やっかいな年寄りのダイエット
なじみのお客さんが来社した。
貸家と駐車場の管理をさせていただいているのだが、管理については別段問題は起きていないはずだ。
なにか難しい問題でも発生したのかなと想像しながら、「なにかありましたか?」と聞いてみた。
想像通り、土地の境界争いの相談だった。
こじれた境界問題を、きっちり解決するのは至難の業である。
相談の内容を聞かされたが、100%要望をかなえるのはまず無理だろう。
解決するには多大な苦労をともなうが、金銭的にみると大した額ではなくて、苦労に見合う報酬はまったく期待できない。
問題の内容は、別の機会に書くことにする。
ともあれ、相談者は私に憤懣をぶちまけたことですっきりしたようだった。
日を改めてまた来るということで、今日の相談は終わった。
そして、事務所を出ようとしてドアに手をかけたのだが、何か言い忘れたことがあるかのように振り向いた。
一瞬言いよどんで、何を言うのかと思ったら、「あんた。ちょっと痩せたんじゃない?」ときた。
あっ!そのことか。
「そのことですか。痩せたのは走っているからですよう」と答えると、「そうだったのか。それならいいんだけど、ガンかなんかじゃないかなと思ったよ。」
一昨年がそうだった。
突発的に青島太平洋マラソンに出ようと思って半年余り練習をしていたら8㎏くらい痩せた。
半年以上かかって徐々に痩せてきているもので、自分では気がつかなかったが、ずいぶん人相が変わっていたようだ。
会う人会う人が痩せたことに触れてきた。
そして全員が同じ聞き方をしてきた。
「あれっ?ちょっと痩せた?」
その言葉の中には、「どこか悪いんじゃない?」という意味がこめられているのを感じた。
私が、走っているせいだと答えると、これまた全員「そうだったんですか。安心しました。どこか悪いんじゃないかと思ったんですよ。」と安心したような顔になった。
自分では運動して痩せたので、健康的に見えていると思っていた。
半年余りの練習で8㎏くらい体重が落ちた。
1カ月に1㎏くらい痩せてきたわけで、ダイエット本によると理想的な痩せ方だった。
ダイエット商品の広告では、使用前と使用後の写真があって、ダイエットに成功した人は若くきれいになっている。
だから、自分も若く男前になったのではないかと思っていたのだが、重篤な病気に犯されているように見えるようだ。
100%と言ってもいいほど病気ではないかと心配されてしまう。
それで、冷静に鏡を見てみたら、そこに映っている顔は、まさに初老のおじさんだった。
従来、実際の年齢より若く見られることが多かったのだが、やせてからは年相応に見られるようになっていた。
そんなことが原因で、一昨年の青島太平洋マラソンを最初で最後の経験にしようと決めた。
今年また走り始めたのは、まったく運動をしなくなって、体重がもとに戻ってしまったし、階段をあがると息切れするようになったからだ。
5月の連休明けから少しずつ走り始めてみた。
一昨年、青島太平洋マラソンめざして練習を開始したときは100mも走れなくて、ウォーキングから始めたものだ。
今年は、ゆっくり走ってみたら、最初から5㎞を走ることができた。
6月に入ってから、6㎞、7㎞と距離を延ばしてみて、最近は10㎞走っている。
こうなると、再度、青島太平洋マラソンを走ってみたくなる。
走るとなると、もう少し練習量を増やさなくてはいけないのだが、そうなると会う人ごとに痩せた理由を説明しなくてはいけなくなる。
それに、ちょっとは若く見られたいというスケベ心があって、老けて見られるのも困りもの。
かくのごとくで、年寄りのダイエットは、なかなかやっかいである。
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