レヴェナント
昨日、映画「レヴェナント」を観に行ってきた。
主演レオナルド・デカプリ。今年のアカデミー主演男優賞受賞作。
実は、先週、行ったのだが見せてもらえなくて、昨日再度観に行くことになった。
先週見られなかった原因は、開演時間までにお客さんが一人もいなくて、臨時休演を決めた後に私が到着したというもの。
私は、映画に行くときは上映予定時間10分弱遅れて行くようにしている。
というのも、本編の上映の前に、予告編は許せるにしても、「映画泥棒は犯罪です」という盗撮禁止CMを見せられるのが嫌だからだ。
一歩譲って「映画泥棒」のCMは許してもいいが、はなはだしいときは市内の飲食店のCMまで見せつけられるときがある。
テレビやラジオの民間放送が、視聴者から視聴料をとらないかわりにCMを流して県営をするのは許せる。
一方、映画は、観客は料金を払って映画を観ている。
私は、料金を払ったお客さんにCMを強制するのはおかしいと思う。
だから私は、CMが終る時間を見計らって映画館に入るようにしている。
しかし前回、その予定で到着したら、お客さんがいないと思って上映を中止していた。
だから昨日は、その轍を踏むことの無いように、事前に電話を入れておいた。
「もしもし。先週、『レヴェナント』の最終上映時間に行ったけど、観れずに帰った者だけど」と切り出す。
状況がすぐに理解できたようで、「あ。ご迷惑をおかけしました」
「今日、最終上映時間に行こうと思っているんだけど、ボクは本編前のCMは見たくないんですよね。先週行ったとき、最終上映にあたっては予告編無しですぐに本編が始まると言われたのだけど、すぐに始めるのなら上映予定時間に行くし、CMを流すならちょっと遅れていこうと思っているんですよね。今日はどうなります?」
「通常通り、予告編とCMも予定してます」
「それなら申し訳ないけど、ちょっと遅れて行くけど、絶対に行きますのでね、休演にしないでくださいね」
「わかりました。お待ちしております」
「でも、ひょっとして、お客さんがボク一人だったら悪いような気がするけど、それでもいいかなあ」
「全然大丈夫です。お待ちしてますので、よろしくお願いします」
こんなやり取りをしたけど、ひょっとしてCM時間が短くて、本編に間に合わないといけないので、いつもなら8分遅れで入るところを5分遅れで入場した。
入り口で、私の電話の応対をした(と思われる)若者に会った。
映写機係が本職で、電話応対もしているようだ。
「ひょっとして、お客さんはボク一人?」
「そうです。貸し切りですよ」
はにかんだ感じで、てれくさそうに笑いながら返してくれた。
「ボク一人のために悪いねー」
私の本心から出た言葉だった。
「いえ、ぜんぜんかまいませんよ。今日は、ありがとうございます。ゆっくり楽しんでください」
彼の明るい応対に救われる思いで場内に入った。
すでに場内は暗くなっていて、予告編が上映されていた。
そして、最期にお決まりの「映画泥棒」
広い映画館で、一人で映画を観るというのは落ち着かないものだ。
それでもオープニングクレジットが始まるときには、映画に没入することができた。
いつものごとく、内容については触れない。
感想としては、全体として面白かった。
ことに、活劇の一つ一つの場面は、さすがハリウッド映画、迫力がある。
ただし、ストーリーで追うと、話の展開には無理があるかな、というのが私の感想。
決論的には、観て良かったと思える映画だった。
おそらく、私一人のために明かりをつけて映写機を回して、エアコンまでつけてくれて、どうみても赤字。
それでも映画館を続けてくれることに感謝。
延岡市民で、私のブログを見てくれているみなさん。
映画館が廃業することになってから、「延岡の文化の火を消すな」と映画館存続運動をしても遅い。
たまには映画に行きましょうよ。
駐車場も数十台分用意しています。
映画は映画館で見るのが最高です。
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凄く面白く読ませていただいております。
私は映画館はその地の文化度を測る一つの物差しだと思っています。
日向市南部在住ですが、延岡で上映されていれば、宮崎イオンには行かず、必ず、延岡に走ります。
延岡の映画館を守りたいからです。友人、知人、家族にも同じことを言っています。
日向市は私が中学生までは、映画館が3館ありました。今は全て閉館です。
下記は私が仕事関係で書いてるメ-ル送信閉鎖型ブログの抜粋です。
>>>>
文化果てる地、延岡市の延岡セントラルシネマに映画を観にいきました。
デカプリオ主演、1820年代のアメリカ開拓時代の実話を基にした映画「レベナント」でした。
この映画は予告編で堂々と「愛する息子を殺された父親による復讐劇」とネタバレしています。
http://www.foxmovies-jp.com/revenant/
ネタバレしようがどうしようが、この映画は「復讐劇」に名を借りた「欧州白人種による1800年代アメリカ大陸制覇の現実の一端」ドキュメント映画でした。
生活をかけてアメリカ大陸深く踏み込んでいく白人達と、先住民族インデアン達との凄惨なる戦いや通商。いつ出没するかも分らないグリスリ-やオオカミたちとの戦い。
世界中、どこもそうだったのでしょうが、とにかく「生きていくことが極めて厳しかった時代」を痛感させられました。
復讐劇というエンタテイメントをちらつかせながら、これでもかという当時の厳しい人間の置かれた状況を見せてくれます。やはり、アメリカ映画は凄い。
製作資金を回収しなければ、製作者も監督も次がありませんから、巨額の資金と才能と人的資源を惜しみなくつぎ込んだ「金の稼げる大作」に仕上がっています。
音楽は坂本龍一ですが、映画を観ていて「全く音楽は聴こえません」でしたから、彼の作った音楽が如何に画面と一体となっていたか、ということです。それも凄いと思いました。
これは観る価値があります。連休中に是非ご鑑賞をお勧めします。
しかし、延岡市の文化度の低さはどうですか?
観客は他に高齢夫婦二人だけですよ。パチンコ屋の駐車場は一杯なのに。
投稿: タケ君 | 2019年8月23日 (金) 16時23分
コメントしっかり読ませていただきました。
はずかしながら、私は映画を観終わってすぐに、詳しい内容は忘れてしまいます。
タケ君さんのコメントを手がかりにして、おぼろげな記憶をたぐってみました。
音楽は映像を際立ててくれたような記憶で残っています。
ということで、映画の内容はさておかせていただいて、映画館のことはまったく同感です。
私が子どもの頃は、延岡市には9館か10館、2その内3スクリーンと2スクリーンの館が各1館ありました。
宣伝費をたっぷり使った世界的な対策映画でも、延岡市では封切り最初の週末でも観客は10数人ですからね。
ただ、最近では「万引き族」は公開終了間際に行ったけど、、多かったですね。
シルバー世代に話題になるような映画のみ、若干お客が多いようです。
シルバー世代はシルバー料金を利用するから、映画館はもうからないですよね。
私は利己的個人主義者的のようで、せめて私が映画に興味を持っている間は延岡市の映画館は残っておいてもらいたいものだと思っています。
ほんと、文化度のスケールだと思うのですけどね。
投稿: johokan | 2019年8月24日 (土) 10時17分