
http://www.touki-kyoutaku-net.moj.go.jp/index.html
私は結構インターネットの扱いにはなれているのだが、インターネット通販のサイトに比べると、使い方がちょっとわかりにくい。
それでも、20分くらい、あれこれとやっていたら、なんとかできた。
オンラインで申請したら、手数料も電子納付というのをやらなくてはならない。
電子納付はインターネットバンキングで納付することになるが、ATMでもできるようだ。
私は、インターネットバンキングで納付してみた。
納付の手続きに入ると、インターネットバンキングをやっている銀行名を入力するように指示されるのだが、それに従って自分の口座を入力していくと、口座のある銀行のサイトにつながるようになっている。
指示のままに従って入力していくと、なんとか電子納付というのができたようだった。
ただ、時計を見ると午後4時20分を経過している。
通常なら送金手続きは午後3時までだから、明日の取り扱いになるのかもしれない。
そう思いながら手続きの画面を確認してみると、受付完了になっている。
初めてのことで、この後どうしたらいいものか不安だったが、受取り窓口に指定していた当地の法務局で確認してみた。
「今、オンラインで登記事項証明交付の申請をしたのだけど、いつとりに行けばいいのですか?」とたずねてみた。
すると、「申請の受付が終わっているなら、いつでもおみえになっていいですよ」との答え。
たった1、2分前に申請したばかりである。
しかも銀行振込の手続きをしたのは午後4時過ぎ。
国の機関がつくった制度だから、日本中の金融機関との振込のラインも特別なのだろうか。
果たして、プリントアウトしたオンライン申請書を提出すると、ほとんど待ち時間無しで登記事項申請書が交付された。
窓口には交付を待っている人が3~4人いたのだが、その人たちより先に交付してもらえた。
ネット社会の便利さと恐ろしさを感じさせられた。
ネットのいいところは、一度設定すると、後は簡単に使えるところだ。
これからは、登記事項証明書はオンライン申請で便利に安く謄本が取れる。
やってみると簡単なことだったが、とにかく取っかかりの遅い悪徳不動産屋なのである。
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