図書館VS出版社 図書館の新刊貸出1年延期
公立図書館が新刊本を貸し出すことの是非が議論になっている。
「売り上げに悪影響が出る」と、一部の作家や出版社が図書館側に貸し出し開始を遅らせるよう求めている。
私も図書館を利用させてもらっている。
当地(宮崎県の北端の街・延岡市)のような地方の小さな町では、新聞の広告で気にとなる本があっても、本屋さんには並ばないものが多い。
それで気になる本はアマゾンで購入していたのだが、署名に引かれて買ったものの、中身をみたら買わなくてもよかったという本が少なくない。
そんなとき、図書館の蔵書がインターネットで検索できることを知った。
それに、話題の新刊本がすぐに入荷するということもわかった。
貸し出し可能か貸し出し中なのかもネットでわかるし、貸し出し中の本はネットで予約もできる。
貸出中の本は予約をしておけば、本が帰って来たときには連絡をもらえる。
このことを知ってからというもの、買おうか買うまいか迷う本については蔵書検索をして、図書館にあったときは図書館で借りることにした。
話題の芥川賞受賞作「火花」は、受賞前の3月に予約した。
そのときすでに30数人待ち状態であったが、敢えて買うまではないと思い、数か月待って借りて読んだ。
図書館側は「貸し出しが販売部数に響いているかは不明確だ」という見解を述べているが、販売部数に影響しているのは明らかだろう。
出版不況に苦しむ出版社や作家たちが、一定期間は貸出の自粛を求めるのは当然のことのように思える。
多作のベストセラー作家は別にして、このところの出版部数を聞くと、作家の懐具合が心配になる。
1万部売れたらまずまずというのが昨今の出版事情。
1万部売れたときの作家の印税収入は130万円~150万円といったところ。
年に5冊程度の出版だと、生活も楽じゃないだろう。
新刊の貸出自粛となると、私も出費が増えることになるが、出版界存続のためには仕方がないことかもしれないなあ。
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