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2016年8月

2016年8月30日 (火)

悪徳不動産屋日記 駐車場の草刈

  電話が鳴った。
 
  電話をとると、いきなり「駐車場の草刈を頼んでいたんだが、どうなっているんだ」
 
  声に怒りがこもっている。
 
  数日前、駐車場の草が伸びて、車が停めにくいので草刈をしてくれとの連絡をもらっていた方であった。
 
  地主に直ぐに連絡をしたところ、直ぐには行けないが近日中にやっておくとのことであった。
 
  一昨日、再度、草刈はいつになるのかという問い合わせをもらって、地主さんが直接刈ると言っていたので、近々行くと思いますよと答えておいたものだった。
 
  そして今日の電話。
 
  「草刈はいつになるのか」と、重ねての問い合わせだ。
 
  「まだ行ってないんですね。もう行くと思うのですが、もう一度電話しておきます」と答えた。
 
  すると、「もうすぐとかではなくて、いつ来るのか日時をはっきりさせろ」と、怒鳴られた。
 
  そう言われると、ぐうの音もでない。
 
  期日を確定させてなかったのは、私の手落ち。認めざるを得ない。
 
  「すみません。もう一度電話しておきます。」と言うと、「こちらは金を払っているんだぞ。車が停めにくいのだ。すぐにやれ。」と、怒りをぶつけてきた。
 
  私は、この「金を払っているんだ」「こちらは客だぞ」と言う言葉に対するアレルギー体質なのだ。
 
  心の中で、「金はいらん。すぐに他の駐車場を探して出て言ってくれ」と言いたいのをぐっと我慢して、「地主さんにすぐやるように言っておきます。そしていつになるのか確認しておきます」と答えるしかなかった。
   
  しかし、私が心の底では謝っていないのが伝わるのだろう、相手の怒りはおさまらなかった。
 
 実際、私は自分が悪いとは思っていなかった。

 もともと地主さんが直接貸して、管理も地主がやっていた駐車場だった。

 たった4台しか置けない小さな駐車場だが、駐車料が遅れる人がいるので家賃集金だけやってくれということで、当社が駐車料の集金管理をしているものだ。

 知り合いのよしみで引き受けたもので、集金手数料は300円、振込料は当社負担というボランティアと言ってもいい仕事なのだ。

 しかし相手にとって仕事は仕事。自分は客だという気持ちで不満をぶつけてくる。

 ここで読者の皆さまにもお伝えしておきたいが、駐車場の契約は正当な事由がなくても解約できるのです。

 賃借権を楯にいすわることも、立ち退き料を求めることもできない。

 本件の契約は1カ月の予告で、何の問題もなく解約できるようになっている。

 お互い、気に入らなければ、いつでもなんのペナルティーも無しに解約できる。

 いやなら解約してもらっても結構。

 そう思いながら応対しているからか、相手はまだも私を責めたてる。
 
 いつまでに終わらせるか、確定した期日をはっきりさせろということを何度も言っている。

 俺は客だという態度がありあり。

 それにアレルギーを持つ私の応対はぞんざいになっていく。

 かくしてお客は、怒りにまかせて私を怒鳴りつけるように声を荒らげる。

 こうなると、私も負けてはいられない。

 なにせ私は悪徳不動産屋。

 「私が、あなたにどなられる筋合いは無い。地主に電話させるから、文句があったら地主に直接言いなさい。」と、怒鳴り返した。

 すると、「どこに目句をいったらいいかわからないのだ。だから、あんたに言うしかないだろう」と、理由にならないことを言い張る。

 「だから、地主に電話させるから地主に直接言えばいいだろう。あなたは、自分は客だと言っているが、私はあなたからは1円ももらっていない。(地主と直接契約をしているから、契約締結の仲介料ももらっていないのだ)。あなたは地主さんに駐車料を払っているのだから、地主とってあなたは客だ。だから、客として文句がいいたいのなら地主に文句を言えばいいのですよ。わかりますか。あなたは、怒りをぶつける先を間違ってますよ。客づらして,いばった物言いは私に失礼な話しですよ。」と、こちらも(勝手な)言い分をぶちまけてやった。

 しばらくは、怒鳴り合いであった。

 どちらも引き下がらず、とにかく地主に連絡する。結果は伝える。文句があったち地主に言え。ということで、その場は終った。

 それから30分位して地主から電話があった。

 私からの着信を見て、やっとのことで連絡をくれた。

 「すまん。すまん。何度も連絡をもらっていたようだね。なんだった?」

 「忙しかったんですね。駐車場を借りている人から、草刈はいつになるんだと、やかましく電話が入ってんですよ。いつになるかハッキリさせろと言われるし、連絡はつかないわで参りましたよ。」と言うとちょっと不満げに伝えた。

 すると、「いつ電話をもらったんだ?今日の午前中に草刈はすませたよ。あれで気に入らないと言ってきたのか?」との答えが返ってきた。

 「そうだったんですか。朝、出勤して会社から電話してきてたんでしょうね。それにしても、いつになるんだとどなりつけられて、えらいなけんまくだったんですよ」と、ぐちる私に対して、地主はこう言い放った。

 「そんなに文句を言うなら、もう貸さんと言っておきない。駐車場は賃借権はないんだから、契約を打ち切ってもいいんだよ。」

 地主さん、それは私の考えと同じだけど、私に言わせないで自分で言ってもらいたいってもんだ。

 すぐに、苦情の電話の主に連絡した。

 「今日、午前中に草刈をしたそうですよ」

 それに対して、「それは知らんかった。確認しておくわ。」

 これで、終わり。お詫びの言葉は無い。

 当然だが、確認したという連絡も無い。

 善良なる消費者の仮面をかぶって、不動産屋を悪徳呼ばわりしながら、嫌なこと役回りは不動産屋におしつける輩の多いことよのう。

2016年8月29日 (月)

 やっと腑に落ちた  女子選手陸上選手のセパレート型ユニフォーム

 まだまだオリンピックにからんだ話題はつきないようだが、そんな中で私の胸のもやもやを吹き飛ばしてくれる話しを聞いた。

 私は、オリンピックの女子陸上選手のビキニ水着みたいなユニフォームが気になっていた。

 ビキニ型のユニフォームは、数年前から目につくようになっていたが、今回の大会では選手のほとんどがビキニ型のユニフォームになっていた。

 陸上選手はみんなスタイルはいいし、しかも美形の選手が多い。

 不埒なおじさんとしては、若くてスタイルがよくて美人の選手が、肌もあらわに超人的な動きで走ったり飛んだりするのを見せつけられると、つい胸やお腹や下半身にばかり気がいってしまう。

 ひきしまって形のいい胸。くっきり割れた腹筋。深い切れ込みの短いパンツ。

 あられもない姿が気になって、競技に集中できない。

 鍛えぬいた美ボディを見せびらかしたいのかなとも思ったりするのだけど、男子でそんなユニフォームをきている選手はいない。

 女の方がナルシストが多くて、自分の綺麗な体を見せつけたいのかなと、気になってしかたがなかった。

 気にはなるけど、だれもそんな疑問は口にしない。

 私とて、いやらしい気持ちだけでそう考えていたわけではなくて、むしろ保守的初老男子として、はしたない格好はやめなさいと注意したいくらいだったのだが、人が話題にしないのに、あえてそんなことを口にすると、初老の色情狂あつかいされるのではないかと沈黙を守っていた。

 しかし、露出の激しいユニフォームが気になっているのは私だけではなかったようだ。
 昨日テレビを見ていたら、テレビ局にも陸上女子選手のユニフォームに対して多数の質問がきているということで、陸上競技の指導者にその回答を求めていた。

 それによると、女性は体の構造上、胸が出っぱっている。

 男子は胸が出っ張っていないので、ユニフォームは体に密着するが、女子選手は胸の下の部分にたるみが出てしまう。

 それが空気抵抗を大きくしてしまうので、セパレート水着のようなユニフォームを着用する選手が多くなっているのだそうだ。

 従来のユニフォームの場合、スポーツ用のブラジャーを着けて、その上にユニフォームを着るので、さらに空気抵抗が増す。

 セパレートユニフォームの場合は、スポーツブラとユニフォームが一体化していて、ユニフォームが体に密着して空気抵抗をさらに軽減できるというのだ。

 実際、100m走で0.1秒タイムが違ってくるのだそうだ。

 以前、このユニフォームのことについて検索したことがある。

 そのときヤフー知恵袋で、こんな回答がベストアンサーになっていた。

陸上競技に限らず、女性は(意識してらっしゃらないとは思いますが)肌を見せる事に喜びを感じ、男性のエロ目線が自分達に有利に働く事を知ってるからではないでしょうか。「まさか露出の多い格好で客を寄せるため?」って質問者さんの発想、言葉選びは適切ではないにしても的外れではいないと思います。

 

以前は陸上競技に関して、記録や勝負が優先され、容姿を磨く事に熱中してる人は低く見られる傾向がありました。それが、化粧をしてレースに臨んだり、(当時としては)変なウェアで人目を引く選手が好成績を収めた事で容認され始め、TVの録画・中継技術の向上と相まって女子陸上選手のアイドル化が促進されたんじゃないかと推測します。アイドルタレントの女の子たちはミニスカートなどで肌の露出面積を稼ぎますが、それと同様の流れで女子陸上競技選手のウェアが過激になって来たのでは思います。

 

この女性達、青山学院大の短距離パートの選手たちですよね。走らない出演者の服装から秋~冬の撮影だと思うんですが、そんな寒空の下で下らないバラエティ番組の収録に本番用のウェアで出てくるあたり、彼女達の競技に対する意識の低さが見え隠れしています。TV局から選手たちに結構な額の謝礼が出たのかも知れませんね。

 私は、この回答にはちょっと違和感があった。

 この回答は、男の女性に対する性差別的視線が大いに入り込んでいる。

 昨日のテレビの解説が正答だろう。

 この回答が、私の胸の中にあったモヤモヤを吹き飛ばすしてくれた。

2016年8月27日 (土)

運転中に「ポケモンGO」 初の交通死亡事故

 日本で初の、「ポケモンGO」がからむ交通死亡事故が発生した。

 徳島市で23日夜、歩行者2人を車ではねて死傷させるという事故だ。

 犯人は逮捕され、スマートフォン用ゲーム「ポケモンGO」で遊んでいて前をよく見ていなかったと供述している。

 全国で運転中の事故が相次ぎ、運営側は8日から、高速で移動しながら遊ぼうとすると警告が出るよう、アプリの内容を更新した。

 ポケモンGOに限ったことではなく、スマートフォンの画面に目をやりながら運転しているのを良く見かける。

 自分が車の運転をしているときでも、バックミラーで後続車の運転者がスマートフォンに視線を落としているのを見かける。

 後続車がそんな運転をしているのに気がついたら、気が気ではなくなる。

 赤信号で停止するときには、後続車が突っ込んで来ないか警戒をしながらブレーキを踏んでいる。

 まったく、怖いッたらありゃしない。

 いくらやめるように啓発したところで、スマートフォンを扱いながらの運転は少なくなることは無いだろう。

 というより、ますます増えていくだろう。

 「ポケモンGO5」だけではなくて、スマートフォンの加速度センサーを利用して、車の運転中には作動しなくなるようなソフトの開発をするべきだろうなあ。

2016年8月26日 (金)

 地獄の沙汰も金次第

 厚生労働省が、高額な薬の巣下げを検討している。

 市販薬は製薬会社が自由に価格を決めて販売しているけど、医師が処方する医療用薬は国が価格を設定している。

 公的な医療保険の対象となり、患者の自己負担は1~3割で、残りを保険料や税金でまかなっている。

 それで、医師や保険の関係者らの話し合いをふまえ、国が薬価の算定方式を決めているのだ。

 昨今、高額な薬が増えていて、薬代の値上がりが医療保険財政を圧迫している。

 特に価格が高額で、このところ薬価について問題を提起しているが、新型のがん治療薬の「オプジーボ」だ。

 一昨年に発売されたときには、皮膚がんの治療薬として保険認定された。

 皮膚がん治療の想定患者は年間470程度であった。

 開発コストが高い。新しい薬は、想定した量が売れれば利益が出るように価格が決められる。

 そこで決められた薬価は、1人年間3500万円という超高額なものになった。

 保険治療薬として認定されると、患者の自己負担には上限があるので、そのほとんどを医療保険でまかなうことになる。

 ところが去年12月、肺ガンの治療にも使えるようになって利用者が急増した。

 肺ガンの患者は数万人規模。

 単純に1万人の患者の治療に用いれば、薬代だけで3500億円になる。

 多額の負担が保険財政を圧迫することになる。

 ただし、利用者が増えることになれば薬価を下げることができるのだが、薬価の見直しは2年に1度。

 それで、2年を待たずに特例で薬価の値下げを検討しているという。

 一方の薬品メーカーは、見込み利益が大きく削減されると、これに反対している。

保険財政の圧迫も愁うべきことかもしれないが、がんに犯され生命の危機にたたされている人にとっては、がん治療薬として可能性のある薬が治療薬として認定されて、少ない自己負担で使えるようになることを心から願うことだろう。

 がんから抜け出せる可能性のある薬があるのに、お金がないばかりにあきらめるしかないというはなんともつらい。

 かといって、2013年度の医療費は40兆円。

 まさに、地獄の沙汰も金しだいなのだなあ。

2016年8月23日 (火)

伊調香選手に国民栄誉賞

 リオデジャネイロ五輪で4連覇を達成した伊調馨選手に、国民栄誉賞が授与される可能性が高まっているそうだ。

 女子の個人種目で4連覇は五輪史上初の快挙。

 その偉業は、IOCのトーマス・バッハ会長にも大絶賛され、国際オリンピック委員会に指名されて、閉会式では今大会で活躍が顕著だった5選手の1人としてステージに上がらされていた。

 累計金メダル23個の競泳のフェルプス、3大会連続3冠のボルト選手と並ぶ偉業として称賛をあびているのだ。

 私は、伊調選手の偉業に比して、なぜか日本のマスコミの取り上げ方が小さいのではないかと感じていた。

 伊調選手はロンドン五輪で、吉田沙保里選手とともに3連覇を達成したのだが、なぜか吉田選手だけが国民栄誉賞を受賞した。

 高橋尚子さんは1回の金メダルで国民栄誉賞を受賞。

 4連覇で受賞無しではおかしい。

 私は、今大会で、伊調さんと瀬戸大也選手の2人が気になっていた。

 吉田沙保里選手と荻野公介選手という強烈なキャラクターに、話題を奪われて影が薄くなっているのではないかと。

 ここにきての伊調選手への国民栄誉賞の話題。

 伊調選手の偉業に心を打たれているのは、私だけではなかったようだ。

 日本レスリング協会には、「伊調選手は国民栄誉賞をもらえるんですよね?」という電話が多数かかってきているというし、インターネットでも伊調選手の受賞を希望する書き込みが殺到しているそうだ。

 世論の後押しで、伊調選手の国民栄誉賞は間違いないようだ。

2016年8月19日 (金)

吉田沙保里選手 敗れる

「サオリと試合をすることを長年夢に見てきた。彼女と戦う準備をずっと続けてきた。彼女は私のヒーロー。彼女は最もたたえられているレスラーで、彼女と試合をできたのは本当に名誉なことだった」

  吉田沙保里に勝利し、レスリング女子で米国に初の金メダルをもたらしたヘレン・マルーリスの言葉だ。
 
  マルーリスは、表彰台で「これをずっと夢に見てきた」と顔を覆って感涙にむせんだ。


 米メディアは、こぞってこの快挙を速報。

 日付ワシントン・ポストは「マルーリスが日本の“伝説”を破り、米国女子レスリング史上初の金メダル」の見出し。

 米3大ネットワークの1つ、CBSのスポーツ専門サイトは「リオ大会を通じて最大のショックのひとつ」と述べ。

 英BBC放送は「女子レスリングで最大の番狂わせの1つ」と報じた。

 吉田沙保里さん。負けはしたけど、世界中があなたを尊敬し賛辞している。

 私もその一人です。

 

2016年8月17日 (水)

どちらの佐藤様ですか?

 同じタイミングで同じ苗字のお客様が重なるときがある。

 良くあることだが、私の場合それが半端無い気がする。

 先週、山の日に、中古住宅の案内をしたお客様が佐藤様。

 この家の売主も佐藤様。

 お盆が明けた今朝、「佐藤と申しますが」と電話が入った。

 どちらの佐藤様だろう思いながら電話の対応をした。

 当社とは無縁な佐藤様で、当社で売却を頼まれている土地の隣接者だった。

 その土地は宅地化するには手のかかる、現況は竹林。

 先週この佐藤様から、竹が育ちすぎて、自分の敷地に入り込んでいるので、地主の名前と連絡先を教えてくれということであった。

 了解なく教えることはできないので、地主に連絡を取り、了解を取って教えてあげたのだが、地主さんの苗字も佐藤様。

 佐藤様からの電話を受けたときに、当社に来店していたのが同業者の佐藤さんというオマケまでついてしまった。

 佐藤様、当然「佐藤」と名乗ればわかるとお思いでしょうが、こんな事情で「どちらの佐藤様でしょうか?」と確認する場合があります。

 けっして、佐藤様のことを忘れてしまって確認するわけではありません。

 ご理解ください。

2016年8月16日 (火)

悪徳不動産屋日記 迷惑駐車

 貸し店舗の賃借人から電話があった。

 当社が家賃の管理の依頼を受けている物件だ。

 古い建物だから、なにか故障でもあったのかなと思って電話をとった。

 「お世話になります。お久しぶりです。なにかありましたか?」

 何もなければ入居者から電話が入ることはない。

 入居者から電話があるのは、建物に不具合のあったときくらいだ。

 すると、「実は駐車場のことなんですけど、近所の人がちょくちょく無断で車を停めていて、私のところのお客さんが来たときに停められないことがあって困っているんです」と言う。

 私が管理している物件には駐車場はついていない。

 店舗の方は当社の管理物件で、駐車場は無しで借りてもらっていたのだが、たまたま隣に車が4~5台置けるくらいの広さの土地が空いたままになっていて、店舗を借りているお客さんの依頼で地主さんと交渉して駐車場として借りたものだった。

 駐車料金の支払は地主と直接やり取りしていて、管理も地主がしている。

 話しを聞くと、迷惑駐車をしているのは、ご近所の商店の人だということ。

 おいている人がわかっているなら、直接注意するなり駐車禁止の張り紙をすればいいのではないかと助言をしたら、ご近所のことで角立てたくないとのこと。

 それなら目をつぶって我慢をしたらどうかと言うと、お客さんがいないときは置いてもかまわないのだけど、お客さんが来たときにおけないのは困るのだという。

 かといって管理者である地主さんに頼むという考えはまったくない。

 要は、嫌な役回りを私にやってもらえないかということらしい。

 しかし、当社には管理義務はないし、それ以前に管理権も無い。

 従って、当社は迷惑駐車について注意や警告をする権限は無い。

 よくあることだが、近隣とのトラブルや知人家族間のトラブルの相談を受けることがある。

 昔に比べて少なったとはいうものの、不動産屋を悪徳よばわりする傾向は残っている。

 他方、不動産屋を便利屋的に使う善良なる消費者も少なくない。

 家主に直接言えばいいことや、入居者に直接言えば済むことを、角を立てたくないからと言って不動産屋に依頼してくる。

 こう見えて(どう見えているかはわからないが)私は気が弱いもので、少々のことは自分が我慢することにしている。

 ところが、善良なる消費者の皆様方は、常に自分の立場から物事を考え、当然のごとく相手側に自分の権利を主張したがる。

 我慢をするか、我慢できないなら自分で言えばいいものを、自分が悪者にはなりたくない。

 それならあきらめて我慢をすればいいものを、まったく無関係の不動産屋にその役目を振ってくる。

 無関係の私としては、お断りしたいのだが、突如、人は善良なる消費者と化し、断る私を悪徳呼ばわりするのだ。

 そんなやりとりを想像すると、断るもの面倒で、結局いやいやながらに依頼を引き受けることがおおい。

 しかし今回の場合、どう考えても私が迷惑駐車をしている人に注意をする立場ではない。

 それで、「佐藤さん(仮名)、私は駐車場の管理者ではないし、駐車場についてはまったく無関係な立場だから、私が無断駐車の方に苦情を言う権限もないんですよ。すぐ近所の方が置いていることがわかっているのだから、自分の店のお客さんの車が停められないので、駐車しないでくださいと言えばいいんじゃないですか」と伝えた。

 すると、「いえ、普段は、そんなにお客さんが重なることはないので、余裕があるときは停めてもいいと思っていたのですけど、このところお客さんも多くなったものですから停めてほしくないんですよね」とおっしゃる。

 「それなら、その通りに伝えれば、相手も納得すると思いますよ」と言うと、「隣近所だし、私からは言いにくい」と、気弱な発言。

 「佐藤さんの駐車場に、断わりもなく停めていて、佐藤さんがめいわくしているんでしょう。佐藤さんが停めないでくれと言うのは当然で、悪いのは無断で停めている人ですよ。停めないでくださいと言っても、相手が気分を壊すことはないと思いますよ。」と、再度、同じことを伝えた。

 すると、佐藤さんの本音がでた。

 「隣近所と角を立てたくはないんですよ」

 要は、自分がしたくない嫌な役回りを、なんとか私に押しつけようという魂胆なのだ。

 こう見えて(どう見えているかはわからないが)、私は根っから気が弱いのだ。

 仕事がからむと、お客さんの権利を守るために、敢えて言いたくないことも主張しなければならないことがある。

 しかし、自分のこととなると、からっきしで、もめごとになりそうになると、たいていの場合、私が引き下がるというケースが多いのだ。

 今回の場合、私が無断駐車をしているご近所の方に文句を言える筋合いの話しではないのだが、どうしても私になんとかしてもらおうと、相手は引き下がりそうにもない。

 「佐藤さん(仮名)、私だって角は立てたくはないのですよ。一円にもならないし、楽しい仕事ではないですものね。」

 どうせ引き受けさせられるのだから、黙って引き受ければいいものを、ここが私が悪徳不動産屋と呼ばれるゆえんなのだが、一言厭味を言わないと気が済まない。

 さらにもう一度、お客さんの車が停められないのでと自分で頼んでみてはどうかと、「あなたの駐車場で、あなたが迷惑していて、置いているヒトがわかっているのだから、停めないでくださいと言えば一番簡単なことですよ。当のあなたが何も言わないのに、管理もしていない無関係の私が文句を言って言ったら、下手すると相手から逆ねじをくらわされることもあるんですよ。」説明した。

 するといつものことではあるが、善良なる消費者は、か弱い羊へと変貌する。

 「自分ではどうにもできないんです。なんとかお願いできまさせか。」と、懇願作戦に切り換えてきた。

 ここにいたっては、悪徳不動産屋は逃げ場を失って、引き受けざるを得ない立場に追い込まれる。

 しかし、どう考えても私が直接苦情をいえる立場ではない。

 苦肉の策で、当社で作製している無断駐車お断りのはり紙があるので、無断駐車している車に、それを張ることを提案した。

 すると、「私が張るんですか?」とおっしゃる。

 「えっ!? 私にそこまで張りにいけと言うのですか!?」と、口に出るのをこらえた。

 この物件までは車で10分くらいかかる。

 それなのに、私に張り紙をしてくれとでも言わんばかりだった。

 自分が張り紙をすると、やはり角が立つということなのだろう。

 それで、無断駐車お断りの張り紙は、当社の社名をいれたものするということで納得してもらい、次の日に張り紙を持って行った。

 ちょうど経営者の方は外出中で、店の責任者の方だけしかいなかった。

 ガタイのいい40代くらいの男性だった。

 私は、「佐藤さん(仮名)に相談を受けましたので、無断駐車お断りの張り紙をもってきました。当社の社名で作っていますので、これを利用してください。」と手渡した。

 すると、「へっ、こんなもん張って効果があるんですか」と、せせら笑いながら受け取った。

 ここで悪徳不動産屋の堪忍袋がプチんと切れた。

 かといって、寄る年波で昔のように、ぶち切れて大声を出したりはしない。

 「無断駐車しているのは、すぐ隣の方だとわかっているんでしょう。停めたときにすぐに注意すればいいと思いますよ。」と優しく説明した。

 しかし、自分で直接注意をする気はさらさらないようであった。

 それで、「今まで何にも言って来なかったから、相手の人も迷惑をかけているという気持ちはないのだと思いますよ。お客さんの車が停められなくて困りますのでと、きちんと話せば分かるとおもいますよ。」という私の説明には無視を決め込んだ感じであった。

 私は、「オレに見せる不遜な態度を迷惑駐車の相手にぶつければいいだろう!」と言いたいのを我慢して、「では佐藤さんによろしくお伝えください」と言ってその場を辞した。

 その後、どうなったのか。

 今のところ、私の持参した張り紙に対するお礼は無い。

 

2016年8月15日 (月)

「特急列車と人が衝突した

 今日午前、テレビでオリンピック100mの決勝を待っていたら、こんなニュースが入った。
 
 JR日豊本線の都農駅・東都農駅間<(宮崎県の北端の街・延岡市)と宮崎市のちょうど真中くらいにある町>で特急列車と人が衝突する事故が発生し、この事故の影響で延岡駅と宮崎駅の間が運転見合わせとなっているいうのだ。

 乗客150人にけがはないとも報じていた。

 なんとも違和感があったのが「特急列車と人が衝突する事故」という言葉。

 電車や車が衝突するという言い方はあるが、人と特急列車が衝突するという言い方は無いだろう。

 衝突というのは、質量が同じくらいの物がぶつかるか、大きさが違っていてもぶつかった双方に被害が生じるような場合だろう。

 ひらひらと舞っているビニール袋が風に乗って体にまとわりついたとしても衝突とは言わないだろうし、道路にまいていた水をあびても衝突とは言わないだろう。

 「特急列車と人が衝突」したというのは、列車が人をはねたのか、もしくは人が列車に飛び込んだということだろうと思って、どういう状況で列車が人をはねることになったのかと思ってニュースを見ていたが、事故の詳細は報じられないままニュースは終った。

 気になって、その後の報道を待っていた。

 数時間して運転再開のニュースがあったが、そのときも列車が止まった原因は「列車と人が衝突する事故」と言っていた。

 人をはねたという言葉が生々しくて使いたくないのであっても、列車が人をはねた場合は、普通「人身事故」という言葉を使うはずなのに、はねたと言いたくない特別な理由でもあったのかしらんと気になって仕方がなかった。

 列車の人身事故といって思い出すのが、ことし3月に最高裁判決の出た認知症患者の鉄道事故。

 これは、2007年に東海道本線で発生した鉄道事故の裁判だ。

 認知症患者が線路に立ち入って列車にはねられた。

 これに対して、JR東海が遺族に対して振替輸送費等の損害賠償を請求する訴訟を起こした。

 一審の名古屋地裁は、認知症患者の妻と長男に対して請求額約720万円全額の支払いを命じる判決を出した。

 二審の名古屋高裁は、長男に対する請求を退け、妻にのみ損害賠償の支払いを命じ、請求の半額約360万円の支払いを命じた。

 妻は認知症の夫の介護をしており、日ごろの夫の行動を制御できる監督義務者としての監督義務責任があるということからの判決だった。

 これでは、同様の介護状況にある患者は座敷牢のような設備に閉じ込めろということなのかと、さまざまな議論が渦巻いた。

 争いは最高裁に持ち込まれ、最高裁は長男・妻ともに損害賠償の義務はないという判決を下した。

 認知症の患者が列車に轢かれて亡くなっているにもかかわらず、JRが損害賠償の訴訟を起こしたことも話題になったが、第一審で請求金額の満額の支払を命じた判決が出たことでこさらに日本中の注目を集めた。

 個人や零細企業であれば、700万円以上の損害が生じて、自らの存続に係わるような被害を受けた場合、それを遺族に求めたくなるのも分からないでも無いが、JR東海という巨大で公共的な企業の損害賠償訴訟には違和感を感じた。

 今回の人身事故の原因は何かは分からないが、もし自殺であったならば損害賠償の訴訟を起こすべきだろう。

 遺族にはお気の毒だが、自殺で列車に飛び込まれると、鉄道会社のみならず多数の人が迷惑をこうむる。

 今日はお盆の里帰りや旅行客のUターンの乗客で、いつもより乗客が多かったはず。

 飛び込み自殺をすると、遺族が巨額の損害賠償が請求されるということを周知することは飛び込み自殺の抑制になることだろう。

2016年8月14日 (日)

スマップ解散

 突然のスマップ解散のニュース。

 私は安倍内閣の右傾化も気になるおじさんだが、スマップの解散も大いに気になるのである。

 今年一月、解散問題で大騒ぎになったスマップだが、スマップとしての活動は縮小しても解散はないのだろうと思っていた。

 それにしても絶妙のタイミングの解散発表だった。

 今や話題の中心はオリンピック。

 テレビはオリンピックに多大な時間を割かねばならず、取り上げ方が通常より軽減されるだろう。

 週刊誌はお盆前のシーズンで合併号を発行したあとで、この一週間は休刊状態になっていて、少しは大衆の感心を和らげることができる。

 最大限に計算された発表のタイミングだが、スマップの解散となると、これから大騒ぎになることだろうなあ。

 私は、とくにスマップのファンというわけではないが、じつに良い関係をつくっていると思っていたグループのメンバーの人間関係模様には大いに興味をそそられる。

2016年8月13日 (土)

山の日②

 一昨日、今年から祝日になった山の日のことを書いた。

 「山の日」を制定の際、お盆の前の日の12日という案で決まりかけたが、12日は日本航空の墜落事故と同日で、しかも墜落場所が御巣高山で「山」。

 これでは「御巣高山の日」になってしまうということで、その前日の11日になったという経緯であった。

 11日は、「そうだったのか」と、深く意には介さなかった。

 次の12日(金曜日)。私は、この日に届けるという約束をしていた書類を届にさる会社を訪問した。

 役所に提出する書類で、約束どおり届けるために1時間くらいかけて作製した書類だった。

 なんとか間に合わせて訪問したのに、なんと会社は閉まっていた。

 玄関に、「11日より15日まで、盆休み」の貼り紙。

 約束していた相手に電話をすると、11日から15日まで盆休みになったというのだ。

 今年からのことで、うっかり12日に約束してしまったのだと言う。

 旧来は13日から15日がお盆休みだったのだが、11日が休日になったので、中日の12日だけ仕事をしても中途半端なので11日から15日までを盆休みにすることにしたそうだ。

 なるほど業種によっては、そのほうが合理的かもしれない。

 都合によってはこの日を有給休暇にあてると、さらに会社の運営的にも合理的だろう。

 五月のゴールデンウィーク、九月のシルバーウィークに続く大型連休として定着していくかもしれない。

  いや、むしろ九月のシルバーウィークは、大型連休になるのはカレンダーの並びによるが、山の日とお盆を絡めた連休はカレンダーの並びには左右されない。

  「山の日」の11日が月曜日だったら、15日は金曜日。土曜日が休みの会社は丸々一週間の大型連休となる。

  「山の日」は今年から始まったばかりの祝日だったし、今年はオリンピックの話題で盛り上がっていたから、騒動好きなテレビもこの問題をとりあげなかったが、来年からは大型連休の騒動行事として大騒ぎすることだろう。

  夏休み期間の大型連休として定着していくことは間違いない。

  うーーむ。

  私はよだきんぼ(宮崎弁で、なまけもの) で、いつも仕事を先のばししているから、休みをとっても不安を抱えてすごすことになる。

  なんとか来年は、心置きなく「山の日」連休をとれるようにしたいものだ。

 

2016年8月12日 (金)

内村選手 体操個人総合で金メダル

 内村航平選手がオリンピック体操個人総合で2連覇を達成した。

 トップと0.901の差の2位で向かえた最終種目の鉄棒で、完璧な着地を決めての大逆転勝利だった。

 2位のオレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)との差はわずか0.099であった。

 メダリスト会見で、海外メディアから「あなたは審判に好かれているんじゃないですか?」という質問が飛んだ。

 それに対して内村選手は、淡々と、「まったくそんなことは思っていない。公平にジャッジしてもらっている。」と答えた。

 この質問に怒っていたのがオレグ・ベルニャエフ選手。

 
 ベルニャエフ選手は、「審判も個人のフィーリングは持っているだろうが、スコアに対してはフェアで神聖なもの。航平さんはキャリアの中でいつも高い得点をとっている。それは無駄な質問だ」と言い放ったというのだ。

 会見の中ではベルニャエフ選手と、銅メダルのマックス・ウィットロック選手(英国)から内村への称賛が相次いだのだそうだ。

 ウィトロック選手は「大変素晴らしい。彼は皆のお手本です。今日の最後の鉄棒は言葉がない。クレイジーとしかいえない」と賛辞し、ベルニャエフは「航平さんを一生懸命追っているが簡単じゃない。この伝説の人間と一緒に競い合えていることが嬉しい。世界で1番クールな人間だよ」と褒めたたえた。

 これこそオリンピック。

 この言葉はお世辞や社交辞令の言葉ではない。

 ベルニャエフの演技が終り、採点が発表されて内村選手の逆転優勝が決まり、内村選手の喜びの映像の後ろで、ベルニャエフ選手は微笑んでいた。

 その笑みは、内村選手の優勝を心から祝福しているものだった。

 ひがみ根性の私にはベルニャエフ選手澄んだ笑顔が理解できなかった。

 計算づくで逆転してしまったかのような微妙な差である。

 私だったら、前チャンピオンに対してのひいきではないかと疑心暗鬼で怒りと落胆を画せなかったことだろう。

 メダリスト会見でのベルニャエフ選手とウィットロック選手の言葉で、私はその笑顔の意味を知らされた。

 内村選手は、競争相手の選手をさえ畏敬させる異次元の選手なのだ。

 私は、内村選手の金メダルの演技に感激したが、二人の選手の言葉にそれ以上の感動を受けた。

2016年8月11日 (木)

今日は何の日?山の日?

 今日は祝日。

 当社は日曜祝祭日は、お休み。

 わざわざ休みにしなくても、仕事があっても仕事をしない、よだきんぼ(宮崎弁で、なまけもの)不動産屋で、ある意味開店休業状態でもあるし、年中無休状態でもある。

 だけど、あえて休日とし、世間体をとりつくろって正々堂々と休むようにしている。

 今日は、年中無休状態の休日で、朝、当社ホームページをご覧になったお客様から物件の案内をご希望が入った。

 気分が乗らないと、なんだかんだと言い訳をして日にちを変えてもらったりするのだが、感じの良い電話だったこともあって、ご希望の時間に案内をさせてもらった。

 一通り物件を見てもらって、一応ご検討いただくということで別れた。

 物件案内の帰りに、売主様のお宅に寄り、簡単な報告をしてから帰社。

 当社事務所には、当社謹製の大型ジャンボカレンダーをぶら下げている。

 そのカレンダーを見て今日が祝日をあらわす赤色になっていたから、祝日だと思って休んだのだが、自分の机に座って、「はて、今日は何の日だったのかな?」とカレンダーに近づいてみた。

 「山の日」とある。

 「山の日?」

 「山の日って何だったっけ?」と、標準語で考えた。

 話しは飛ぶが、標準語で考えるのはおかしいな。延岡弁なら「何の日じゃったかね?」だななどと、つまらぬことを、なぜか頭の片方で考えながら、もう片方の頭で「山の日」が何の日だったかを考えた。

 確か、8月は夏休みのシーズン。祝日の無い月だったはず。

 気になって去年の手帳をひっぱりだしてみると、やはり去年の今日の日付は黒くなっている。

 そういえば、去年、祝祭日の法律で8月に祝日を作ったような話しを思い出した。

 ヒマだもので、「山の日」って、どういう祝日なのだろうと思って、パソコンを立ち上げ「山の日」を検索してみた。

   ウィキペディアによると、「山の日」とは、こんな祝日だそうだ。
 
  国民の祝日として「山の日」を制定することを求める日本山岳会をはじめとする全国「山の日」協議会加盟諸団体や既に「山の日」を制定していた地方自治体、その他山岳関係者や自然保護団体等からの意見を受け、2013年4月、超党派110名の議員連盟「山の日制定議員連盟」が設立された。
 
 その総会で、6月上旬、海の日の翌日、お盆前、日曜日を祝日とする案の中から、盆休みと連続させやすい利点があるとしてお盆前の8月12日を祝日とする案が採用された。

しかし、8月12日は日本航空123便墜落事故と同日のため、しかもJAL123便が墜落した場所も御巣鷹の尾根、つまり「山」という事から、「日航機墜落事故が起きた日をお祝いするのは違和感を覚える。これでは山の日ではなく『御巣鷹山の日』になってしまう。」との意見がでて、最終的に8月11日を山の日とすることになった。

ということである。

 残る祝日の無い月は6月のみ。

 早晩、6月にも祝日を設けることになるだろう。

 

 今日、仕事が入らなかったら、なにげなくぼんやり過ごしていて、どうして祝日になったかの意味など思ってもみなかったことだろう。

 案内の結果はわからないが、ま、良い話になることを期待しています。

 なんでも、このお客様、当社のホームページだけでなくブログもみておられたので、この記事もご覧になるかもしれない。

 よろしくお願いします。

2016年8月 9日 (火)

涙の金 うれしい金 感動の金 

 朝、テレビをつけると体操男子総合の日本選手の演技の映像。

 「あれ?やっていたんだ」と、ちょっとしくじった思いでテレビにくぎづけになった。

 運良く、金メダル獲得の瞬間に立ち会えた。

 内村選手が最後の着地を決めて、ほっとした表情になったのを見て、なぜか涙がとまらなかった。

 これが感動を与えられるということなのだろう。


 内村選手の鉄棒での落下。白井選手の得意とする床の演技での着地ミス。

 得意部門でのミスが相次ぎ、なんと予選は4位通過。

 これがオリンピックの重圧なのか。

 不安を抱えた中での金メダル。

 喜びを倍加させる結果になった。

 私が生で見たのは最終の床演技だけだったが、録画で各種目のハイライトシーンが流されるのを、安心して楽しんで見ることができた。


 嬉しい気持ちで体操を見ていて、思い出したのが柔道。

 井上康生監督が金に一番近い選手と言われた大野選手の試合が今日だったはず。

 結果はどうなったんだろうと思っていたら、体操の結果の後に柔道の映像が流れた。

 録画映像で、金をとった雰囲気が伝わってきた。

 初戦から決勝戦まで、オール一本勝ち。

 負けるかもしれないという不安は微塵もない、完全勝利。

 井上監督の言葉どおりの勝利だった。

 これは涙を出すことなく見ることができた。

 これも感動を与えられた試合であった。

 

 

 

2016年8月 6日 (土)

ドーピング考

  なんだかんだと言われながら、リオオリンピックが開幕した。
 
  いろんな問題がとりあげられていたが、そのひとつにロシアのドーピング騒動があった。
 
  ドーピングの歴史は古く、紀元前の古代ギリシャ時代のオリンピックからあった。
 
  アフリカの民族が、闘う前に「ドプ」という酒を飲んで士気を高めた。
 
  この「ドプ」がドーピングの語源なのである。
 
  依頼、もっぱらドーピングのほとんどは興奮剤だった。
 
  1928年に国際陸上連盟が始めて薬物禁止を決めた。
 
  しかし、検査については決まりがなかった。
 
  ドーピングが話題になったのは、1960年、ローマオリンピックで興奮剤を使った自転車の選手が競技中に死亡したこと。
 
  その後、筋力を増強する蛋白同化ステロイドが使われるようになった。
 
  これは、筋肉をつける効果にはすぐれていたが、肝臓の機能を阻害したりホルモンのバランスを狂わせたりと健康に害をもらせるものでもあった。
 
 検査方法の進化と競うように新しいドーピング技術も開発され、最近は増強剤以外の薬物も出ている。

 血液中の赤血球を増やす物質など、もともと体の中にあるホルモンと同じ性質をもつ薬物のような、持久力や回復力効果のある新たな「ドーピング薬」の開発が続けられている。

 68年にドーピング検査が始まったときの禁止薬物手法は約30種類だった。

 それが今は200種類を超えている。

 まさにドーピング検査とドーピング薬の開発は、いたちごっこなのである。

 果たして、ドーピングの撲滅はスポーツ界の大きな課題のように取り上げられているが、ドーピングは悪なのだろうか。

 ドーピング薬が生命に異常をきたすような害を与える物であれば禁止するべきかもしれないが、そこまでの害がないものであれば認めてもいいのではないかと思っている。

 薬に頼らず極限まで体を痛めつけた練習をした選手にとって、ドーピング薬の助けをかりて記録を伸ばすことは不公平だと言うが、ドーピング薬を使う選手もまた人間の極限を越えた練習をしているのだ。

 そもそも、ドーピング薬を使う選手と使わない選手が不公平であるという理論は、正当な理論であるようだが、私はそうは思わない。

 企業に勤めながら競技のプロとして安定した収入を得て、恵まれた環境で練習できる選手もいれば、そうでない選手もいる。

 選手に対して莫大な強化費用をかけられる国もあれば、そうでない国もある。

 効率的な効果の上がる機器を取り入れて練習する選手もいれば、そうでない選手もいる。

 わかりやすく、棒高跳びを例にとると、棒高跳びのポールは最初は木製であった。

 その後、弾力のある竹が使われるようになった。

 当時、竹が簡単に手にはいる日本は竹のポールのおかげでメダルをとり、世界のトップレベルの選手を多数輩出した。

 そのごグラスファイバー製のポールが開発され、今はカーボンファイバー製のポールが主流になっている。

 スポーツ器具の進化は、数えあげればきりがない。

 陸上選手のスパイク。

 水泳選手の水着。

 スキーにおけては、スキー板と板に塗るオイル。

 福島選手のお腹に貼っている疲労回復物質を練り込んだテープ。

 先進のスポーツ力学、科学機器を導入して、いかにしたら早く走れ、高く飛ぶことだでき、遠くまで投げることができ、早く泳ぐことができるか。

 研究に莫大な費用をかけられる国と、そうでない国。

 かくのごとく、勝つための手段は公平ではないのだ。

 より早く、より高く、より強く。

 記録が更新されることを観衆は期待している。

 生命を脅かすような危険がない範囲であれば、どんどんドーピング合戦をやって、記録合戦をするがいい。

 そのほうが、こそこそ姑息にドーピングをやることより、はるかに健全だ。

2016年8月 5日 (金)

リオデジャネイロオリンピック開催

 リオデジャネイロオリンピックが始まった。

 開会式は、日本時間では今晩の8時だが、すでにいくつかの競技はスタートしている。
 今朝、日本時間今日の午前10時、サッカー予選日本対ナイジェリア戦が行われた。
 
 ナイジェリアは予算不足で予定していた航空券がとれなくて、試合開始6時間前に、やっとのことで到着した。

 ナイジェリアにとっては大トラブルだが、日本にとってはチャンス。

 ナイジェリア選手は精神ともに動揺しているだろうから、日本にとっては好材料だと思っていたのだが、4対5で負けてしまった。

 今回のリオオリンピックは、なんとも盛り上がりに欠けている。

 勝っていたらテレビも喜んで騒ぎ立てたのだろうが、負けて肩すかしといった感である。

 日本時間では明朝6時半から開会式。

 それからいっせいにテレビではオリンピックの話題で盛り上げを図るのだろうが、果たして盛り上がらせることができるのだろうか。

 少なくとも、私はその波には乗らない。

 それよりも、次回オリンピック開催の新東京都知事の小池さんの不透明な予算を精査するという公約をじっと注視しているぞ。

2016年8月 4日 (木)

笑い話

 手帳を整理していたら、こんなメモを見つけた。

 雑誌か新聞か、はたまたはネットで見たものを、面白いと思ってメモしていたのだろう。

 
 ファミレスの店員さんを好きになった

 思いって食事に誘ったら、「ここで食べてください」。

 
 女の子を思い切って誘った。
 
 月曜日なら家に誰もいないから来てと言われて家に行った。

 ピンポンピンポン

 本当に誰もいなかった。

2016年8月 3日 (水)

 悪徳不動産屋日記 高齢者の入居に拒否感

 8月1日付の日経新聞に、賃貸住宅の家主の7割が高齢者の入居に抵抗があると感じているという国交省の調査結果が掲載されていた。

 調査は、2015年12月、同省が日本賃貸住宅管理協会に委託して実施。

 協会に加盟する308の管理会社を通じて家主約27万人に対して調査したもの。

 調査結果によると、「高齢者の入居に拒否感がある」と回答した家主は70.2%という。
 単身高齢者の入居を拒否しているとの回答が8.7%。

 高齢者のみの世帯の入居を拒否していると回答した家主が4.7%。

 入居は拒否していないものの、審査を厳しくする家主もいるという。

 高齢者などの入居について拒否感や実際に拒否している理由としては「家賃の支払いに対する不安」が61.5%と最多。

 続いて「居室内での死亡事故などに対する不安」が56.9%だった。

 国交省安心居住推進課は「単身高齢者の場合は保証人の確保や死亡後の遺品整理などで手間がかかると感じている家主が多い」と指摘。

 家賃支払いや室内での死亡事故への不安などを挙げる家主が目立つ。
 
 「やっぱりな」という実感である。

 私の感じでは、家賃の心配よりも室内での死亡事故の方が気がかりだ。

 家賃の滞納については、保証人をとったり、家賃保証会社の保証を受けることによって、多大な家賃滞納被害は予防できる。

 しかし、室内での死亡事故については、死亡後の遺品整理等の手間がかかることも問題だが、孤独死して数日経って発見された場合には、次の入居者が決まりにくくなる。

 孤独死して数日して発見された場合、仲介不動産業者としては、精神的忌避の事実のある瑕疵(欠陥)のある物件として借り主に告知しなければならない。

 事実を隠して賃貸契約をして、後でそれがわかって、入居者が「それを(孤独死があったことを)知らされていたら借りなかった」と訴え、訴訟にでもなったら、損害賠償をしなければならないということもおこりうる。

 家賃の滞納であれば、1年も2年も滞納されることはないが、精神的忌避事実が原因で長期間次の入居者が決まらないということは大いにあり得る。

 でき過ぎで話しを作っているのではないかと思われるかもしれないが、この記事が新聞に載ったその当日にご高齢のご婦人に同様の内容の相談を受けた。

 賃貸契約の更新の際に、もう一度保証人の署名と印鑑証明を求められたというのだ。

 これは、通常行われていることでもあり、大きな問題ではないと思ったのだが、相談者は改めて保証人を頼むことや、保証人に印鑑証明書をとってきてくれと迷惑をかけるのはいやだというのだ。

 都会でマンションを処分して当地(宮崎県の北端の街・延岡市)に帰って来ているし、年金もあるので経済的に迷惑を欠けるようなことはないので保証人無しでやってもらいたいと家主と交渉したのだそうだ。
 
 家賃を3年分でも5年分でも前払いをしてもいいという理屈で交渉したそうだ。

 すると家主が、「もし室内で亡くなられたら、遺品整理とか後片づけが大変なんですよ」、だから保証人が必用なのだと言われたのだそうだ。

 相談者は、「遺品整理にかかる費用は十分残している。たとえ死んだとしても迷惑をかけることはない」と代憤慨で、私に移転先の相談に来たのだ。

 私は悪徳不動産屋。相談者の怒りはわかるが、家主の気持ちもわかる。

 遺品整理となると、お金の問題ではすまない。

 いくらお金を残してもらっていたとしても、相続人の了解がなくては遺品を勝手に処分することはできない。

 私も何件かのアパートをもっていて、人に頼まれて保証人無しで何人か引き受けたことがある。

 古くて、ずっと入居者が決まらない物件だってもので、自分が家主だから多少のリスクは背負っても貸そうと思って貸したのだが、80歳前の人を保証人無しで入居させたのには後悔した。

 入居の際には元気で、歩くスピードも人より早く、健康を不安に思うことなく契約をした。

 しかし、2年くらいして、久しぶりにあったら、げっそりやせて杖をついて、よたよたと歩いていた。

 その変わりように、どうしたのかとたずねてみたら、ひとり住まいでまともに食事をしなかったのが原因のようだった。

 2年前は60代の人と変わらないほど元気だったのに、すっかり80過ぎの老人になっていた。

 すぐに思ったのは孤独死。

 市内に身寄りはいないし、あとの処理はどうしたらいいものか。

 想像もしてなかったことで、ちょくちょく様子を見に行っていた。

 ある日、様子を見に行ったら、応答がない。

 不安になって、ドアをあけたところ誰もいない。

 次の日にも行ってみたが、やっぱり誰もいない。

 次の日も、いない。

 どうしたものかと思っていたら、この老人は自分で生活支援のヘルパーを頼んでいて、急に足腰が立たなくなって、ヘルパーさんの手配で病院に搬送し入院させたとのことだった。

 そして退院することなく亡くなられた。

 介護支援を頼まれた際に、介護会社が身元引受人をつけさせていたので、スムーズに部屋の明渡しをしてもらえた。

 また、ホームレスの人を入居させてくれと市役所の福祉課から頼まれて保証人無しで入居させたときにも問題が起きた経験をしている。

 入居者は放浪癖があってホームレスをしていたようで、生活保護で生活費と自分の部屋を持ったのに、また放浪の旅に出てしまった。

 福祉課からの連絡でそれがわかって、市役所の職員さんと空いた部屋を確認したところ、荷物らしい荷物はなかったが、壊れたような鍋と、何枚かの衣類と、ゴミと思えるようながらくたが残っていた。

 勝手に捨てるわけにもいかず、種役所の職員さん立会いのもとに、荷物を空いている倉庫に保管して、なんとこか事なきを得た。

 その後も、頼まれて保証人無しで入居させることはあるが、こんな経験から身元引受人だけはお願いしている。

 保証人というと金銭の保証人と勘違いした「保証人アレルギー」があって保証人になりたくないという人が多いので、家賃の保証の責任はないことを明記して身元引受人として契約書に署名をもらっている。

 しかし、悪徳不動産屋の私ではあるが、「死んだときのため」という説明はしない。

 ケガや病気で緊急に入院することになって、輸血や手術が必用になった場合に身内の同意を必用とする場合がある。

 もうひとつの理由は、ホームレスの入居者の話しを例にとって、損な場合の荷物の処理の立会人として身元引受人になることを了解してもらっている。

 当社に相談にお客さんに契約更新を要求している家主さんも、ストレートに亡くなった場合の話しをしたんじゃ、相手は気分を壊すに決まっているよ。

 次からは悪徳不動産屋を真似て、病気になって入院することになった場合に身元保証をする人が必用なんですよと説明すれば話しがうまく納まるというものだ。

  お分かりかな。善良なる家主さん。

2016年8月 2日 (火)

健康寿命は気持ちが大事

 「健康寿命」って知ってますか?

 健康寿命とは、ウィキペディアによると、日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間のこと大きな支障がなく日常生活を遅れる期間のこと。

 対する平均寿命というのは、日常的・継続的に医療介護に依存して、自立した生活ができない状態で生きることも含まれるということだ。

 厚生労働省の発表によると、2013年の健康寿命は、男性71.2歳、女性74.2歳。

 平均寿命との差は男性は約9年、女性は約12年。

 多くの人が、結構な長期間、不調を抱えて過ごしているというわけだ。

 認知症で自分がわからなくなって彷徨ったり、寝たっきりになったり、植物人間状態になって生き続けているひとも含んでの平均寿命だ。

 病気で寝込むことなく、亡くなる直前まで元気でいたい。

 ピンピンと元気でいて、コロリと死ぬ。

 「ピンピンコロリ」が理想の最後だと誰もが思っている。

 全国に「ピンピンコロリ」の御利益のあるパワースポットがあって、多くの参拝者で賑わっているそうだ。

 元気で過ごすには、規則正しい食事と適度な運動が欠かせないというのは良く言われること。

 寝たっきりになる、一番の原因は運動機能の障害だそうで、とりわけ運動が欠かせない。

 私も、そろそろ、そんなことを考えなくてはならない年齢に近づいている。

 今のところは健康に不安は無くて、食事は不規則だが、好き嫌いなくなんでも食べる。
 運動は、青島太平洋マラソンを目指して週に2回10㎞のジョギングをしている。

 しかし、朝起きるとき体のあちこちが痛い。

 匂いは無くなり、老眼は進み、物忘れが多くなり、根気が無くなっている。

 ただ、病は気から。

 年をとれば、誰だって、どこかここかに小さな不調はある。

 神経質に不調にばかり目をやると、不調はますます増加する。

 東京都健康長寿医療センター 高齢者健康増進事業支援室の大渕修一研究部長らの研究によると、「(自分は健康ではない」と思っている高齢者は「とても健康だ」とする高齢者と比べて要介護の発生確率が約70倍も高くなるそうだ。

 「同程度の衰えであってもそれをどうとらえるか、個人の主観が心身の健康を左右する。地域や家庭で役割を持ち、日々に張り合いを持って過ごすこともピンピンコロリにつながる」と大渕氏は助言している。

 年をとれば、こんなもんさ、と鈍感に生きるのことも大切だろう。

 こればかりは、いい加減に生きている私のとり得かもしれないなあ。

2016年8月 1日 (月)

8月1日

 8月1日。

 毎年、年末になると思い出すのが高浜虚子の「去年今年(こぞことし)」の句。

 この句はなぜか、年末だけでなく時間の区切りごとに頭をよぎる。

 今日は1日。

 昨日と今日で何が変わるわけではないが、1日は月の始まりの日。

 「晦日朔日(みそかついたち)貫く棒のごときもの」である。

 闘い終わって日が暮れて。

 女性都知事が誕生した。

 改選前、私は鳥越さんが好きで、鳥越さんの出馬に期待していたのだけど、選挙活動を見ていて、こりゃー無理だと思ってしまった。

 鳥越さんの「晦日朔日」は、切れ味の悪い鉈で、ずたずたに引きちぎられてしまったようだ。

 私の「晦日朔日」は、ずるずるとつながる棒のよう。

 ともかく、今日は「1日」。気分を新たに8月に向かおうと思っている。
 

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