「火花」読んでいます
話題の芥川賞「火花」を読んだ。
私は本は良く買うほうだが、小説を読むことは少ない。
学生時代の一時期、時間潰しに大衆文学は良く読んだが、純文学とは無縁だった。
そんな私だが、芥川賞と直木賞はテレビが大きく取り上げるから気にはかかる。
気にはなっても実際に本を読むことは少なくて、作家が特に話題になったときに、ミーハー的に読むことがある。
直近で読んだのは、2011年、田中慎弥さんの「共喰い」。
「断ったりして気の弱い委員の方が倒れたりしたら、都政が混乱するので。都知事閣下と東京都民各位のために、もらっといてやる」という受賞の弁が大きく取り上げられたからだ。
その前の年の西村賢太さんの「苦役列車」も読んだ。
西村さんは風俗通いを公言してて、受賞の発表を待っているときに「そろそろ風俗にいこうかと思ってた」という発言で話題になった。
日雇いの人夫をやっていただとか、暴力ざたで拘置所に入った経験があるだとか、父親が前科者だとか驚きの経歴と、その風体に興味がわいて本を読んだ。
その前は2007年の川上 未映子さんの「乳と卵」。
女優と歌手もやっているということで、その容姿に引かれて読んだ。
その前が2003年。金原ひとみさんの「蛇にピアス」と、綿矢りさんの「蹴りたい背中」。
若い女性のダブル受賞で、しかも綿矢さんは最年少受賞。
若いかわいい女性作家ということと、両作品とも性にまつわる内容が話題になった。
今回の又吉さんは、いわずもながの漫才士。
こんな具合で、話題につられて読んでいるだけで、日頃小説や、ましてや純文学小説を読むことは無い。
そんな私だが、「火花」は芥川賞に値する作品だと感じた。
芸人という話題性で出版会社の思惑で受賞させたものではない。
おもしろくて、数少なく私が読んだ他の受賞作と比較しても、私は「火花」は、できがいい小説だと感じた。
学生時代に買ったまま、読んでいない本を読んでみようかなと思ったりしている。
« 悪徳不動産屋日記 台風からの贈り物 | トップページ | 東京五輪エンブレム使用中止 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 歳月不待 時々刻々(2023.09.24)
- 宇崎竜童さん(2023.09.16)
- 9月1日 新学期 関東大震災の日(2023.09.01)
- 積み残し(2023.08.27)
- お釈迦様の手のひら(2023.08.19)
コメント