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2015年7月30日 (木)

悪徳不動産屋日記 訳あり物件 霊感と直感

 私は、突如として、不思議な直感が働くことがある。

 具体的な例はいくつもあるのだが、昨日、今商談をしている不動産会社のセールスレディさんと話の中でも、この直感にまつわる具体的な話になった。

 この女性社員さんは、まだ二十歳ちょっと。

 若くて可愛らしいのだが、楚々として今風の若い女の子のようなけばけばしい感じはない。

 礼儀正しくて、頭も良さそうで、なんとも感じがよい。

 要は、私好みの女の子なのだ。

 こんなことを面と向かって言うと、悪徳不動産屋にセクハラの冠がついてしまうので、そのなことはおくびにもださずに応対している。

 とはいえ、男の悲しいサガ。

 好みの女の子を前にすると、ついついお喋りになる。

 こう見えて(どう見えているかはわからないが)私は奥手で、若いころは好きな女を前にすると何も話せなかったのだが、この年になると恥じらいを無くしてしまったようだ。

 年寄りがおしゃべりになると、話題は昔話である。

 昨日はこんな話をした。

 今商談している物件の価格がちょっと安すぎるような気がして、訳ありの物件じゃないか確認したところからその話が始まった。

 訳あり物件というのは、自殺、殺人、事故死等のあった物件のこと。

 今商談している物件については、売主さんに確認したけど、いっさいそんな事実はないということであった。

 売主さんについては私も多少分かっているし、その話に嘘はないだろう。

 そんなやりとりをしていて、私が昔、訳あり物件を売らされそうになった話になった。

 随分昔のことだが、知り合いの紹介で中古住宅の売却の依頼を受けることになった。

 売主とあって話をしたところ、売りたいのは親の家で、引っ越しをしたがまだ中に荷物が残っているということであった。

 荷物は近日中に全部処分する予定だが、今忙しいので、私に鍵を預けておくので売却にかかってもらいたいということであった。

 場所も良く、売り易すそうな物件だった。

 しかも、もう必要がない家だし早く売りたいということで、売却希望価格も相場より安かった。

 それで、アパート経営を仕事にしているお客さんに貸家として勧めてみようと思って、まずは私が下見をすることにした。

 南向きの家で、土地の面積も建物の面積も広すぎず狭すぎず、建物の傷みも少ない。

 玄関の鍵を開け家の中を見て回っていたら、なんか、いやーな気分になった。

 嫌な気分というより、気持ちが不安になるといった感じといったほうが性格かもしれない。

 天気はいいし、家の中は整理されているのだが、なんだか晴れ晴れしくなくて落ちつかないのだ。

 長居はしたくないし、早々に玄関を出ると、隣家の人が庭いじりをしていた。

 引っ込み思案の私は、普通なら声もかけずに帰ってしまうはずなのに、隣家の人に近づき声をかけた。

 名刺を出して、この家の売却の依頼を受けた不動産屋だとご挨拶した。

 案内等でたびたび出入りすることになるので、ご迷惑をおかけしますという話もした。

 そんな話をしているうちに突然、「この家で、事故かなんかあってないですか?」と聞いてしまった。

 自分でも意識していなかったことだったのだが、勝手に言葉が飛び出したという感じだった。

 隣家の人は、「いや。なにもないよ。」と答えた。

 その後すぐに私は、想定していたお客様にこの物件を持ち込んだ。

 思った通り興味を示し、すぐに案内になった。

 即座に、買い付け価格を提示され、売主さんもその価格を了承し契約の日程も決まった。

 余りにもあっけない決まり方で、こんなことがあるのかと喜んでいたら、その2日後に買主からキャンセルの電話が入った。

 不動産仲介業をしていて、こんなドタキャンをされると窮地に追い込まれてしまう。

 取引の相手方からすると、不動産屋がいい加減な話をしていたと思われてしまうのだ。

 この買主は何度も取引しているお客さんで、そんなにいい加減な人ではない。

 どういう訳かと理由を聞いてみると、「あの家は自殺があったというじゃないか!」と言うではないか。

 私は、「誰がそんなことを言ったのですか?私は隣家の人に確認したけど、なんにもなかったと言ってたんですよ。」と答えた。

 その私の答えに対するお客さんの話を聞いてびっくりした。

 それを教えてくれたのは、私が聞いた隣家の人だというではないか。

 お客さんは、掘り出し物の良い買い物をしたと嬉しくて、奥さんに自慢しようと思って物件を見せに行った。

 車を止めて二人で家をながめていたら、隣家の人が庭いじりの手を休めて近づいて来て、声をかけてきた。

 「なにをしているのか」という問いに、「今度、この家を買おうと思っているのだ」と答えると、「この家では自殺があったのだ」と忠告してくれたのだそうだ。

 それも、この方が発見者で、玄関からすぐにつながる階段で首をつっていたと言うではないか。

 私が何もなかったかと聞いて、何もないと答えた人である。

 寒けが私の体をはしった。

 そのあとすぐに、「助けられた」という安堵感がわいてきた。

 取引の後に自殺したことがわかったら大騒動だった。

 私は、改めて自分の直感力を再認識した。

 私は、これを直感力と言っているが、これを職業にしている人が霊能力と言っている力と同等だと思っている。

 私は、これを霊能力と言えばお金になるかもしれないと思っているが、私は直感力だと思っている。

 私が理由も無く嫌だなと思う人がいるのだが、そんな人とはかかりあわないことにしている。

 昔、私の勤めている会社で、大事なお客さんとして会社をあげて大事にしていたお客さんがいた。

 私とは関係のない部署でのお客さんで、その人の内容を私は全然知らないかったのだが、すれ違った瞬間に私の直感力がその人を嫌だと感じさせた。

 会社をあげてそのお客さんをもてなしていたのだが、結果的にその人は会社に多大な損害を与える詐欺的な輩だった。

 こんな話を思い出させたのは、冒頭に登場した私好みの女性社員さん。

 そう、この女性社員さんの話からだった。

 ちなみに、説明のできない私の直感力。

 安倍総理の国会答弁を見ていて、私の直感力は私を不安におとしいれる。

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コメント

不動産屋の話は実に面白いのですが、オチはそこにあったのですね。
面白いと思ったわたしは最後まで読まされたということですね。
一本取られましたね。

私はあなたの理論的な、あるいは解析的な観察力が面白くて読ませていただいているのですが、結局はマスコミの報道に疑問を持っていないということでしょうか?
現実の国際社会の問題をどうお考えなのですか?
私はあなたの国際社会に対するあなたの分析を知りたいです。

あなたにお聞きしたいのですが、平和はどうすれば維持出来るとお考えなのですか?
あなたの平和維持の具体的方法を知りたいです。

今日は私の叔父の命日ですが、今朝夢の中で叔父と会話している夢を見ました。
でも全然嫌な漢字ではないのです。
たしか13回忌だったと思いますが、その節目というのが不思議です。
全然血縁のない人の夢であればいささか不気味な感じがしたかもしれませんが、もっと長く話をしていたかったというのが実感です。
それにしても、名も名乗らず、わけのわからないいちゃもんコメントは感じが悪いものですね。

 藤按さんのブログはテーマが一貫していて面白く読ませてもらっています。

 それにしても、理屈で説明できない不思議な体験は誰にもありますよね。
 説明できないことを利用して、人を不安に陥れて金儲けするような奴らは嫌いですけどね。

 ところで、 まとめると小話集みたいな本にまとまりそうですね。
 こんなことは、藤按さんのブログにコメントするべきでしたね。
 いつもコメントありがとうございます。

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