悪徳不動産屋日記 主客転倒 契約のお礼
今日は、中古住宅の売買契約があった。
午後1時の予定時刻の20分前に売主さんが来社。
売主はご高齢の女性で、生まれて始めての不動産売買とあって、娘さんと、そのご主人を同伴されていた。
おそらく買主はお父さんを同伴してこられるはず。
売主と買主と私で5名。
今日は契約室がちょっと手狭になるなと思いつつ、部屋にご案内した。
当社は15坪ほどの小さい事務所であるが、お客様と込み入った話をしたり、契約締結に際しては、プライバシー保護のために独立した部屋を設けている。
うとぜん、契約用の部屋は広くはない。
売主側2名。買主側2名。私を入れて5名というのが適正な定員だろう。
ま、ちょっとつめて座ってもらえば、あと2人くらいはなんとかなると思いつつ、買主さんを待った。
買主様も予定時間の10分前に来社。
なんと、ご両親と2人の子どもさんも連れられている。
子どもさんはまだ就学前の幼児だったので、お祖母さんが契約室の外で子どもさんの面倒を見てくれるのだろうと思いながら、契約部屋に案内した。
すると、子どもさんも中に入りたいとのこと。
2人のお孫さんを膝にかかえての契約となった。
案の定、途中でちょっとぐずりだしたが、無事終了。
契約の説明が終わり契約書を綴じていたら、契約者のお母さんが「ちょっと外に出してください」とおっしゃる。
狭くて、そのままでは部屋からでられないから、私が立っていったん部屋を出て、つづいてお母さんが部屋を出ることになった。
トイレかなと思いつつ、私は部屋に戻り、契約書の製本にかかった。
契約書をファイルし、それぞれにお渡ししていたところに、お義母様が戻って来られた。
手に、何か下げておられる。
私と売主へのお土産であった。
中身はなんと五ヶ瀬ワイン。
ご両親は当地(宮崎県の北端の街・延岡市)の隣接の五ヶ瀬町にお住まいで、五ヶ瀬町の名所である五ヶ瀬ワイナリーのワインをお土産にもって来ていただいていたのだ。
長年不動産業に従事しているが、契約時にお礼をいただくことは、めったにないこと。
ましてや、私は悪徳不動産屋。
悪徳というだけではなく、気が利かないもので、お客様にお土産をお渡ししたこともない。
契約いただいてありがたく感謝はしているが、手数料はいっさいおまけしない。
それなのに、お礼の手土産。
お客様に感謝されて、とまどって、そして舞い上がってしまった、今日のでき後であった。
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